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せっかく順調に楽しく観光し、途中まで友人や現地の人と最高の思い出をつくっても、何らかの犯罪に遭ってしまうと気分は最悪です。
場合によっては、「もう二度とこんな国に来るもんか!」と大きな怒りを感じることでしょう。
しかし旅行前にこの記事をきちんと読んでおけば、そんな目に遭わずに済むかもしれません。
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.このページの目次
1. ポーランドは安全な国?
2. 実際にあったスリ被害
3. 具体的に注意すべき5つのこと
4. スリや紛失に遭ったときの対処法
5. カードのスキミングリスク
6. 現地人も警戒する◯◯◯◯の日
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ポーランドは安全な国?
イギリスのエコノミスト紙が毎年発表する世界平和度指数によると、ポーランド は163ヶ国中29位となっています(日本は9位)。
ただし政治や軍事的な要因も含まれたうえでのランキングとなっているため、一般的な治安だけが焦点に当たっているわけではありません。
ポーランドは安全な国
早い話、それはポーランドに約5年ほど住み、それ以前に3回、旅行者としてこの国を訪れている私が胸を張って言えることでもあります。
私は学生時代、欧州・中東を中心に一人で30ヶ国以上をめぐり、結婚してから夫婦で行った国も含めればおよそ48ヶ国訪れてきました。
イギリスやカナダにも約一年住みましたが、その経験からも、ポーランド在住者の意見としては特に怖がるほどでもない安全な国だと思います。
また、ポーランドはEU連合加盟国の中でも失業率が低く(だいたい3.5%で下から3位)、そのため浮浪者もあまり見かけません。
ジプシーによる物乞いは若干増えてきたように思いますが、西欧や南欧の状況と比べれば、物乞いに話しかけられる頻度も少ないでしょう。
ただ最近のポーランドは確実に観光客が増え、事情が少し変わりつつあるのも事実。
在住者が安全と言ってるからと、完全に信頼して油断しているようではやはり問題アリです。
日本も治安がいいと言われますが、犯罪がまったくないわけではありませんよね。
置き引き、自動車のパーツ盗難、タイヤをパンクさせられた、痴漢など、私の身の周りの人に実際に起こった被害はすぐに浮かんできます。
では、ポーランドを旅行する際は具体的にどのような点に注意すべきなのか、リアルな被害者の体験談も合わせて紹介していきましょう。
実際にあったスリ被害の例
私自身は観光都市に住んでいませんが、職業柄数え切れないほど観光客で賑わう場所へ行き、混雑するトラムやバスにも乗ってきました。
しかし記憶にある限り、今まで自分がスリに遭ったことや遭いそうになったことはありません。
さて、これまで私が実際にご案内したお客さまの中でスリ被害に遭った方は3組です。
割合からするとかなり低くはなりますが、いずれもやはり混雑した場所での被害でした。
気を付けていれば防げていた、油断していた、だからこそ非常に悔しい体験になっています。
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それはヴロツワフでの出来事。
お客さまは女性お一人、ヴロツワフのかわいらしい街並みに夢中になり、スマホでたくさん写真を撮っていたのを覚えています。
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しかし、その方はリュックのチャックなしポケットにスマホが見える状態でしまっており、現地人からも「危ないからちゃんとしまいなさい」と注意を受けていました。
そしてご案内の後半、満員トラムから降りたときにスマホがないことに気付きました。
スマホはやはりリュックのポケットに入れてあり、車内でスられてしまったようです。
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気付いたときは電源も切ってあり、スリによる犯行であることはすぐ分かりました。
その方は大変ショックを受けながらも、自分にも非があったと反省していました。
私もガイドとして、しつこいと思われてでも注意すべきだったと痛感した出来事です。
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それは2回とも2019年に入ってからの出来事であり、場所はクラクフの聖マリア教会周辺か教会内部での出来事です。
どちらの被害も同じグループによる計画的な犯行だったのかもしれません。
被害にあった両組ともファスナー付きのカバンやリュックを持っていたのですが、気づかぬ間に財布だけをスられてしまったのです。
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うち一組の方は、聖マリア教会のチケット売り場で財布を取り出したのが最後でした。
もう一組の方は実際に体験談を寄せてくださったので、以下をお読みください。
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盗難に遭う前のこと
確かなことは、ul. Grodzka(グロヅカ通り=旧市街南側の大通り)にある小さなアイスクリーム屋さんでアイスクリームを子供に買った時にお財布を触ってからのことでした。
どこにお財布をしまったか、ちゃんと見られているんだな、と後で思いました。
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というのも、私はリュックサックをしょっていて、そのリュックにはファスナーがいくつかあるのですが、広い取り出し口のところに大きなお財布をしまっていたのです。
このお財布も目立っていけませんでした。
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それから、初ポーランドの雰囲気にわくわくしていたり、エジプトから来て開放的になっていたのが態度に出ていたのでしょう。
さらに、重たいカメラを首にかけてあちこち写真を撮っていました。
無防備極まりなかったです。
クラクフは治安がいい方だと信じ込んで、警戒を怠っていました。ほんと、プロのスリには丁度いい「カモ」でした。
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今回のことで反省したことは、「出来るだけ鞄は脇に挟むか、抱えるように持つこと」、「お財布を外であまり出さないこと」、「周りを時々振り返るなど、注意している素振りを見せること」が必要だと思いました。
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ちなみに、ヨーロッパでスリが有名な都市といえば、被害が多い順にバルセロナ、プラハ、ローマ、マドリード、パリ、フィレンツェ、アムステルダム、アテネ……となります。
確かに、私がこれらの都市に行ったとき、自然と身構えてしまうことが多々ありました。
それらの観光地の賑わいに比べれば、ポーランドは穏やかなので油断してしまいがちです。
だからこそ、そんな旅行者のスキを狙ったプロの犯行にはくれぐれもお気をつけください!!
具体的に注意すべき5つのこと
旅行中に思わぬ事件に遭うと、モノだけでなく貴重な時間までもが奪われてしまいます。
だからこそ注意しようと思うのですが、あまりに警戒しすぎるとかえって目立つかも…。
少なくとも、以下の5点に注意しましょう。
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1. カバンの位置に注意
自分の目に入る範囲に…と最初は気を付けていても、ショルダーバッグなどは歩いているうちにだんだん腰や背中側にいってしまいます。
常に前のほうにくるよう、意識しましょう。
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2. テーブルの下に荷物を置かない
私がよく旅をしていた時、下に荷物を置いていて盗まれたという話を割と聞きました。
特にうっかり通路側に置いていると相手の思うツボなので、なるべく壁や窓際に座るようにし、ターゲットにならないよう気を付けましょう。
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3. 紛失時のリスクを分散させる
安いものでいいので財布は旅行用を使い、最低でも2つほどは用意しておきましょう。
現金とクレジットカードは別にしておくと、万が一の場合に被害を最小限に抑えられます。
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4. 立ち止まるときは壁を背にする
旅行者はガイドブックやパンフレットを持っていたり、スマホやカメラであちこち写真を撮っていたり、明らかに分かりやすいです。
場所によっては難しいかもしれませんが、何か読んだり撮ったりする場合は壁を背にし、周りを見渡したりと警戒アピールをしておけば効果的。
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5. 第三者が話しかけてきたとき
特に食事中、現地のポーランド人が親しげに話しかけてくることがあるかもしれません。
これまでご案内したお客さまの中でも現地の人と偶然仲良くなった方は多く、幸いなことに、皆さま有意義な時間を過ごしているようでした。
話し掛けるのは一人旅行者に対してであり、相手は家族、カップルなど一人とも限りません。
しかしその近付いてくる人を信用するかしないかは結局のところ、あなた次第。
だれにでも疑い深くなるのはある意味悲しいことですが、万が一のリスクを考えて少しのコミュニケーションに留めておくのが無難でしょう。
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スリや紛失に遭ったときの対処法
誰しも何かを失くしてしまったと気付いたときは冷静さに欠け、焦ってしまうものです。
以下の5つのステップを参考にし、適切な行動を取るように心がけましょう。
気分は沈んでいるでしょうが、完全に諦めモードになるにはまだまだ早いかもしれません。
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どこかのタイミングで「ないかも!」と気付いたら、できれば建物内部でカバンの中やポケットをきちんと確認してください。
道ばたでゴソゴソしているとまた他の者に狙われたり、二次被害に繋がりかねません。
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可能であれば、なくしたと思われる現場付近に速やかに戻ってください。
それが建物内部であれば従業員に落し物がなかったか確認し、抵抗がなければ周辺のゴミ箱も見てみることをお勧めします。
財布の中身だけ抜き取って財布は捨てる、といった行動を取るスリも多数いるようです。
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クレジットカードを紛失した場合、すぐカードの停止手続きをしてください。
緊急時の対応は24時間体制となっているため、時間を気にする必要はありません。
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主なクレジットカードの連絡先リンク
※すべてコレクトコール可能
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★三井住友カード
★MUFGカード
★JCBカード
★ダイナースクラブ
★アメリカン・エキスプレス
★楽天カード
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本当にない場合、現地の警察署で事情を説明し、盗難/紛失届を書いてもらいます。
基本的に詐称防止のためにもそのときの状況を詳しく聞かれるので、説明するのが不安な方は加入している海外旅行保険会社に連絡し、通訳を手配してもらいましょう。
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クレジットカード付帯でも海外旅行保険に加入していれば、保険の申請をしましょう。
(2019年7月現在、エイチ・エス損保を除き)現金は補償対象になりませんが、盗難・紛失したものの補償を受ける場合は現地警察による紛失/盗難届が必要です。
また保険会社には紛失/盗難届の原本を後日送るため、郵送前のコピーも忘れずに。
カードのスキミングリスク
身近での被害はまだ聞いたことがありませんが、クラクフやワルシャワなどの観光都市ではスキミングの被害が発生しているようです。
ATMでお金を下ろしたり、スーパーの会計時などで暗証番号(PIN)を入力する際は、必ず片方の手で覆うようにしてください。
これはポーランド人である私の夫でもやっていることであり、現地に住む人の間でも常識です。
ただ、現在はATM周辺やお店には監視カメラまたは予めカバーがあったりするので、スキミングの犯罪率は減少傾向にあるとのこと。
また、クラブやバーをよく利用する男性欧米人旅行者の被害がほとんどではありますが、そういった場所での高額請求が相次いでいます。
あえて男性を狙った詐欺犯罪のため、特に若い女性が突然話しかけて来たときは警戒しましょう。
現地人も警戒する◯◯◯◯の日
これはオマケ情報ですが、知っていると知っていないではポーランドの印象が変わります。
ちなみに私が初めてポーランドに入国した日は、今から触れる、この最も警戒すべき日でした。
サッカー決勝試合の日
ヨーロッパは概してサッカー狂が多いですが、ポーランドもその例に漏れません。
ワールドカップでは国民に一体感が生まれるので問題ないですが、地元クラブの決勝試合ともなれば熱烈サポーターが公共の場で騒ぎまくります。
サポーター専用の列車あるいは車両が現れ、ホームで爆竹を鳴らしたりとヒヤヒヤ。
彼らが直接危害を加えてくることはまずないですが、興奮しているので近寄ってはいけません。
私の住む地区は隣町チームとの派閥があるようで、激しい殴り合いを見たこともあります。
あとから来た警察は血をゴシゴシと洗い流していましたが、もう非常に生々しい争いでした。
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以上、主にポーランドのスリ事情、対策、対処法などをまとめました。
ポーランドの治安について質問されることも多く、いつか書こうと思っていたテーマ。
皆さまが最後まで安全に、楽しい気持ちでポーランドに滞在できるよう心より願っています。
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Złodziej
złodziej(ズウォヂェイ)は「泥棒」という意味です。この記事を書いている7月下旬は夏休みシーズン、留守を狙った犯罪のニュースでこの単語を聞いたところです。
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いつも拝見しております。
ポーランドを5回訪問して一人で電車に乗ったりして歩き回りましたが、昼間に危険を感じたことはまったくありませんでしたね。1度だけカトヴィセの駅で、あやしい男を見かけたので、荷物には注意するようにしていました。小さめの蓋の付いたショルダーバッグを、肩にたすきがけにして体の前側で持つようにしていました。現地の日本人スタッフもボディバッグを常用しているそうです。
夜はビリヤード場とパブに入り浸っており、深夜にホテルまでの道すがら同じ物乞いに2度遭遇しました。深夜0時に2回とも「ブロツワフの母親に会いに行くのに金がないから恵んでくれ」って突然言い寄ってきました。当然無視して早足でホテルに駆け込みました。あとは酔っ払いの若者に絡まれそうになったのですが、こちらも早足で駆け抜けて無視しました。週末の夜は要注意ですかね。
サッカーはカトヴィセからの帰りに、ホジュフのスタジアムの試合に向けてサポータの一団が列車になだれ込んできてびっくりしました。何やら騒がしいなぁと思っていたら、階段から大男の集団が現れて列車に乗り込んできたのです。発射までの数分間は荷物棚やバーをつかんで列車を揺すり、大声で掛け声を連呼するのにはまいりました。他の一般客もしかたがないとあきらめ顔でしたね。
ポーランドはほかの国に比べたらかなり安全な国だと思いますよ。
服部 様
いつもご愛読ありがとうございます。
また実際の経験談もありがとうございます。
これまでポーランドに住んでいて危険と思うことは特になかったのですが、最近は旅行者を狙った犯罪が多発していることを知り、とても悲しい気持ちになります…。
お金を求めてくる人は確かにいます。
身なりはきっちりしているのに、学生だからお金がないとか、チケットを買うお金がないとか、色んなパターンがありますね。
そういった人は現地人にも普通に話し掛けていて、渡している人もいるようです。
他の国でもそういう風にお金を求められたことは何度もあるので、ヨーロッパでは割と一般的なのかもしれません (^ ^;)
私の場合、言葉が分からないフリをします。
ただポーランドは常に警戒しないといけないような国ではないですし、むしろ他の欧州各国より安心して観光できる国です。
観光客が増えているのでそれだけリスクは高まってきていますが、気を引き締めていれば防げる可能性が高いので、こうやってブログで注意喚起することにしました。
続編を書かずに済むよう、願うばかりです。
Ayakaさま
8日からクラクフに三日間滞在予定の者です。
福岡〜羽田〜ロンドン〜クラクフと向かいます。
直近になり慌てて色々と検索していましたら貴女様のブログに出会いました。
60代のPCにもスマホにも疎い主婦ですので、再度こちらにお邪魔できないかもしれませんが・・・丁寧で親切で言葉を選んでいる記事のお陰で最初で最後になるであろうクラクフの旅が充実出来そうに思えてきました。
ママになられているご様子^^*
おめでとうございます。***
頑張り過ぎずにご自身を大切にお過ごしくださいませ。
(ママが元気だと家族は元気だから)と言う持論です。
思いをメールしてしまいますが、突然で失礼でしたらごめんなさい。
はじめまして、管理人の綾香です。
スマホやPCに疎いと書いておられますが、そんな中でも私のブログを見つけて記事を読んでくださり、またこうしてコメントをくださったことに嬉しく思っております。
今ちょうどクラクフに滞在されているようですが、ご旅行が順調でありますように…!
ちなみにママになって2ヶ月が経ったところですが、出産報告をしてから多くの方が優しい言葉を掛けてくださいます。
元から体力があるほうとはいえ無理はせず、仕事はしつつも、赤ちゃんとの時間も大切にしながら過ごしていきたいと思います。
お気遣いいただきありがとうございます。