必読!ポーランド旅行で知っておくべきこと

帰国前に…植物/動物検疫のこと知ってますか?

MorningbirdPhoto / Pixabay
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クラクフ市公認ガイドのカスプシュイック綾香(本名)です。2014年以降、ポーランド在住。ガイド・通訳業の傍ら、旅行や生活に欠かせないポーランド情報をお届け中!
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この記事について

3月6日から16日までの日本一時帰国中に得た、役立つ情報を記事にしています。投稿時の日付が2月になっていますが、お気になさらず!

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ワルシャワから成田に降り立った私と主人ピオトル。スーツケースを受け取って出口へ向かおうとすると彼がひと言。
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私の夫
ポーランドからバナナ2本持ってきたんだけど、これ、植物検疫でちょっと聞いてみない?

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面倒に思った私は正直「その場で食べればいいじゃん」と思いましたが、彼は興味本位で植物検疫カウンターに行ってみたかったようです(本当は検査していないものをその場で食べることすらダメなことを後々知りました)。

ということで、時間もあったので初めて検疫カウンターに行ってみました!

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日本での植物検疫

持ち込み禁止の植物があります

植物というと花や植木を思い浮かべますが、果物や野菜なども含まれます。

海外からの病害虫の侵入を防ぐため、種をまいて土や水から成るものを日本に持ち込む場合はすべてが植物検疫の対象になるということを覚えておきましょう。検査を受けずに持ち込んだ場合、植物防疫法の規定により罰則が科せられます!

 

私たちが持ち込んだバナナ

こうして見るとちょっと滑稽

ポーランドからやってきたバナナ。さっそく検疫カウンターの職員さんに見せてみると、パソコンで持ち込み禁止対象物かどうか一生懸命調べていました。

そしてめでたく検査に合格!

今回の検査方法は目視でしたが、植物によっては機械などで調べるのかもしれません。説明によると、欧州のバナナが全部OKというわけではなく、イタリアやスペインなど南ヨーロッパから持ち込んだものは完全にアウトだそうです。

しかし、ポーランドなど北の方に位置する寒い国や北欧などからのバナナの持ち込みはOKとのことでした。欧州でも暑い国だとそれだけ害虫が発生しやすいので警戒しているようです。なるほど!

注意説明

今回私たちが持ち込んだバナナが問題なかったと言っても、他の人がポーランドや北欧から日本へ持ってきたバナナは同様に検査が必要です。

 

持ち込むことができる植物

でも検査は受けなければなりません

すべての海外から持ち込まれた植物は検査を受ける必要があり、また特定の国や地域から持ち込まれた植物は検査を受けるまでもなく持ち込みできません。

しかし、パイナップル、ラン切花、精米は検査を受け、病害虫がいなければ持ち込むことができます。数万とある植物の中でも例外はこの3つだけかと思うと、日本の検疫は相当厳しいようです…。

また、以下の乾燥果実(ドライフルーツ)は検疫対象外です。

あんず、いちじく、柿、キウイ、すもも、なし、なつめ、なつめやし、パイナップル、バナナ、パパイヤ、ぶどう、マンゴー、もも、りゅうがん ジェトロ「ドライフルーツの輸入手続き」

ただし、ドライフルーツに含まれている添加物の基準が日本のものを超えている場合は持ち込みが規制されます。

 

植物検疫の検査の流れ

とってもシンプルな流れです

輸入禁止品に該当しなくても、病害虫がいるかいないかを確認する必要があるのでどちらにしても検査が必要です。

空港の免税店で購入したものでも、植物検疫カウンターで必ず検査をしてもらいましょう。税関では抜き打ちでスーツケースを開けられることがまれにあり、そこで植物等の持ち込みが発覚した場合は違法行為として罰せられることがあります。知らなかったは通用しません。

検査の流れはカンタンで、税関前に植物検疫カウンター(荷物受け取り所にあります)にて該当品を渡すだけ。問題があった場合はその場で処分となり、合格した場合は持ち込むことができます。

初めて検疫を通過しました

合格の際は、「植物検査合格証印」とある紙を貼り付けてくれます。

ちなみに成田空港の職員さんはとても気さくな方達で、私たち以外誰もいなかったというのもあり色んな余談をしてくれました。というか、あまり人が来ないようで「待ってました」と言わんばかりに歓迎してくれました(笑)。

植物検疫について “軽く” もっと知りたい方は、農林水産省のPDF版植物防疫所リーフレットをご覧ください。

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日本での動物検疫

動物や畜産物は検査が必要です

こちらも植物検疫同様、海外から持ち込まれる動物や畜産物には公衆衛生に被害をもたらす可能性のある伝染病の病原体などが付着している恐れがあるため、必ず検査を受ける必要があります。

果物や野菜は生ものであれば持ち込む人はあまりいないかと思いますが、畜産物となれば海外からのお土産として買ってしまう人も多いのでは…?

肉、ハム、ソーセージなどはそれらを含んだ加工品も含め、法律でほとんどの国から持ち込みが禁止されています。肉、骨、角、毛は持ち込めないのでそもそも買って来ないほうがよいでしょう。

 

輸入検査手続きの流れ

こんな実験はしませんが…

成田空港では植物検疫カウンターの隣に動物検疫カウンターがありましたが、他の空港でもそうだと思います。

まずはカウンターにて検査官にチェックしてもらう必要がありますが、動物検疫に関しては持ち込み可とされているものでも輸入国政府機関が発行した検査証明書がなければ持ち込めません。

その証明書がない場合は処分となる可能性が高く、あるものでも開封済みであれば持ち込むことはできないようです。

検査官が証明書を確認し問題がなければそのまま持ち込むことが可能ですが、たいていの場合そういったものを発行してまで肉製品を持ち込まないでしょう。

しかし、食肉製品に日本向けの検査証明書がパッケージに表記されているものあり、それらであれば日本に持ち込むことができます(詳細は下記リンク)。

 

空港の検疫探知犬

麻薬探知犬もいますよね

農林水産省が「肉を持ち込んではダメですよ」とどんなに警告していても、圧倒的にそれを知らない人が多いです。

そのため、検査を受けずに肉製品を持ち込んでいる人がいないかどうかチェックする目的で、荷物受取所内では検疫探知犬がスーツケースや手荷物などをクンクンすることがあります!

もし、そこで発覚しても税関を通る前であれば罰せられることはありません。

しかし、税関で肉製品や畜産物の持ち込みが発覚した場合は罰金などの処罰を科されることがあります。ちなみに成田空港職員によると、これまでは厳重注意のみでまだ罰金を科したことはないそう。

また、探知犬は農林水産省で紹介されています。かわいいですが、見かけても触ったり声を掛けたりしてお仕事の邪魔をしないようにしてくださいね!

 

検疫に行ってよかった

たかがバナナ、されどバナナ

検疫カウンターの方がとても親切で、色んなことを次々と教えてくれたので「行ってよかった」と思いました。

日本から海外へは何十回以上と行っている私でも知らなかったことがたくさんあり、改めて日本のきっちりとした衛生管理には脱帽といった感じです。検疫所があるから日本で安心して暮らせると言っても過言ではありません。

今一度、海外に行かれる前は検疫のルールを確認し、知らず知らず法律を犯すことのないよう気をつけましょう。
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今日のポーランド語

kwarantanna

kwarantanna(クヴァランタンナ)は「検疫」という意味です。英語では “quarantine” と言いますが、発音はともかく綴りはちょっと似ていますね。

 

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あやか
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