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2015年9月1日、とんでもない法律がポーランドで施行されました。
この記事のタイトル通り。
なんと、ポーランドの学校でジャンクフードの販売が禁止されたのです。一見よさそうなルールですが、今、この法律がだんだんと裏目にでてきました。
私が「やりすぎだ」と思うようになったエピソードからご紹介しましょう。

毎週日曜日、夫の実家に集まるのは、私たち夫婦と姉夫婦5人家族。
私は、彼女の子ども3人が異様にコーラやスプライトを飲んでいる姿が当初からずっと気になってしまいました。
しかも3人とも華奢な体つきで炭酸を飲むような子どもには見えないので余計にビックリ。ちなみに油や砂糖も大好きでなぜ太らないのかが分からない…。
そこで夫に聞いてみたんですね。
こういうのは、ポーランの子ども達の間ではふつうなのかと。すると…。
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大人げないように聞こえる発言ですが、それが毎週ともなるとそう思ってしまう気持ちも分からなくはありません。
だって、2ℓの炭酸飲料を子どもたちがぜーんぶ飲んじゃうんですからね。
しかし、ここで疑問。
こんなに子ども達は炭酸飲料が好きなのに、なぜ姉夫婦は買い与えないのでしょうか。もしかして、ただのケチ?
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かえって悪影響!
ジャンクフードというと、健康にはあまり良くなさそうなハンバーガー、フライドポテト、ピザなどが思い浮かびますよね。でもそれらだけではなく、こんなものも販売禁止にしたそうです。
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- ポテトチップス
- 甘い飲料や炭酸飲料
- キャンディー
- 白いパン
- パンケーキ
- 砂糖入りの紅茶
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この法律が施行されてから、幼稚園や小・中・高ではこれらに該当する飲食の販売や提供が禁止されてしまい、その反動でマクドナルドやケンタッキーに行く子どもが増えてしまったんだとか。
とことん健康志向の親には理想的な法律かもしれませんが、実際は賛否両論。
私は、こんな噓みたいなことがまかり通ってしまうポーランドの国会は大丈夫なんだろうかと首をかしげています。
政府は、このような法律ができたことによって子どもたちが野菜やフルーツ、栄養たっぷりの玄米パンをたくさん食べると信じているのでしょうか。
しかし、この法律ができたのにものそれなりの深い訳があるはずですよね。

なんでもユニセフの調査によると、17%の17歳以下のポーランド人の子どもは肥満と診断されているとか。
調査対象となった29ヵ国で8番目に肥満児の多い国ということが明るみになり、アメリカややカナダほどではないものの、危機感を覚えたのでしょう。
そこで、「学校ではジャンクフードや炭酸飲料、甘いものは与えない」という極端な法律ができてしまったのです!
この法律によって、学校近辺にあるお店までもが規制をくらってしまい、実は当初からブーイングの嵐でした。
じゃあ、どうすればポーランドの肥満児問題は解消されるのか。
そう言われると難しいのですが、根本的な解決方法としては親達にそういった食べ物は必要以上に与えないよう注意を徹底的に促すしかないと思います。
ジャンクフードのみを禁止にするならまだしも、甘いお菓子まで制限してしまうのは厳しすぎるかもしれません。なんでも限度を守れば問題はないはずです。
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śmieciowe jedzenie
śmieciowe jedzenie(シミエチョヴェ イェヂェニェ)とは、名詞で「ジャンクフード」のことです。
ジャンクは「ゴミ」という意味を持ちますが、ポーランド語で śmieć(シミエチ)も同じ「ゴミ」という意味。jedzienie(イェヂェニェ:食べ物)を形容して śmieciowe になります。
最後までお読み頂きありがとうございます☆

