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クラクフ市公認ガイドのカスプシュイック綾香(本名)です。2014年以降、ポーランド在住。ガイド・通訳業の傍ら、旅行や生活に欠かせないポーランド情報をお届け中!
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この記事の内容
ポーランドといえば、ショパンやポロネーズを連想しませんか?そんなあなたにぜひ知ってほしい、ポーランドの音楽教育事情やイベントを紹介します!
音楽史や著名人についての記事をまだ読んでいない方は先に ショパンを生んだポーランドの音楽史が面白い!オペラとポロネーズも紹介をどうぞ。
当記事を読み終わる頃には、もしかするとポーランド旅行を決行すべき理由が一つ増えるかもしれませんね。
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この記事の目次
❶ 6歳から音楽を専門的に学べる
❷ 国内には9つの音楽大学
❸ ポロネーズはみんな踊れる
❹ 伝統的な音楽コンクール一覧
❺ 人気音楽フェスティバル一覧
❻ この記事のまとめ
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6歳から音楽を専門的に学べる
。ポーランドの義務教育や高等教育、大学は基本的に公立となり、その中には芸術やスポーツを専門とする特別な学校があります。
。分野によって高校生以下でも絵画や美術、スポーツ、バレエ、ダンス、サーカスなどを専門的に学ぶことができ、特に音楽学校は芸術分野の中で70%を占めるとか。 。音楽教育に絞って、どのようなシステムで学ぶことができるのか見てみましょう。音楽小学校や中学校は少数のため、ほとんどの場合は一般の学校に通いながら公立/私立の音楽学校に通う。そのような学校はアフタースクールと呼ばれる。 音楽学校第一部(6年間) 6〜16歳までの子どもが受験可能。楽器演奏の適性検査や音楽知能テストがあり、受験対策として幼児向けの音楽スクールに通う子どもも多い。楽器のレッスンは週2回、さらに室内アンサンブル、オーケストラ、合唱団での演奏も行う。音楽史、理論、和声など幅広く学び、特性や音感を鍛えるために楽器全般の演奏方法を学ぶ。 音楽学校第二部(4〜6年間) 10〜23歳までの子どもや青年が受験可能。入学試験では楽器演奏などの実技、リズムや音学理論などが課される。また第二部入学までに第一部の判定会が親、教師の意見を考慮しながら専門とする楽器を決める。第二部では各楽器、声楽、ジャズ、弦楽器製作(国内一校のみ)など個人に合わせてより専門的な分野を学ぶことができる。。という感じで、思わず感心してしまうような音楽教育システムとなっています。 。学校は私立もありますが、公立であれば学費は無償なのでとっても良心的!
第一部からコンサートやフェスティバル、コンクールなど校外で演奏をする機会が設けられており、精神面もしっかり鍛えられそうです。
ポーランドの音楽教育は近隣諸国と比較しても質が高く、初等部や第一部からプロの音楽教育者が揃っているそうです。親が早くに素質を見出し、子どもが興味を示せば絶好の環境で学べそうですね♪
国内には9つの音大がある
。音大は Akademia Muzyczynaといい、記事執筆時点で国内9都市にあります。
。最も伝統的な音楽大学は、ショパンも3年間学んだというワルシャワ音大。現在は約900名の学生が在籍しており、教育カリキュラムの一環として毎週水曜日にコンサート活動も行っているのだそうです。 。ワルシャワ音大の設立者、ユゼフ・クサヴェレ・エルスネルはショパンの師でもあり、才能をいち早く開花させた人物。
ショパン自身もエルスネルを尊敬し、最初のソナタ作品をエルスネルに捧げました。 。他8校も優れた音大であり、クラクフ音楽アカデミーを除くすべてにポーランドを代表する音楽家の名前が付けられています。
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正式名称=音楽家の名+音楽大学 | |
大学に因んだ音楽家 | 都市名 |
フリデリック•ショパン | ワルシャワ |
− | クラクフ |
スタニスワフ•モニューシュコ | グダニスク |
カロル・シマノフスキ | カトヴィツェ |
カロル・リピンスキ | ヴロツワフ |
イグナツィ・パデレフスキ | ポズナン |
グラジナ•バツェヴィチ キェイストゥト•バツェヴィチ |
ウッヂ |
フェリックス•ノヴォヴィエイスキ | ビィドゴシチ |
ワルシャワ音大の分校 | ビャウィストク |
大学の語学コースに通っていた頃、17歳のモンゴル人少女が途中から入ってきたのですが、その子はカトヴィツェ音大の留学生(無償)でした。アジアのショパンコンクールに優勝したらしく、夫の実家でピアノを弾いてもらったことも…。
実家のお隣さんは音大教授にオペラ歌手。自宅ではフルートやピアノの演奏がよく聴こえるので、勝手に癒してもらっています(笑)。
ポロネーズはみんな踊れる
。ポーランドの民族舞曲といえば、ショパンで一躍有名となった「ポロネーズ」。
。詳しくはこちらの記事の「❹ 民族舞曲 ポロネーズとマズルカ」でも説明していますが、特徴のところだけ下記に抜粋します。.
ポロネーズ 3/4拍子 上流階級が舞踏会で踊っていた優雅なリズムの舞曲。激しい動きを伴わないゆったりとしたテンポでウォーキングダンスのような位置づけ。ポロネーズはフランス語で「ポーランド風」という意味であり、その包括的な呼び方からもかつてはポーランド舞曲全般を指していた可能性がある。そのため、ポロネーズの起源については議論されている。。さて、ポーランド人みんなが踊れる「ポロネーズ」ですが、まず、高校卒業を記念する舞踏会パーティーにて誰しもが踊ります。 。結婚式で踊ることも多く(私の結婚式でも踊りました)、そういった場面では突然踊りに誘われるので「踊れない」なんて恥ずかしい思いをすることがあってはいけません。 。男女がペアになって手を取り合いながら緩やかに踊るポロネーズ、明快なリズムなので練習すればすぐ覚えられるでしょう。
ただシンプルゆえに踊り続けていると混乱してしまったり、意外と難しく感じることも。
夫の姉と妹はバレエを長く習っていたそうですが、妹のほうはプロのダンサーになりました(現在は音大やスクールで教えています)。ポーランドにはバレエ教室がかなり多く、そういった面でも踊ることが好きな人が多いと感じます。
伝統的な音楽コンクール一覧
。最初に紹介した音楽教育への徹底ぶりからも納得ですが、ポーランドには数多くのクラシックコンクールがあります。
。その中でも国際音楽コンクール世界連盟加盟の名誉あるコンクールを紹介しましょう。.
コンクールの名前 | 開催頻度 |
ショパン 国際ピアノ・コンクール |
5年に1回 |
ヴィエニャフスキ 国際ヴァイオリン・コンクール |
5年に1回 |
フィテルベルク 国際指揮者コンクール |
5年に1回 |
ヴィトルト・ルトスワフスキ 国際作曲コンクール |
隔年 |
パデレフスキ 国際ピアノコンクール |
3年に1回 |
人気音楽フェスティバル一覧
。クラシックのみならず、ロックやパンク、メタル音楽でも熱く盛り上がります!
。ポーランド国内の有名な音楽フェスティバルを人気順に6つ挙げるので、興味がある方はリンク先の公式サイトをチェックしてみてください(リンク先で音がでる場合あり)。記事を取得できませんでした。記事IDをご確認ください。
.コンクールの名前 | 開催都市 |
Orange Warsaw Festival | ワルシャワ |
OFF Festival | カトヴィツェ |
Tauron Nowa Muzyka | カトヴィツェ |
Pol’and’Rock Festival | コストシン |
Open’er Festival | グディニャ |
Audioriver Festival | プウォツク |
1番目のオレンジフェスティバルは、毎年6月初旬〜中旬の週末に開催されるポーランド最大規模のものです。この時期のワルシャワは大変混雑するそうなので、旅行者の方はくれぐれもご注意を!
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この記事のまとめ
ポーランドがいかに、音楽意識の高い国かお分かりいただけたでしょうか?
ポーランドに住む前は音楽に疎かった私ですが、今やクラシックも聴き、パーティーでもダンスを踊れるようになったりと随分変わりました。日常的にはクラシックやジャズ、オペラなど文化的な音楽がかなり浸透していると思います。そういったものは動画サイトで楽しむこともできるので、ぜひ皆さんも日本にいながらポーランドの音楽を堪能してみてください!
ポーランドに住む前は音楽に疎かった私ですが、今やクラシックも聴き、パーティーでもダンスを踊れるようになったりと随分変わりました。日常的にはクラシックやジャズ、オペラなど文化的な音楽がかなり浸透していると思います。そういったものは動画サイトで楽しむこともできるので、ぜひ皆さんも日本にいながらポーランドの音楽を堪能してみてください!
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