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ポーランドの誕生日&名前の日の祝い方|バースデーソングやプレゼントは?

ポーランドの誕生日の祝い方
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クラクフ市公認ガイドのカスプシュイック綾香(本名)です。2014年以降、ポーランド在住。ガイド・通訳業の傍ら、旅行や生活に欠かせないポーランド情報をお届け中!
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この記事の内容
 誕生日パーティーとひと言に言ってもその祝い方は世界各国さまざま。私は日本はもちろん、カナダ、イギリス、そしてここポーランドの4ヵ国での誕生日パーティーに参加しましたが、手が込んでいるのは日本だと思います。まぁその分、感動的ではありますが…
 
 当記事ではポーランドの誕生日パーティーに何十回と参加してきた私が、ポーランドの誕生日の祝い方について徹底的に紹介していきます。ポーランド人の友人や恋人がいる方は必読。これでいつパーティーに誘われても大丈夫なはず!
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誕生日ケーキ
この記事の目次
誕生日パーティーの基本3つ
  パーティー主催者は主役の本人
  パーティーで用意するもの
  最も特別な誕生日は1歳と18歳

バースデーソング Sto Latスト・ラト
誕生日の定番プレゼント
誕生日によく使うフレーズ
ポーランドでの誕生日エピソード
もう1つの誕生日、聖名祝日
この記事のまとめ
【特定のだれかの日】日頃の感謝を伝えよう!ポーランドで重要な9つの日

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誕生日パーティーの基本3つ

誕生日

 誕生日パーティーというと、まず子どもの誕生日を祝うシーンが思い浮かびます。
こちらでもそんなイメージですが、大人主役のパーティーを開くのは珍しくありません。

 こちらの人は歳を重ねることをポジティブに捉える人も多く、誕生日を派手に祝うことで童心に戻ることができるのかも?

 ちなみに私の誕生日は復活祭前後のため、いっしょにお祝いすることが多いです。
日本人的にはちょっと照れるので、まとめてお祝いしてくれたほうが落ち着きますね
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パーティー主催者は主役の本人

 誕生日パーティーはもてなされる方ではなく、本人が自分でケーキや料理をつくってお祝いするのがふつう。子どもであれば親がやるし、家族だったらママがやってくれたりしますが、基本は自分で用意するのでサプライズは滅多にありません。そのため、わざわざ招待者をもてなしたり、自分の誕生日のために時間やお金を掛けたくない人は誕生日パーティーを開いたりしません。逆に、職場で「今日は私/僕の誕生日!」と派手にピザやケーキなんかを自分でオーダーして盛り上がる人もいます。

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パーティーで用意するもの

 誕生日といえば誕生日ケーキがメインですが、それはポーランドでも同じ。参加人数にもよりますが一人あたり200〜250gくらいになるよう、日本よりもずっと大きなケーキが必要です。ほかには豪華なディナー(夏であればBBQだったり寿司も◎)、チップスやクッキーなどのスナック、フルーツ、ジュースとアルコールを用意します。部屋をどこまで派手に飾り付けるかは本人の張り切り具合に左右されますが、子どもの誕生日パーティーだとバルーンで飾るのが流行っているみたいです。

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最も特別な誕生日は1歳と18歳

 これはほか欧米でもだいたい共通しますが、初めての誕生日である1歳と成人を迎える18歳の誕生日は特別なもの。1歳は roczekロチェク、18歳は osiemnastkaオシェムナストゥカ と言います。次に0が付く歳(30, 40, 50…)、そして100歳の誕生日は盛大に祝われます。また、そういった記念的な年齢では教会でミサをお願いしたりすることも。誕生日のためだけのミサをするわけではなく、普段のミサの中で神父さんに祝福の言葉を掛けていただき、参加している人たちにもひっそりとお祝いしてもらえます。

1歳の誕生日

 

バースデーソング Sto Latスト・ラト

誕生日ケーキ

 ポーランドには伝統的なバースデーソングがあり、タイトルは Sto Latスト・ラト です。
日本やアメリカでは定番の「ハッピーバースデートゥーユー」を歌うことはありません。

 スト・ラトは「100歳/100年」という意味で、ここでは「長寿」とか日本語でいう「万歳」に極めて近いワードです。
万歳=10,000歳で確かに似ていますよね!

 この曲をみんなと歌えなかったら結構寂しいので、ぜひマスターしてください。
シンプルな曲なので、何回か聴けばメロディーも歌詞もすぐ覚えられると思いますよ
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Sto lat, sto lat
Niech żyje, żyje nam.
Sto lat, sto lat,
Niech żyje, żyje nam,
Jeszcze raz, jeszcze raz,
Niech żyje, żyje nam,
Niech żyje nam!


100年、100年、
生きられますように
100年、100年、
生きられますように
もう1回、もう1回、
生きられますように
生きられますように

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夫ピオトル
Niechニェフch の音が少し聴こえにくいけど、ちゃんと発音してね。じゃないと「死んでる」って意味になるよ…!
あやか
結婚式、結婚記念パーティーでも歌われる曲。その場合、歌い終わったら gorzkoゴシュコ!というキスコールが始まるかも。笑
ポーランドの結婚式 8つの特徴
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誕生日の定番プレゼント

プレゼント

 せっかく誕生日パーティーに招待されたのなら、予定がない限り参加しましょう!
ただ、パーティーや大人数で盛り上がるのが苦手なら断ったほうがいいかもしれません。

 招待された側として用意すべきプレゼントですが、これは考えすぎなくてOK

 参加者同士でお金を出し合って買うのならともかく、あまり高いものをあげると相手も気を遣ってしまったり、周りのプレゼントと差がありすぎて気まずくなります
大事な節目の誕生日、恋人/夫/妻や自分の子どもの誕生日以外は気楽に選びましょう。

 定番は男女関係なくワインや花束、ちょっと高めのスイーツ(チョコ)など。
本当にこういったものだけで構いません。

 ちなみに私と夫の場合、家族間の誕生日パーティーではお金を渡しています
小学生の子どもだったら図書券や映画館のチケットだったり、現金やマネーギフトなどをあげてもポーランドでは失礼にあたりません。
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夫ピオトル
節目でのプレゼント予算は100zł(約3,000円)くらい。僕なんか5人兄弟で家族が多いから、節目以外はあげないよ。
あやか
花束とかチョコ買ってもだいたいそれくらいになるしね。スイーツもみんなで食べるわけじゃないなら小さいのでOK。
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 恋人や夫婦間、自分の子ども、そしてゴッドチャイルド/チルドレン(カトリック洗礼にて後見人となった場合)には高めのプレゼントをあげることが多いです。特別な関係の人には奮発してもいいですが、お返しはあまり期待しないように…。また、家族や友人の誕生日パーティーでは、いっしょに参加する人たちに予算を聞いて考えるのもアリ。

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誕生日によく使うフレーズ

誕生日

 英語や日本語などで話す仲のポーランド人の友人でも、「誕生日おめでとう」くらいはポーランド語で言ってみたくありませんか?

 ポーランド語の「誕生日おめでとう」のフレーズパターンは下記の2つです。
どちらも覚えておくと役立つでしょう

Sto latスト ラト
▶直訳では「100歳/100年」。先に紹介したとおり「長寿/万歳」という意味ですが、言う際の感覚は「お誕生日おめでとう」に近いです。
 
Wszystkiego najlepszegoフシェストキェゴ・ナイレプシェゴ
▶「いいことがありますように」という意味が込められた言い方。誕生日シーンなら Wszystkiegoフシェストキェゴ najlepszegoナイレプシェゴ z okazjiオカジィイ urodzinウロヂン ですが、口語では Wszystkiego najlepszegoフシェストキェゴ ナイレプシェゴ でOK!

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 ポーランド語ではもう1つ「おめでとう」の言い方があり、それは “Gratruacjaグラトゥラツィア!”。ただしこちらは誰かが何か目標を達成したり、良いことが起こったときに掛ける言葉です。例えば、試験や資格に合格したとか、結婚や妊娠、出産など。

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ポーランドでの誕生日エピソード

ボレスワヴィエツ陶器

 私がポーランドに来たばかりの頃、日本の感覚で義父母の誕生日を祝ったためにかなり気を遣わせてしまった経験があります。

 今や何をプレゼントしたかすら覚えていないですが、高価なものだったかも
お義母さんはお返しを一生懸命考えてくれ、ボレスワヴィエツ陶器を買ってくれました。

 お義母さんの中でも、私を通して日本人=ボレスワヴィエツというイメージがあり、新婚だったのでピッタリのプレゼント。
今でも、その食器は頻繁に使っています。

 私としてはお義母さんの絶品ケーキだけで満足だったんですが、まさか一日中プレゼントのことを考えてくれていたとは…
気を遣わせてしまったことに反省しました。

 でも、いっしょにボレスワヴィエツ陶器のお店に行って雑談しながら選ぶのはとても楽しかったし、終始笑顔だったのでまるっきり後悔しているわけでもありません。
義両親も同じ気持ちだったと思いたいです!

ボレスワヴィエツ陶器
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もう1つの誕生日、聖名祝日

聖人カレンダー

 キリスト教カトリックには聖人カレンダーというものがあり、365日すべての日に聖人の名前(守護聖人)が当てられています。
これが imieninyイミエニネ(聖名祝日/名前の日)。

 そこで、ポーランドでは自分の名前と同じ名前の聖人の日をお祝いするという伝統があるのですが、なんと誕生日より重要視する人たちも決して珍しくはありません

 現に、夫も聖名祝日の日に親戚から「おめでとう!」の電話がかかってきたりします。

 たとえば、アンナの聖名祝日はというと、6月7日、6月9日、6月23日、7月15日、9月1日、1月10日、2月27日の全7日。

 特にポピュラーな名前の聖名祝日は最大40日近くありますが、もちろんそれらすべての日をお祝いするわけではありません。
その中でも自分の誕生日に近いほうの日を選んで自身の聖名祝日とすることが多いです。

 ポーランドのバスや電車に乗っていると、車内の電光掲示板に名前が複数表示されることがありますが、それは聖名祝日。
それほどポーランドでは大事な日なのです。

 祝い方は誕生日と同じで、バースデーケーキも食べるしプレゼントもあげます。
誕生日と聖名祝日を同時にお祝いするのがふつうであり、大事な節目を除いて、それぞれ別々にお祝いすることは滅多にありません

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聖名祝日/名前の日の調べ方

 日本語で「聖人カレンダー」と検索しても調べられますが、1日あたり1人の聖人を記載しているところが多いです。そのため、ポーランド人の聖名祝日を調べる際は日本語ではなくポーランドのサイトで調べるのがオススメ。こちらの Kalendarz Świąt というサイトで調べることができます。

聖名祝日の調べ方

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 2020年11月放送回のV6の番組「アメージパング!」に出演した際、聖名祝日に関するクイズを岡田准一さんと長野博さんに出題しました。「ポーランドでは誕生日のほかに、もう1つあるものをお祝いします。それは何でしょう?」といった質問でしたが、分からないようだったので「誰でも持っているもの」というヒントを出しました。すると、岡田准一さんが「肩甲骨」と回答。ファンの方からは「あ〜」ってなる回答だったのか、それともただの突発的なボケだったのか気になります。笑

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この記事のまとめ
アイコン 誕生日の祝い方はポーランドと日本ではちがいがあり、ポーランドでは誕生日を迎える本人がゲストをもてなします。日本だったら「誕生日だからおごって」とノリで言ったりもできますが、ポーランドでは「今日は誕生日だからおごるよ」となるんですね。むやみに「今日は私の誕生日なんだ」と言うとお金を使う羽目になるかもしれません…。というのは半分冗談。笑
 
 またポーランドにはポーランドのバースデーソングがあるので、特にポーランドに住んでいる人は歌えるようにしておきましょう。誕生日のほかにも結婚式や記念日などありとあらゆる祝賀パーティーで歌われる曲です。さらに、ポーランド語で「誕生日おめでとう」(Sto latスト ラト!または Wszystkiego najlepszegoフシェストキェゴ ナイレプシェゴ!)と言うことができればバッチリ。いつ、突然誰かの誕生日に出会でくわしても問題ないように…

ありがとう

 

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あやか
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