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サッと3分程度で読めます
▲ 未読の方はまずこちらを先に読むと◎
復活祭前夜 20時00分頃
復活祭前週木曜日から復活祭明けの月曜日にかけて5日連続でミサに参加しますが、この日は3日目。復活祭前日の土曜日のミサは復活徹夜祭と言われるだけあって夜から始まり、4つの部で構成されます(ミサの時間は教会によって異なるが、日没後の真っ暗になる時間帯から始まる)。そして、およそ3時間にも及ぶ1年で最も長いミサ!
最初は、教会の前で火が炊かれる神秘的な “光の祭儀” があり、白いローブを着た司祭によって炎が祝福されます。炎そのものには「暗闇から光へ、死から生へ」といった意味があって、つまり、”イエス・キリストの復活のシンボル” です。外にいるのは長くても10〜15分程度であり、祝福後に司祭と信者が列をなして教会内へ入っていきます。
若い人は折りたたみのイスを持って行く
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復活祭前夜 20時20分頃
教会に入ると、司祭の1人が “光の祭儀” で灯された “復活のキャンドル“(paschał)を祭壇前の燭台に置きます。このキャンドルは約80cmほどある大きなもので、中央に十字架とその上下にΑとΩの文字があります。アルファはギリシャ文字の最初、オメガは最後の文字です。つまり、”最初と最後=永遠の存在である神” を表します。
司祭が「キリストの光」を3回歌ったあと、信者がもつキャンドルに火を灯していきます。そして感謝と賛美の歌や祈りがあり、ここで “光の祭儀” は終了。次に “ことばの典礼” に入り、フルバージョンでは旧約聖書から7つ(創世記、出エジプト記、詩編など)、新約聖書から2つ(ローマの人々への手紙、福音書)の書が読まれます(アダムとイヴが犯した最初の罪<原罪>からイエスの誕生、処刑されて復活されるまでのすべて)。出だしは伝統的に “EXULTET” というカトリックの典礼歌で始まり、新約聖書に入ると祭壇の明かりが灯されて鐘が鳴り、40日ぶりに “ハレルヤ” が歌われます。
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復活祭前夜 21時10分頃
旧約聖書と新約聖書の朗読が終わると、カトリック全聖人への祈りがあります。その後は第3部の “洗礼の儀” に入り、新生児または乳幼児への洗礼の儀式(秘跡)が始まります。大聖堂など大きな教会では成人洗礼もあり、よほど志願者が多くなければ成人は復活徹夜祭で洗礼を授かります。
最後となる “感謝の典礼” は通常のミサとほぼ同じです。信者は聖体拝領(ミサにおいて司祭からパンを受け取って口にすること)を受け、一通りの流れが終わるとキャンドルを持って教会の外へ。皆で聖歌を歌いながら教会を一周します。この時点で、復活徹夜祭が始まってから2時間30分ほどが経過しているでしょう。教会の中に戻るとミサ終了まで10分といったところ。そうして、皆が晴れやかな気分で教会を出て “復活祭明け” となります。
今でもユダヤ教では日没が1日の始まり
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復活祭明け 22時50分頃
※ここからはいち個人の復活祭の過ごし方
キャンドルに火を灯したまま帰宅。家について電気を付けた瞬間、夫の指がすごいことになっているのに気付きました そしてコートを脱いで手を洗ったら、さっそく肉という肉(ソーセージやハム)を冷蔵庫から取り出して食べます。この日のために断食・断酒していただけに、もう寝る時間だというのに「食って飲むぞ」という雰囲気。1年の中で最も罪悪感なく、美味しいものを食べられるのはこの復活徹夜祭が終わったときかもしれません。
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復活祭当日 10時00分頃
私たちはいつも、歩いて7分ほどの夫の実家で復活祭まる1日を過ごします。前日の就寝が遅いだけに朝食もゆったりスタート。テーブルには前日、教会で清めてもらった食べ物が並んでいます。どの家庭でもほぼ必ず食べるのは、イースターエッグ(ゆで卵)、数種類のハムやソーセージ、パン、仔羊のかたちをしたケーキ(仔羊はイエスの象徴)、そしてバプカというバントケーキ。
このあとは教会のミサに行き、家に帰ったらまた食べて飲んでの繰り返しです。さすがに踊ったりはしませんが、まるで結婚式の披露宴パーティーのよう。夫の実家には私たち含めて軽く10人以上は集まるので、食べ物の準備や片付けだけも大忙しです。私も復活祭の日はなにか持って行くようにしていますが、それ以上にお土産のケーキをたくさんもらって夕方帰宅。明日も祝日でよかった〜!
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復活祭翌日は水掛け月曜日
復活祭翌日は “水かけ月曜日”(śmigus – dyngus)といって、男の子が女の子に水をかけて楽しむ日!当然子どもははしゃぎ、そこに大人が乗っかることもしばしば。水鉄砲での攻撃ならまだかわいいもので、階段の上から不意打ちでバケツの水を浴びせられることもあるとか…。
元々は、「男の子が女の子に水をかけると、かけられた女の子は早くお嫁に行ける」といった言い伝えがあり、ポーランドだけではなくハンガリーやスロバキアにも同じ慣習があるのだそうです。復活祭の翌日ではあるものの、キリスト教そのものとは関係ありません。子どもや大人、男女関係なく水攻撃を受ける可能性があるため、月曜日の外出は控えたほうがいいかもしれません。まぁ、教会のミサへ行くのに外に出る必要があるのですが
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なぜか、50以上リツイートされた
いよいよキリスト教の最大行事、復活祭が近づいてきました!
これから、主人の実家に持ち寄るご馳走とお菓子を作ります😋
夕方までには仕事も片付けないと…!! pic.twitter.com/xZPD48dAql— ポーランドなび・綾香 (@Ayaka_Kasprzyk) April 15, 2017
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