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この記事の内容
ポーランドでのスープはディナーに欠かせない一品ですが、その種類がまあ多いこと…。しかも全部、美味い!
当記事では、ポーランド在住歴5年以上の現地ガイドがおすすめする定番スープからレストランではあまり見かけないもの(=もしあったらオーダー)まで8種類に厳選して紹介していきます。
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この記事の目次
❶ スープを飲むときのマナー
❷ レストランでの定番スープ
Barszcz/バルシチ
Żurek/ジュレック
Rosół/ロスウ
Zupa grzybowa/ズパ・グジェボヴァ
Zupa pomidrowa/スパ・ポミドロヴァ
❸ 飲めたらラッキーなスープ
Zupa gulaszowa/ズパ・グラショヴァ
Flaki/フラキ
Zupa dyniowa/ズパ・デニョヴァ
❹ お土産にピッタリなスープ
❺ この記事のまとめ
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スープを飲むときのマナー
。日本とポーランドでは食事のマナーが異なるため、ポーランドの飲食店や家庭でスープを味わう際は以下のことに注意しましょう。
。メインと合わせて食べたい時は「できたものから持ってきてください(Can I get soup and dish as soon as they’re ready?/Proszę nie czekać, aż wszystko będzie gotowe, tylko po prostu przynieść każde danie, jak będzie gotowe ←通じない時はこのポーランド語を見せると◎)」と伝えましょう。
。ただ、ポーランド人視点では逆に変わった注文なようにも思えるため、ふつうにスープを味わいつつもサッと飲めばよいことだと思います。
レストランでの定番スープ
。レストランやカフェなどでよく見かける、5つの人気定番スープをまずご紹介します。 。これらのスープはほぼどこでも注文できるため、少なくとも外せないポーランドの絶品スープとして押さえておきましょう。好き嫌いなどがなければ、とにかく色んなスープを試されてみることをおすすめします。
Barszcz/バルシチ
。鮮やかな真っ赤は赤ビーツという野菜の色ですが、知らずに注文するとビックリ!
。さまざまなスパイス、レモンや酢で酸味を加えて風味をつけ、お店や家庭によっては特製ブイヨンや隠し味にフルーツを加えたり、ロスウというチキンスープをベースにします。 。基本的に具なしで、あっても一種類。 。とてもサッパリした味わいなのでメインディッシュの前どころか、食後にもお口直しとして飲みたくなるような香り高いスープです。- czysty/チュステ
具なしのスタンダードなバルシチです。チュステは「きれい」という意味。 - z jajkiem/ヤイキェム
半分に切ったゆで卵を入れたもの。チュステだとなんだかちょっと寂しいので、手軽に加えられるゆで卵は人気です。 - z uszukami/ウシュカミ
ピエロギというポーランド風水餃子はポーランド名物の一つですが、そのミニバージョンみたいなもの。ウシュカは「小さな耳」という意味(ウシュカミは複数形)です。 - z krokietem/クロキェテム
クロケットという、円筒形の揚げ物料理が別皿で出されます。中の具材はマッシュルームやザワークラウトを和えたもの、ひき肉のどちらかであることが多いです。
Żurek/ジュレック
。ポーランドのみそ汁とも言われる、日本人含め多くの外国人がよくハマるスープ。
。スープはふつう肉や野菜ベースですが、こちらはライ麦パンを水で発酵させた酸味のあるザクファスというものから作られます。 。具は厚切りの白ソーセージやゆで卵、じゃがいもなどが入っており、それだけでもお腹いっぱいになりそうなほどボリューミー!具材が溶けあってトロッとしたものから、酸味よりしょっぱさがきいてサラサラしたものもあり、色々食べ比べてみても面白いですよ。 。またジュレックは写真のようにフタ付きのパンの器に入れられることもあります。
この場合、器となっている硬めのパンはちぎって食べるのには適さず、内側のしみ込んだ部分をスープにふやかすようにして食べます。
Rosół/ロスウ
。ロスウとは、鶏ベースのブイヨンと野菜でじっくり煮込んだ黄金色のチキンスープ。
。具は細く短い素麺のようなパスタと人参、そしてパセリという非常にシンプルなものですが、それゆえに引き立つ優しい味は誰が飲んでもホッとすることでしょう。 。お店だと写真のように大きな人参が入っていることはないのですが、家ではダシとして煮込んだ人参をそのまま食べたりします。 。またポーランドの家庭では伝統的に、日曜日にロスウを飲むことは欠かせません。私の夫の実家では日曜日のディナーにほぼ必ずロスウが出てきますし、ポーランドでは「ロスウを作れないとお嫁にいけない!」なんて言われたりするほど基本のスープなのです。 。ちなみにラーメンスープはロスウに例えられたりもし、ラーメンのほうが味は濃いものの、鶏ベースだとワンタンスープに近いかも。 。お店で注文すると最初からスープとして出てきますが、本当は写真のように、まず具だけが入ったものをテーブルに置かれます。
そこに熱々のスープを注いでいただくというのが本来の食べ方で、家庭ではそうします。
Zupa grzybowa/ズパ・グジェボヴァ
。グジェボヴァは「きのこの(形容詞)」、ズパは「スープ」という意味です。
秋は家族でキノコ狩りに出掛けるのが恒例行事になるほどポーランド人はキノコ大好き!
しかし、ふんだんに使われたキノコの深いコクと旨味はどのスープでも共通しています。 。キノコ以外の具として平たいショートパスタやカールマカロニが入っていることが多く、見かけによらずお腹がいっぱいになるかも。
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Zupa pomidrowa/ズパ・ポミドロヴァ
。ポミドロヴァは「トマトの(形容詞)」という意味で、こちらもまた定番スープ。
しかしミネストローネとは具材も味わいもまったく異なり、写真のように具があまり入っていないタイプがスタンダードです。
またスープリゾットのように米やショートパスタが入っていることもありますが、量は少なめなのでやはりスープとして扱われます。 。このトマトスープもクリーミーで口当たりのよいものからサラサラしたあっさり系のものがあり、どちらもホッとする優しい味。
日本ではあまり味わうことのないような、シンプルなトマトスープはいかがでしょうか?
飲めたらラッキーなスープ
。次に、レストランのメニューで見られることはあるものの、見かける頻度はそれほど高くない絶品スープを3つご紹介します。
。上で紹介したものはマストとして、ほかにも美味しいスープがたくさんあります。
「同じスープの飲み比べもしたいのにアレもコレも気になる…!」、と困ってしまうかもしれませんが、そういった方は朝食やブランチをスープとパンにしてみるのもよいでしょう。
Zupa gulaszowa/ズパ・グラショヴァ
。ハンガリー、チェコ、ドイツをすでに旅行されたことがある方なら、グヤーシュというスープの名を聞いたことがあるかもしれません。
。ポーランドではグラシュといい、豚肉の角切り(牛肉や鶏肉の場合もあり)がゴロゴロ入ったスープあるいはソースを指します。 。スープだと見た目はビーフシチューのように茶色いものもありますが、辛口の東南アジア料理を連想させる赤いものもあり、いずれにしてもパプリカパウダーとトマトの色。 。じゃがいもや玉ねぎ、パプリカなど野菜もたくさん入っていて栄養たっぷりです。スパイスとして甘口/辛口それぞれのパプリカパウダーが加えられ、ほんのりピリッとした味わいやコクに白米が欲しくなる一品。
Flaki/フラキ
。いわゆるモツ煮込みスープであり、内臓料理が苦手でなければ強くおすすめします。
。同様のスープはヨーロッパ全般で見られますが国によって作り方や見た目はさまざまであり、フランスだとニンニクや白ワイン、イタリアではトマトやチーズ、スペインはチョリソーを入れてピリッと仕上げることも。 。それらに比べるとポーランドのものは風味がやさしく、具は主に牛の内臓や豚の胃、根菜やスパイスでじっくり煮込んだ当たり障りのない内臓料理と言えるかもしれません。 。また、クセのある内臓料理にはビールがよく合うとされますが、ポーランドでは冷えたウォッカと相性がよいと言われます。フラキとウォッカをいっしょに注文すれば、レストランで一目置かれること間違いなし。
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Zupa dyniowa/ズパ・デニョヴァ
。最後のこちらは秋限定のカボチャスープとなり、そういった意味でレアな一品。
。カボチャスープは日本でも定番で色合いもほぼ同じですが、日本とヨーロッパのカボチャは見た目や味などが随分と違います。 。ヨーロッパ産は皮がオレンジだったり赤っぽく、日本のカボチャより一回りも二回りも大きかったり、甘さも栗カボチャなどと比べれば甘さ控えめで水分が多いのが特徴。 。そんなカボチャから作るスープはあっさりめかと思いきや、生クリームやピュレ状のカボチャを入れるので割とクリーミー!ジンジャーやチリをスパイスに入れたり、ユニークな味に仕上げられることも多いです。
お土産にピッタリなスープ
。チョコなど定番スイーツやボレスワヴィエツ以外でおすすめのポーランド土産といえば、クノールのホットマグシリーズ。
詳しい情報はこちらの記事をご覧ください。
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肉や野菜でじっくりコトコト煮込んだものから旬の素材を活かしたものまで、どれもとっても美味しそうですよね。
ディナーではメインディッシュの前にいただくものとはいえ、どれも料理の主役になりそうなほど満腹感のあるスープです。
ポーランドのスープは家庭的なものも含めると種類が多いですが、飲食店で注文できるメニューは限られているため、ほかはお土産として購入できるクノールのインスタントスープで味わってみましょう。
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日本国愛知県在住の服部です。
ポーランドではスープは夕食には必ず注文していたので、よく行ったグリヴィツェのポーランド・オーストリア料理の店では、今日はジュレック?グヤーシュ?それともキノコのスープ?と聞かれました。でもポーランドといえば「ジュレック」ですよね。初回の訪問で最初に口にしたポーランド料理が「ジュレック」でした。日本では味わったことの無い酸味に包まれた素材の味が何ともいえませんでした。スモークの効いたソーセージとゆで卵の組み合わせもとっても気に入りました。ポーランドで行ったレストラン全てで注文しましたね。日本でもポーランドフェスティバルの出店で、宇都宮のポーランドレストランがジュレックを出していたのですが、ザクファスを作るのにとても苦労したそうです。ポーランドではライ麦を水に漬けて、台所の隅にほかっておけば作れるそうなんですが、日本で作るとカビたり変な味になったり大変だったと、ポーランド美女のマスターの奥様が言っていました。
お子様の「ムチムチ」具合はとても健康そうで何よりですね。ポーランドでは「ムチムチ」を何というのでしょうか?ちなみにネットで有名なロシア猫「HOSICO」のインスタで、「Plump cat」を日本では「Muchi!Muchi!Cat」と言うんだよと書いたら、「HOSICO Muchi!Muchi!」とリプライされました。「ムチムチ」以外にも「Momi!Momi!」とか「Nade!Nade!」とか書いたら、こちらも文脈から理解されたみたいでした。日本語にあってポーランド語にないに擬音や表現を書いてみても面白いかもしれませんね。
ウィルス対応大変ですががんばりましょうね。
コメントありがとうございます。
さて、いつもながら詳しいレポートをありがとうございます。日本でジュレックの味を再現するのは確かに難しそうですが、成功したときの喜びはひとしおでしょうね。私は日本でポーランド料理を食べたことはまだないので、どういった味だったのか気になります!
また私の赤ちゃんも昨日で8ヶ月となり、怖いくらい好き嫌いせずに何でも食べます…。赤ちゃん育児はもう少し苦労するものだと思っていたのですが、寝かしつけも離乳食も、聞いていた話よりすんなりいくことが多いです。これから大変なのかもしれませんが (^ ^;)
またポーランド語には「ムチムチ」とか、そういった言葉はないですね。そのようなオノマトペは日本語独自のものが多く、英語でも「まるまるした」「とげとげした」というような表現を訳す時はよく困りました。赤ちゃんに向けた言葉であれば、オノマトペに近いものはあります。