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この記事の内容
ワーホリ、留学、ビジネス、長期休暇など様々な目的でポーランド移住を考える人が増えています。移住の決意が固まれば、次はどの都市に住むか。
おそらく、8割以上の人は首都ワルシャワか第2都市クラクフのどちらかで迷っているのではないでしょうか?
結論、私が移住する立場ならワルシャワに住みます!今はクラクフの観光ガイドの資格もあるので、実際に住むことはおそらくないでしょう。
もちろんクラクフにはクラクフの良さがありますが、個人的には「東京と京都、どっちに住むべきだと思う?」と聞かれている感覚に近いかも
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この記事の目次
❶ 私がワルシャワを推す主な理由
ビジネスチャンスが大きい
外国人が多く英語が通じやすい
一時帰国や国内外移動が楽
日本側での公的手続きがスムーズ
あらゆる場面で選択肢が広い
ワルシャワのほうが空気はキレイ
❷ ワルシャワとクラクフの比較一覧
平均気温・人口・平均年齢
レストラン・カフェ
スーパーの食品価格
交通・タクシー・ガソリン
アパート賃貸/購入・光熱費
❸ 私が思う、クラクフに住むべき人
❹ ほかの都市を選んでみるのもアリ
❺ ポーランド移住を考えている方へ
❻ この記事のまとめ
国際結婚は苦労する?ポーランドに嫁いだ私が実体験から8つのアドバイス
私がワルシャワを推す主な理由
もし自分がポーランド語はあまり話せず、夫はどこでも働けるといった状況であれば、私は首都・ワルシャワに住みたいです。
「どっちの街が好き?」という問題ではなく、まったく異なる都市規模や利便性など諸々を考慮するとワルシャワ一択になります。
ビジネスチャンスが大きい
ポーランドで仕事を探したい、なにか事業をやりたい、というのであれば、ワルシャワのほうが求人数も多く選択肢も幅広いです。
これは単純に事実であり、ポーランド人に聞いても同じ答えが返ってくるはず。
また平均収入も首都のほうが高く、2019年の平均収入はワルシャワが6,300PLNである一方、クラクフは5,500PLNです。
日本円だと数万円程度の差ですが、業種によってはまったく異なる数字が出るでしょう。
個々の移住目的や事業内容に左右される部分でもあるため、必ずしもワルシャワですべてが有利に働くとは思いません。
ですが、あまりこまかいことを考慮しなければ、ワルシャワに軍配が上がるのは確か…。
失業率もワルシャワは国内平均を下回る2%である一方、クラクフは4〜4.7%。
外国人にこれが当てはまるかはさておき、安定した都市に住むほうが安心感はあります。
外国人が多く英語が通じやすい
ポーランド語がペラペラの状態でポーランドに移住する人は少数派ですよね。
私も移住当初は外国語といえば英語しか話せず、言語面ではそれなりに苦労しました。
数年以上の長期滞在やパートナーがポーランド人であれば、おいおいポーランド語は身に付けておいたほうがいいと思います。
でも数年以内の滞在であれば言語で苦労している時間はもったいないかもしれません。
ワルシャワでは、おそらく皆さんが思っている以上に英語で意思疎通できます。
ある私の外国人の友人はポーランド語をあまり話しませんが、5年以上ワルシャワに住んでいてあまり苦労していないんだとか…
かんたんなポーランド語のあいさつ・基本単語は覚えるべきだと思いますが、英語ができる人はその能力を活かすべき。
ただしポーランド語そのものに関心があるならば、短期でもガッツリ勉強しましょう!
また、首都には多国籍企業の本社が集まっており、外国人向けの施設も多いです。
定住外国人の数はマゾフシェ県-ワルシャワで17万人、マウォポルスカ県-クラクフで4万人となり、この数字からもその差は明らか。
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ポーランド在住者の外国人の国籍 2019 |
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順位 | 国名 | 人数 |
1 | ウクライナ | 20万人以上 |
2 | ベラルーシ | 25,000人 |
3 | ドイツ | 21,300人 |
4 | ロシア | 12,200人 |
5 | ベトナム | 12,100人 |
? | 日本 | 1,952人 |
参考:Dziennik Polski,
外務省海外在留邦人数調査統計
一時帰国や国内外移動が楽
ワルシャワには国内最大の空港ワルシャワ・ショパン/オケンチェ空港があり、その利用者数はクラクフ空港と比べて倍以上。
さらにもう一つ、モドリン空港があります。
クラクフ空港よりもワルシャワ空港のほうがシェンゲン内外問わず便数が圧倒的に多いのはもちろんのこと、ポーランド航空・ワルシャワ〜成田直行便があるのもポイント。
またワルシャワはポーランド中央部(東寄りですが)に位置するため、国内での移動も断然ワルシャワのほうがスムーズ!
クラクフはポーランド南部にあるため、主要都市へ移動するにも割と時間がかかります。
国内全体で飛行機や列車本数は徐々に増えているものの、ワルシャワは常に有利。
幸いにも、ワルシャワ〜クラクフは最高速列車ペンドリーノで約2時間20分の距離です。
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ワルシャワ対クラクフの平均移動時間 | |||
ワルシャワ | クラクフ | ||
飛 行 機 |
グダニスク | 50分 | 1時間10分 |
ポズナン | 52分 | 2時間15分★ | |
ヴロツワフ | 53分 | 2時間35分★ | |
鉄 道 |
グダニスク | 2時間32分 | 5時間11分 |
ポズナン | 2時間53分 | 5時間35分 | |
ヴロツワフ | 3時間44分 | 3時間16分 |
★はワルシャワで乗り継ぎアリ
日本側での公的手続きがスムーズ
ふつうに日常生活を送るうえで、大使館にお世話になることはまずありません。
しかし、大使館が自分の住んでいる都市にあると「もしも」のときにとても心強いです。
クラクフにも領事館がありますが、用がある際は事前にアポを取らないといけなかったり、手続きのスピードも遅いのが難点
下記、ポーランドに限定せず “一般的に大使館でできる手続き” をまとめました。
大使館が近くにあるとのいうのは、実はとってもありがたいことだと分かるはずです…。
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出生届、婚姻届、死亡届、離婚届、外国人との婚姻による氏の変更届、国籍選択届、国籍喪失届、国籍離脱届など
★各種証明の発行
在留証明、署名証明、身分上の事項に関する証明、翻訳証明、公文書上の証明など
★パスポートの発給/緊急即日発給
★外国人が日本に渡航する場合のビザ査証
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あらゆる場面で選択肢が広い
クラクフの4倍以上も外国人が住んでいるワルシャワ(2020年時点)では、もれなくさまざまな恩恵を受けることができます。
たとえば、商品が充実したアジア食料品店、日本レストラン、外国人向けコミュニティ、エンターテインメントやイベント、何もかもワルシャワのほうが数は多いです。
美味しいうどんやラーメンも食べれちゃう。
また、日本人学校があるのはワルシャワだけであり、インターナショナルスクールの数も違うので子育て面でもかなり有利。
お子さんを持つ方はこの点も重要ですよね。
日本人も多いため、困ったときに頼れる人もすぐ見つけられるかもしれません。
人脈を広げやすい環境にあり、やりたいことがやれる可能性もグッと高くなるでしょう。
また人の少ない落ち着いた地区もあるので、あえて人を避けることもできます。
中央駅近辺以外にも開発されたエリアがありますが、【著しいポーランドの成長】を間近で見ながら静かに暮らすこともできるのです!
ワルシャワのほうが空気はキレイ
クラクフの冬場の空気は、最悪、北京並みに汚染している可能性があります。
原因は汚染物質の光化学スモッグ(日本ではよくPM2.5やPM10と言われているもの)。
12月〜4月は古い建物に住む人たち(クラクフには築何百年の建物がいっぱい)が暖炉/ボイラーで石炭やゴミを燃やし、そこから有害物質が発生して外の空気が汚れるのです。
冬のクラクフでは大気汚染対策マスクの広告も見かけるようになり、実際にゴツいマスクをしている人もよく見るので焦りますね。
おまけに、クラクフは小高い丘が多いので地理的に空気が淀みやすいです。
一方、比較的平坦な土地で、戦後に建てられた建物が多いワルシャワでは空気汚染度がクラクフより最大40%ほど低くなっています。
ワルシャワの空気はキレイ!とは言いませんが、クラクフよりはマシだということ。
真実を言うと、ワルシャワのほうが汚染されている日もたまにあります…。
ただ、ワルシャワは環境的にクラクフよりも改善の余地があり、国が本気を出せばグンと汚染を減らすことができるかもしれません。
大気汚染はEU諸国全体の大きな課題
であり、ほかの国に住む場合も要チェックです
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ワルシャワとクラクフの比較一覧
ポーランドで最も生活費や家賃が高いのはワルシャワですが、その分、仕事や収入が多いのもやはりワルシャワとなります。
平均収入はワルシャワのほうが15%ほど高いため、収入と差し引きすれば、首都に住むコストは目立つほど高くありません。
世界各地の物価データベースNUMBEOによると、クラクフでの家賃含めた生活費や食費、外食費はワルシャワと比べて10%前後安いとのこと(2021年2月時点)。
ただ、ポーランドの物価そのものが西欧よりも安いので驚くほどの差ではないでしょう。
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年間平均気温・人口/人口密度 | ||
ワルシャワ | クラクフ | |
年間平均気温 | 9.2℃ | 9.1℃ |
平均最高気温 | 13.3℃ | 13.9℃ |
平均最低気温 | 5.1℃ | 4.3℃ |
人口 | 175万人 | 76万人 |
人口密度 | 3,326人/㎢ | 2,319人/㎢ |
平均年齢 | 41.7歳 | 37.5歳 |
レストラン・カフェ | ||
通貨単位 PLN | ワルシャワ | クラクフ |
大衆レストランでの食事 | 26 | 25 |
高級レストランでの食事 | 150 | 120 |
McMeal(マクドナルド) | 22 | 20 |
国内産ビール 500ml | 10 | 10 |
輸入ビール 330ml | 10 | 9 |
カプチーノ レギュラー | 10.79 | 9.63 |
コーラ/ペプシ 330ml | 4.60 | 4.93 |
水 330ml |
3.54 | 5.05 |
ラテ スモール(スタバ) | 13.50 |
スーパーの食品価格 | ||
通貨単位 PLN | ワルシャワ | クラクフ |
牛乳 1L | 2.91 | 2.76 |
白パン 500g | 3.36 | 3.33 |
卵 12個 | 8.83 | 8.47 |
チーズ 1kg | 28.18 | 23.58 |
鶏肉 1kg | 17.42 | 17.72 |
牛肉 1kg | 36.17 | 32.62 |
薫製サーモン 100g | 12.77 | 13.02 |
薫製サバ 1kg | 16.50 | 15.90 |
りんご 1kg | 4.09 | 3.87 |
バナナ 1kg | 5.23 | 4.90 |
オレンジ 1kg | 5.96 | 5.55 |
トマト 1kg | 7.29 | 6.12 |
じゃがいも 1kg | 2.87 | 2.78 |
たまねぎ 1kg | 2.98 | 3.36 |
レタス 1個 | 3.65 | 3.46 |
水 1.5L | 2.12 | 2 |
交通・タクシー・ガソリン | ||
通貨単位 PLN | ワルシャワ | クラクフ |
公共交通機関 片道チケット 20分 |
3.40 | 4 |
30日定期 市内全ゾーン |
180 | 179 |
タクシー初乗り運賃 | 8 | 7 |
タクシー 1km |
2.50 | 2.30 |
タクシー 1時間待ち |
40 | 35 |
ガソリン 1L |
4.82 | 4.76 |
アパート賃貸/購入・光熱費 | ||
通貨単位 PLN | ワルシャワ | クラクフ |
中心部 アパート賃貸 1ベッドルーム |
2,906 | 2,548 |
中心外 アパート賃貸 1ベッドルーム |
2,278 | 1,821 |
中心部 アパート賃貸 3ベッドルーム |
5,737 | 4,708 |
中心外 アパート賃貸 3ベッドルーム |
4,248 | 3,156 |
中心部 アパート購入 1㎡あたり |
16,085 | 15,025 |
中心外 アパート購入 1㎡あたり |
10,099 | 8,651 |
光熱費 85㎡のアパート |
697 | 630 |
インターネット 60Mbps 無制限 |
55 | 56 |
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私が思う、クラクフに住むべき人
私がここまでワルシャワを持ち上げると怪しまれる方もいるかもしれません。
でもクラクフを貶しているわけではないし、冷静に、客観的事実を述べているだけです。
私自身はクラクフの観光ガイドであり、だからこそクラクフは人一倍好きです。
クラクフはポーランド王国の首都として何百年も発展し、今でもポーランド人の精神的首都は古都クラクフにあり、中世からの美しい街並みや建物がたくさん残っていますからね。
つまり、クラクフの魅力はそこ
今のワルシャワほどの華やかさや利便性はないにせよ、数百年前からの伝統や歴史を重んじる姿勢はワルシャワよりも強い。
そこが、日本の京都に通じるところです。
でも、生活するうえで観光要素や伝統は必ずしも重要ではないので、「ワルシャワとクラクフのどちらに住むべきか」と聞かれたら「ワルシャワがいいかも」と答えます。
それに、ワルシャワからクラクフへは日帰りや泊まりがけで気軽に行ける距離ですから。
クラクフに住むべき人は、❶留学先や仕事がクラクフに決まっている、または自分にとって有利であると分かっている、❷コンパクトな街が好き、❸国内外の移動や旅行はあまりしない、こういった人だと思います。
ここまで読んで「クラクフがいいな」と感じるのであれば、ぜひクラクフへ。
外国人が住む条件はワルシャワのほうが有利でも、クラクフがポーランドで最も魅力的な街のひとつであることは間違いありません。
ほかの都市を選んでみるのもアリ
総合的にはワルシャワで生活・仕事するのが無難だとしても、100人の日本人がいれば100通りの目的やスキル、好みがあります。
だからこそ、ワルシャワとクラクフしか候補に入れないのはもったいない…!
EU諸国で6番目に大きいポーランドには魅力的な都市がほかにもあり、ひょっとしたらそっちの方が合っているかもしれません。
ドイツに近いポズナンとヴロツワフ、バルト海に面する北部のグダニスクも、外国人が一定の割合で住んでいる街となります。
働く予定はなく、ふつうに勉強したり暮らすのが目的という人にとってもオススメです。
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候補に入れる価値のある街 |
ヴロツワフ(南西部 ドルヌィ・シロンスク県) グダニスク(北部 ポモージェ県) ポズナン(西部 ヴィエルコポルスカ県) ルブリン(東部 ルブリン県) カトヴィツェ(南部 シロンスク県) |
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ポーランド移住を考えている方へ
私が2014年9月にポーランド移住したとき、ポーランドに住んでいる在留邦人の数はおよそ1,250人くらいだったと思います。
(2015年時点で1,276人だったのは確か)
それが今や1,952人とはビックリ!
さらなる日系企業の進出や事業拡大、ワーホリの影響などで一気に増えたのでしょうが、およそ5年で50%以上も増加しています。
今後もポーランド移住を検討する人が増えるであろう中、2021年で在住7年目になる私がお伝えできるのは現地目線の情報。
少しでもお役に立てれば嬉しい限りです。
ポーランドで画期的な事業を行っている方や飲食店を経営されている方もブログ専用Twitterを通して知っていますし、直接お会いした方の中ではポーランドで英語学校を経営&起業サポートをされている方もいました。
正直、めっちゃスゴイですよね
私は、今ではクラクフ公認観光ガイドですが、ポーランド人夫と結婚しなければ日本にずっと住んでいたであろう立場です。
もう、皆さんのその志や行動力に脱帽です。
ほかにも日本の大学から交換留学生として来られた方、日本語教師として頑張っている方々ともお会いしたことがあります。
お話ししていると、ポーランドに興味を持っているのが強く伝わってきて嬉しいです。
世界200ヵ国、ヨーロッパ50ヵ国とある中でポーランドを選ばれたあなたが、(ワルシャワだろうが、クラクフや他都市に住もうが関係なく)この地で輝けることを願います。
私は私なりに、このブログで現地情報を発信することで陰ながら応援させてください。
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結論、❶ビジネスチャンスが大きい、❷外国人が多く英語が通じやすい、❸一時帰国や国内外移動が楽、❹日本側での公的手続きがスムーズ、❺あらゆる場面で選択肢が広い、❻ワルシャワのほうが空気はキレイという主な6つの観点から、クラクフよりワルシャワに住むメリットのほうが大きいということをお伝えしました。
最後に、私が住む場所はワルシャワでもクラクフでもありません。どちらもプライベートや仕事で何度も行っており、それぞれの街に親戚や友人もいます。クラクフに関しては、これまでの宿泊歴をすべて合わせると軽く3ヶ月以上は滞在しました(仕事で行った日は含めない)。
でも「実際に住んでないヤツが知ったかぶってアドバイスなんかしちゃって」と不快に思われた方がいたら、大変失礼しました。思いっきりワルシャワを推したかたちにはなりましたが、最終的には個人の事情や目的に合った街で素敵なポーランドライフを送られるよう願っています
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AYAKA様
記事を楽しく拝見させていただいております。33歳の日本人男性です。
ポーランドでの職探しですが、どのような探し方が効率が良いのでしょうか?
インターネット上での公募よりも、人伝で応募するのが大半なのでしょうか?
ご助言頂けますと幸いです。宜しくお願い致します。
はじめまして、綾香です。
コメントありがとうございます。
お尋ねの件ですが、ご自身がお持ちのスキルや会話能力、労働できる滞在許可証をお持ちであるかどうかによって大きく左右されるかと思います。
また私自身、ポーランドの企業や会社に勤めるための職探しをしたことがなく、実体験に基づいたアドバイスをすることは難しいです。
今は気軽にFBで求人できるくらいですから、インターネット上で募集をかけ、そこから応募するのがポーランド人/外国人問わず一般的かと思います。
まずはFBで探してみてはいかがでしょうか?ワルシャワであれば英語で書かれている求人も多いです。