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私はアウシュヴィッツで通訳をすることがありますが、意外と「ワルシャワから日帰りで行く」という方がいます。
そこで、そんなとても忙しい方でも安心して日帰りでアウシュヴィッツへ行けるよう、当記事を書きました。
いずれもワルシャワ中央駅(Warszawa Centralna)を拠点としています。日帰りを検討される方はぜひお読みください。
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このページの目次
1. 日帰りで行く際の心構え
。結論、片道4時間以上
。マイダネク強制収容所もある
。訪問時間に合わせて見学を
2. 列車やバスの乗換で行く
。クラクフ or カトヴィツェ経由
。往路のスケジュール
。復路のスケジュール
。料金は片道1540円〜
3. ワルシャワ発ツアーで行く
日帰りで行く際の心構え
通常、クラクフから日帰りで行くのが一般的なアウシュヴィッツ。
どうしてもクラクフには宿泊できず、ワルシャワからしか行けないあなたにまず伝えておきたいことがあります。
結論、片道4時間以上
この地図を見ると、「やっぱり大変そう」と息を飲んでしまいますね。ワルシャワ中央駅からアウシュヴィッツまでは列車やバスを利用して、片道約4時間〜4時間20分。飛行機やツアーで行くともう少し早くなりますが、それでも決して近いとは言えません。
1日8時間以上も列車やバスで過ごす必要があるが、行く価値はあるのか。
正直、あります
しかし今無理をしてまで、現地での見学時間を最低限にしてまで訪れる必要があるのかはご自身で判断してください。
私の本音としてはもう一度ポーランドに訪れ、その時にクラクフにも宿泊して、そしてクラクフから無理のないスケジュールで訪れていただきたいです。
マイダネク強制収容所もある
どうしてもアウシュヴィッツへ行きたいということであれば止めません。しかし、ワルシャワから列車で約2時間20分の距離にあるルブリンという街の郊外に、マイダネク強制収容所があるのをご存知でしょうか。
ワルシャワ中央駅からマイダネク強制収容所までは、ルブリンでのバス乗り換えを考慮すると片道3時間近くはかかってしまうのではいかと思います。
私なら、3時間も4時間もいっしょと見てアウシュヴィッツへ行くでしょう。
アウシュヴィッツとマイダネクでは規模や展示品の多さが違いますから。しかし、どちらも悲惨なホロコーストの地であって、それには大も小もありません。
体力に自信のある方は、アウシュヴィッツを見学されることをおすすめします。
訪問時間に合わせて計画を
私が初めてアウシュヴィッツを訪れた2012年2月、2回目の2014年12月はまだ訪問時間など気にすることなく、見学することができました。しかし今はルールが変更され、、訪問時間を予約してからでないとアウシュヴィッツを見学することはできません。
そのため、この予約する訪問時間次第ではそもそもワルシャワから日帰りで訪れるのは無理な場合もあります。絶対にこの訪問時間をハッキリさせてから行き方を検討するようにしてください。
列車やバスの乗換で行く
ツアーを利用しない限り、乗り換えなしでワルシャワからアウシュヴィッツまで行く方法はありません。
でも私が解説するので大丈夫。
結構遠いですが、1本の乗り継ぎのみでアウシュヴィッツの最寄り駅であるオシフィエンチム駅またはアウシュヴィッツに直接行くことが出来るんですよ。
クラクフ or カトヴィツェ経由
ワルシャワ中央駅からオシフィエンチム駅まではクラクフ中央駅またはカトヴィツェ駅を経由することになりますが、カトヴィツェ経由の方が少しだけ早くオシフィエンチム駅に到着します。私の住むグリヴィツェからカトヴィツェは約20〜30分の距離なので、私に通訳を依頼される方とはよくカトヴィツェ駅で待ち合わせをしています。
クラクフ観光をする時間はないのにクラクフ経由は惜しい気もしますね。旧市街まで行くのは厳しいでしょうが、乗り換えまでの間、駅の近辺に売っているクラクフ名物のオブヴァジャネック(ベーグル)を食べてクラクフ気分を味わうのがいいかもしれません。
ワルシャワ中央駅併設ショッピングモール、Złote tarasy(ズウォテ・タラセ)でも50円増しで売っていますが、絶対クラクフで食べた方が美味しいです。さてさて、まとめるとワルシャワ中央駅からアウシュヴィッツまでは基本的に以下のパターンで移動となります。
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- ワルシャワ中央駅からカトヴィツェ駅へ→列車を乗り換えてカトヴィツェ駅からオシフィエンチム駅へ
- ワルシャワ中央駅からクラクフ中央駅へ→列車を乗り換えてクラクフ中央駅からオシフィエンチム駅へ
- ワルシャワ中央駅からクラクフ中央駅へ→クラクフバスターミナル(Kraków M.D.A.)からアウシュヴィッツ・ミュージアム行きのバスに乗る
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クラクフ中央駅/オシィフィエンチム駅からアウシュヴィッツまでの行き方は下の記事の3番を参考にしてください。
往路のスケジュール
2016年8月現在の平日は、どのようなスケジュールでアウシュヴィッツまで行けるのか見てみましょう。
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05:55 ワルシャワ中央駅発 EC 08:23 カトヴィツェ駅着 乗り換え時間 00:14 08:37 カトヴィツェ駅発 ローカル 09:46 オシフィエンチム駅着 ★所要時間 04:09 + 駅からアウシュヴィッツまでの移動時間
06:44 ワルシャワ中央駅発 EIP 09:23 クラクフ中央駅着 乗り換え時間 00:37 09:40 Kraków M.D.A.発 バス 11:05 アウシュヴィッツ着 ★所要時間 04:21
07:59 ワルシャワ中央駅発 EIP 10:21 クラクフ中央駅着 乗り換え時間 00:49 11:10 Kraków M.D.A.発 バス 12:35 アウシュヴィッツ着 ★所要時間 04:36
09:03 ワルシャワ中央駅発 EIP 11:29 クラクフ中央駅着 乗り換え時間 00:49 12:00 Kraków M.D.A.発 バス 13:25 アウシュヴィッツ着 ★所要時間 04:36
※2016年8月現在
これ以降は到着時間が遅すぎるので載せていません。移動、長いですね…。
最新のスケジュールは、PKPの公式サイトや下の記事で紹介しているアプリを活用しながらご自身で調べてください。
ちなみにワルシャワ〜クラクフ間は飛行機も1日7便(2016年8月現在)飛んでいます。しかし、空港に行く手間を考えるとやはり最終手段でしょう。
復路のスケジュール
アウシュヴィッツからビルケナウへの移動時間も考慮すると、現地での見学時間は最低でも3時間は欲しいところです。
ただし、一般的に公式ガイドと見学される方が多いので、その場合は所要時間は最低でも3.5時間となります。
また、通常毎年4月〜10月末の期間の10時〜15時はガイドとのみ見学可能です。ガイド付き/なしに関係なく、訪問予約は必ずしなければなりません。
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14:13 アウシュヴィッツ発 バス 15:35 Kraków M.D.A.着 乗り換え時間 00:41 16:16 クラクフ中央駅発 EIP 18:39 ワルシャワ中央駅着 ★所要時間 04:26
15:30 アウシュヴィッツ発 バス
16:55 Kraków M.D.A. 着
乗り換え時間 00:51
17:46 クラクフ中央駅発 EIP
20:10 ワルシャワ中央駅着
★所要時間 04:40
17:10 アウシュヴィッツ発 バス
18:35 Kraków M.D.A. 着
乗り換え時間 00:25
19:00 クラクフ中央駅発 EIP
21:28 ワルシャワ中央駅着
★所要時間 04:18
※2016年8月現在
これ以降は高速列車のEIPで帰れないようなので、なるべく17時までには見学を終えるようにしましょう。
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料金は片道1540円〜
クラクフからであれば片道8.5PLN〜14PLN(2016年現在)で行けるところ、ワルシャワからであれば交通費は幾らかるのでしょう。
- ワルシャワ中央⇆クラクフ中央
二等49〜150PLN(EIP) - ワルシャワ中央⇆カトヴィツェ
二等49〜150PLN(EIP) - カトヴィツェ⇆オシィフィエンチム
6PLN(ローカル列車) - アウシュヴィッツ⇆クラクフ
14PLN(バス)
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列車の場合、早く買えば買うほどお得なシステムになっているので一概に幾らとは言えませんが、閑散期であれば当日でも49PLNで購入できます。
ワルシャワ発ツアーで行く
一人で列車に乗ったりバスに乗ったりが不安、「時は金なり」という方はワルシャワ発アウシュヴィッツツアーを利用してみてはいかがでしょうか。
もちろん、英語ですが…。
探したら結構見つかりましたが、ホテルピックアップはあるものの結局列車に乗ってクラクフへ行き、そこでガイドと合流みたいなパターンが多かったです。
ツアー代金も1人で申し込むと4万5千円以上とかなり高く、どちらにせよ列車に乗らないといけないならそこまで払う価値はないような気もします。
しかし、AB Poland Travelというなかなか良さそうなツアーを発見しました。
乗用車またはミニバス(参加者が多い場合)によるプライベートツアーで一人で申し込んでも350ユーロです。
◆スケジュール
06:30 -07:15 ピックアップ
11:30 – 15:00 アウシュヴィッツ
15:00 – 16:00 昼食
17:00 – 19:00 クラクフ観光
23:00 – 24:00 ホテル到着
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いやいや、止めませんよ。でも、しつこく言うようですが、私はできればまたポーランドで来ていただき、その時にじっくり焦ることなくアウシュヴィッツを見学していただきたいのです。
早起きすればゆっくり見れますが、気持ちに余裕はないでしょう。
しかしもし、私があなたと同じ立場なら、絶対またポーランドに来れるという保証もないので(行きたい気持ちはあっても)日帰りで行くかもしれません。
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obozy niemieckie
obozy niemieckie(オボゼ ニェミエツキエ)は名詞で「(ナチスの)強制収容所」という意味です。
obozy は収容所、nimieckie は Niemiec(ニェミエツ:ドイツ)の形容詞。ナチスの強制収容所はポーランドが建設した施設ではないので、それを強調するためにも Nimiec といいます。
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