これからポーランドへ行く方が知っておきたい情報

最新!テルアビブ/ベングリオン空港の出入国情報

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クラクフ市公認ガイドのカスプシュイック綾香(本名)です。2014年以降、ポーランド在住。ガイド・通訳業の傍ら、旅行や生活に欠かせないポーランド情報をお届け中!
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この記事をご覧になる方へ

当ホームページはポーランド情報が主ですが、11月28日から12月9日の投稿分は番外編としてイスラエル旅行の記事を書いています。

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世界一悪名高いイスラエルの首都テルアビブ近郊にあるベングリオン空港。

やっぱり私の夫は「こんな空港、二度と使わない!」と怒っていましたが、私は、これまで利用してきた30をも超える世界中の空港の中でも10位以内の快適さに入る空港だと思っています。

「イスラエルには行かない」という方もおもしろ半分で読んでみてください。
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このページの目次
1. 入国前にさっそく捕まる
2. 恐怖の入国審査
3. 意外と利用者に優しい空港
4. 出国時は3時間前に空港到着
5. 出国時のながれ
6. ベングリオン空港を利用して

 

入国前にさっそく捕まる

まだ夜明け前でまっくら
まだ夜明け前でまっくら

ポーランドのワルシャワ空港からポーランド航空を利用して、ベングリオン空港に到着。約4時間の飛行です。

23時発の深夜便、4時前に降り立つという最悪のスケジュール。

どの航空会社でもイスラエル行きは深夜発の早朝着が多いようです。隣町のカトヴィツェから、格安空港の Wizz air がベングリオン空港に就航していますが、同じく深夜便。夫は、ヨーロッパの格安航空は嫌いなのでいくら安くても乗りません。深夜便なら尚更乗りません…。

一睡もできないままイスラエルに踏み入れましたが、さっそく異国情緒を感じました。黄色い石が積み上げられた壁に細い通路…。空港というより、どこかの遺跡博物館に来たような気分です。

まだ入国審査前なのに?!
まだ入国審査前なのに?!

入国審査の列に並ぼうとした時、ある私服の男が私たちに近づいてきました。

セキュリティと書かれた写真付きのカードをぶら下げています。他の人は列にささっと並ぶ中、なぜ私たちに目をつけたのか疑問でした。偶然だったのか、それとも私が唯一のアジア人だったから…?
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  • あなた達の関係は?
  • え?夫婦だって?本当に?
  • イスラエルは初めて?
  • どこに何泊するの?
  • 今日はどこへ行くの?
  • エルサレムまでどうやって行く?

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特に怖い感じではなく、5分その場に引き止められた程度で済みました。

目的地はテルアビブ経由でエルサレムだと言うと、「今の時間はバスも列車もないからタクシーで行きなさい」と何回もしつこく勧められました。

そんな金銭的余裕はとてもないのでスルーしていましたが(テルアビブ中心部からエルサレムまでバスで1時間)、乗り合いタクシーのことだったのかも?

 

恐怖の入国審査

パスポートの裏に貼られたシール
パスポートの裏に貼られたシール

運が悪いと数時間も足止めをくらうことのあるイスラエルの入国審査。

私の場合、質問自体は基本的に「何の目的で来たか」「誰と来たのか」の2点でした。しかし、単純な質問「誰と来たのか」で私は冷や汗をかくことに…。

もちろん相手は英語で聞いてきました。私は “with my husband” と答えたのですが、それに対する審査官の返答が “Crazy”… 「クレイジー」だったのです!意味がよく分からない私。

聞き返すしかありませんでした。
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綾香
Why crazy?(奇抜な返答に半笑いになりながら聞き返す)
審査官
Crazy!(なんだか怒ったような表情で言い返される)

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こんなやり取りがもう2回ありました。

そして、3度目でハッとしました。彼女は “crazy” ではなく、 “where is he?” と聞いていたのです。独特のなまりでそう聞こえたのか、それとも一睡もせずにイスラエルへ来た疲れのせいか、単にヒアリング能力が落ちていただけのか…。

我に返ったかのように「隣にいます」と答え、無事に入国審査は終了(夫は隣のブースで入国審査を受けていました)。

補足説明

イスラエルは近隣中東諸国との外交がない(仲が悪い?)ため、それらの国の入国時にイスラエルに入国していたことが判明した場合、入国拒否をされる可能性があります。しかし2013年1月より、空路での入国の場合は、原則出入国スタンプは押されずカードが発行されるようになりました。

私も名刺サイズの小さな青みがかったカードをもらいました。出国時にもこのカードが必要となるので滞在中はパスポート同様、大切に管理しておきましょう。ちなみにそのカードは、出国審査時に回収あるいは他国入国審査時に回収される場合が多いです。

 

意外と利用者に優しい空港

太い柱が印象的な到着ロビー
太い柱がやたら印象的でした

到着ロビーに出て最初に驚いたのが、この開放感と早朝とは思えないほどのチェックインカウンター?の行列。

到着ロビーと出発ロビーは違う場所にあるはずなので、チェックインカウンターではないと思うのですが。上の写真の奥の方に見える人達がそうです。あと、中国人観光客がすっごく多かったです!

私たちはすぐ外には出ず、空港からテルアビブまでの始発が出る間、空港の中で1時間半ほど暇つぶしをしていました。

ここで、テルアビブ空港の得する情報をまとめます。かなりしつこいセキュリティチェックを除いて、こんなに利用者に優しい空港も珍しいですよ。
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Wi-Fi が無料で使い放題

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旅行先でのネット環境は不可欠。それに伴って、空港にフリーWi-Fi が飛んでいるかどうかは、その空港の満足度に大きく左右されます。

ベングリオン空港では、フリーWi-Fi が快適な速度で使い放題でした。2016年12月現在、フリーWi-Fi を利用するためのログイン画面はこのような感じになっています。右側はヘブライ語ですが、左側に英語がありますね。send ボタンを押すとインターネットが利用できるので、空港に到着したらまず Wi-Fi を繋いでみましょう。

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タクシーは安心の前払い

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このシステムは画期的でおもしろく、非常に驚きました。どの空港にもこのシステムを導入してほしいです!

タクシー乗り場へ向かう途中、このような機械があるはず。この機械に「行き先/人数/スーツケースの数」を入力するだけで、タクシー料金を自動で算出してくれます。print ボタンを押せばレシートのようなものが出てくるので、それを持ってドライバーに見せるだけでOK。前払いなので安心です。

私たちは結果的にタクシーを利用しませんでしたが、試しに「行き先 – テルアビブ/人数2/スーツケース0」で検索してみると147シェケル(1シェケル=30円)でした。

スーツケースは小さいのを1つだけ持っていましたが、私たちは特に大きなリュックも持っていなかったのでカウントしていません。タクシーだと市街まで30分弱でいけるそうです。

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充電コードなしでスマホ充電

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到着ロビー正面の壁に、異様な存在感でこんな機械がありました。

実はちょうどこの機械の隣にあるコンセントでスマホを充電しようと思っていたのですが、その時に夫が「もしかしてこれで充電できるんじゃ?!」と言うので、ふと反対を見てみると確かにスマホを充電する機械が…。

iPhone用コード、Android用コードの2種類があり、「おくだけ充電」までありました。おくだけ充電はできなかったのでコードを差して充電しましたが、充電スピードも早く文句なし。

 

出国時は3時間前に空港到着

早朝便でも深夜から待機
中国人観光客が目立ちます

往路も深夜発早朝着の最悪なスケジュールでしたが、復路も負けていません。5時20分発の8時25分着ですからね。

何が酷いかって、イスラエルは入国時より出国時の方がセキュリティチェックが厳しいため、3時間前には空港に到着しておく必要があるのです。これは公式サイトにも書かれていますし、2時間前に来て怒られてしまった人もいるとか。

つまり、5時20分発なら2時20分には到着しなければならないということ。

もしここがポーランドならそれでもホテルをとると思いますが、ここはイスラエル。ホステルでも個室なら1万円を余裕で越え、ふつうのホテルに泊まりたいなら2.5万円以上は出さなければならないような国です。私たちが空港で長時間待機したのは言うまでもありません。

しかし、私たちには強い見方が!

ダイナースクラブの会員なので、そこそこ快適なラウンジが利用できるのです♪セキュリティチェック通過後は、ラウンジで食べて寝てシャワーを浴びることも可能。それだけで粘れました(笑)。

 

出国時のながれ

二重のセキュリティチェック
二重のセキュリティチェック

チェックインできる時間になった時、急に夫が「君はここで待ってて!スーツケースを預けてくるから」とチェックインカウンターへ立ち去りました。

その時の夫はすでに憤慨。

私たちはビジネスクラスのカウンターを利用できるはずだったのですが、もうすごい列だったんですよ。あんなに混んでいるビジネスクラスは見たこともないし、明らかに通常の搭乗客も混じっています。あまり寝ていないため、彼も結構ピリピリしていました。

そして彼が立ち去って40分後…

なんと、スーツケースを持って私のところへ戻ってきたのです。話によると、長い行列を経てやっと自分の順番が来た時、いくつか質問された後に「誰と旅行していましたか」と聞かれ、「妻と」と言ったら「じゃあ奥さんも連れてきてください」とはね返されたそう。

夫はずっとご機嫌斜め
夫はずっとご機嫌ななめ

すでに自動チェックイン機でチェックインは済ませていたので、まさか私も必要だったとは思ってもいませんでした。

しかしこの時は10分足らずで私たちの番が来て、質問も「ハサミやナイフは持っていないか」のみ。彼が言うには、自分が最初に並んでいた時は1組5〜6分以上はかかっていたそうです。

で、ポイントなのは、このセキュリティチェックはチェックインカウンターでされるわけではないんです。

チェックインカウンターに進む前に空港職員がセキュリティチェックをし、それを終えた後にやっとチェックインしたり荷物を預けたりできるというわけ。手荷物のセキュリティチェックは、チェックインカウンターの後にあります。

噂によると、最初のセキュリティチェックでスーツケースやカバンを開けられたり、ちょっとでも質問につまればさらに質問攻めにあうんだとか。確かにブログでの体験談を見ても、皆さんセキュリティチェックの質問やバッグの中身を検査されたりで苦労されていました。

でも私たちの場合、幸いにもそういった苦労はまったくなかったです。

手荷物のセキュリティチェックでは液体を出すのをうっかり忘れていましたが、それでも一発で通過してしまいました。

ユダヤ人の偉人がずらり
ユダヤ人の偉人が自慢げにずらり
すべてのゲートへ続く長いエレベーター
すべての搭乗口へ続くエスカレーター

2回目のセキュリティを通過したら、入国時にもらったカードにあるバーコードをかざしてゲートを通ります。

すると、横の壁にユダヤ人のさまざまな偉人パネルがこれでもかという程並んでいました。最後の方はロボットになっていて、「これもユダヤ人?」と思わず笑ってしまいました。失礼しました。

 

ベングリオン空港を利用して

空港の外にあったユダヤ教の象徴
空港の外にあったユダヤの象徴

イスラエル出入国時の悪い噂はよく知っていたので身構えていましたが、思ったよりスムーズにセキュリティチェックを通過してしまいました(夫がはね返された件を除き)。びっくりです。

おそらく運が良かっただけだったと思うのですが、少なくともベングリオンはそんなに悪いところではなかったです。

しかし、もう一度ここへ来たいかと聞かれれば「ノー」ですね。

まず、この最悪なスケジュールを改良してもらわなければ。夫の両親は以前にチャーター便でイスラエルへ来たのですが、それでも同じようなスケジュールだったそうです。少なくとも、体力と元気のある内に来ておいてよかった!
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今日のポーランド語

kontrola bezpieczeństwa

kontrola bezpieczeństwa(コントロラ  ベズピエチェニストヴァ)は「セキュリティチェック」という意味です。

bezpieczeństwo は「安全」という意味なので、「安全のコントロール」で kontrola bezpieczeństwa になります。また、niebezpieczeństwo は「危険」です。長い単語なので噛みそうです…。

 

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あやか
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