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サッと3分程度で読めます
カトリックとして洗礼を受けて何年も経ちましたが、やっぱり「おぉ」と思うことは未だにあったりして、宗教は興味深いです。
ガイドをしながら、お客さまからのリアクションを見ていて新たに気づくこともあったり。
特にカトリックは伝統的な慣わしや習慣が多く、生まれながらの信者と “私のような成人洗礼の信者” に感覚の差があるのは確か。
その中でも、皆さんに共有したいカトリックの奇妙な5つの真実をお伝えしたいと思います!
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聖遺物がミステリアスすぎる…
ザビエルの髪型には名前があった
科学的にも解明できない奇跡がある
伝統派はクリスチャンと言わない
日曜日は前日の日没からはじまる
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聖遺物がミステリアスすぎる…
カトリックには聖人といわれる人物が数多く存在します。彼らは生前、神さまの教えに忠実に生きた尊い人生を送った人々であり、今を生きる信者が信仰生活の模範として崇敬する対象となります。
そんな聖人の骨や髪、血や臓器などといった体の一部を聖遺物と呼んで遺体とは別の場所に保管する習わしがあるという…… そして信者たちは教会に行けばそれらをいつでも見ることができるのです。いやー、ミステリアスすぎやしませんか?
しかし、神さまでも天使でもなく、私たちと同じ人としてこの世に生を受けた聖人の存在を確かに実感するためには、最も有効な方法かもしれません。神さまの姿は見えないので、キリスト教徒ではない方からすると存在すら半信半疑ですよね? でも、聖遺物を見ることで少なくともその聖人が実在したという認識は得られるわけです。そう思うと、聖遺物というのは信仰の支えとして欠かせないもの。
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ザビエルの髪型には名前があった
教科書にあるザビエルの顔に落書きするのはもはや日本の文化。私もやりましたが、その罪は洗礼で流れたので問題ないです(洗礼を受けたらそれまでの罪はなかったことになる)。そんなザビエルがイジられる原因はあの頭頂部と絶妙な前髪の薄さにありますが、あれ、なんと薄毛じゃありませんでした!トンスラといって、【イエスが十字架に磔られたときにイエスの頭の上に被せられたイバラの冠】をイメージした崇高なヘアスタイルなんです。
夫にこの髪型の名前を知っているか聞くと、” Lądowisko dla ducha świętego”(聖霊のヘリポート)と言っていてめちゃくちゃ笑いました。「それは失礼やわ」と爆笑しつつ(お前が一番失礼)と返すと「パパもそう言ってる 」とのこと。笑
フランシスコ・ザビエル(1506〜1552)
スペイン生まれ。現在2万人もの会員がいるカトリック男子修道会・イエズス会の創設者の一人。1549年から1551年の2年間、キリスト教を伝える最初の宣教師として日本に滞在した。約1,000人の日本人を入信させるも、日本人の鋭い質問に「日本で限界を試された」と言いながら去ることになる。
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科学的にも解明できない奇跡がある
カトリックには「ホントに?いったいどんな根拠があるの?」と言いたくなる伝説のような奇跡の話が山ほど存在し、世界中に13億人いるという信者はそれらの多くを信じています。ただ、時代背景的にも16世紀前後あたりまでの奇跡は耳を疑うような話が目立ちます。しかし、近代に入ると「どう考えてもおかしいだろう」という奇跡はまず認められなくなり、バチカンでの厳正な審査を経て、また科学的調査も行ったうえで「奇跡」と呼んでいます。
日本で起こったバチカン公認の奇跡といえば、私も実際に見たことがある【秋田の聖母マリア】。ここには101回の涙を流したという木造の聖母マリア像があります。それは本当に説明のつかない現象で、秋田大学がその涙を鑑定したところ、ちゃんとヒトの涙であると判定されました。ちなみにAB型だったそう!(自分もAB型だからなんか嬉しい)
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伝統派はクリスチャンと言わない
クリスチャンはキリスト教徒という意味ですが、カトリックの人に「あなたはクリスチャンですか?」と聞けば「カトリックです」と返してくる傾向がかなり強いです。イエスの直弟子たちが広めた2,000年の歴史をもつカトリックや正教会のような教派は伝統を重んじるので、なにか譲れないところがあるのかもしれません。「クリスチャンです」みたいな、そんなおおざっぱな言い方はしない!とある仏教徒が「私は(浄土宗でも真言宗でもなく)四天王寺です」と言うのに近いニュアンスです。
逆にどういう人がクリスチャンと言うか、それはカトリックから枝分かれしていったプロテスタントと呼ばれる教派の信者さんたちです。
プロテスタントも最初はルター派のみだったんですが、そこからさらに新たなプロテスタントが誕生したりで、今や、数万ものプロテスタント教会が存在します。それだけに教会名だけを言っても「え?なに?どこ?」となりがち。そのため、彼らは単に「クリスチャン」とだけ言うことが多いです
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日曜日は前日の日没からはじまる
【主日のミサ】という日曜日に行われるミサがあるのですが、敬虔な信者であれば毎週、必ずこの主日のミサに参加します。そしてポーランドはカトリック教徒が多いので、だいたいどの教会でも日曜日は一日6〜8回ほどミサをやっています。さすがにこれだけミサをやっていると、「時間が合わなくてミサに行けない!」という事態はまず起こりません。
しかし私の場合、お仕事で本当に日曜日にミサに行くのが難しいときがあるんです。そんなときは、前日の土曜日の日没以降に行われるミサに参加すれば問題なし。なぜかと言うと、カトリックでは古代の風習に従って、日曜日(安息日)は前の日の日没からはじまるから。そのため、土曜日の夕方に行われるミサは主日のミサと見なされます。これを最初に知ったとき、「じゃあ、日曜日は実質、1日半もあるってこと?」と不思議に思いました
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こんにちは。
聖霊のヘリポートとは、ユーモラスですが言い得て妙な表現ですね。むしろ聖職者・修道者方はそれを誇りとしていいくらい。
でも、やっぱり、あの頭の上に白い鳩🕊が立っている様子を想像してしまいました(笑)
記事を楽しみにしています。
こんにちは!
ですよね、ネーミングセンスありますよね。笑 日本人だとザビエルしか思い浮かばない方が多いと思うんですが、中世あたりの聖職者の多くがトンスラなので夫も分からないのは意外でした。ただ、あとでトンスラのウィキを見せると、「そういえば教会の冊子にこんなこと書いてあった気がする」というようには言っていました (^ ^)
こんにちは、
ちなみに、ザビエルが日本人の鋭い質問内容は’神が本当に全知全能ならご先祖様を復活できますよね?’や’ご先祖様はキリスト教ではないので、天国ではなくて地獄に落ちたってことですか’?っと言ってたらしいです。
こんにちは、綾香です。
はい、そのエピソードは有名ですよね。ご先祖さまを大切にする日本人の考えがよく表れています。そっくりそのままの言葉ではないですが、お客さまにもよくお伝えしています。皆さまの反応も興味深く、私も初めてこのエピソードを聞いたとき、「さすが日本人!」と思ってしまいました。