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2017年、新しい世界遺産となったタルノフスキェ・グリ銀鉱跡。
嬉しくてFBページで速報を出すと、さっそく60以上ものイイネが集まりました。そしてその数日後、事務所に「世界遺産登録、おめでとうございます!」と(その他諸々の用件も兼ねて)電話してしまいました(笑)。
ポーランドへ訪れる日本人観光客にとっては、まだ馴染みのないタルノフスキェ・グリ銀鉱跡。当記事でその歴史と魅力、行き方を解説していきましょう。
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このページの目次
1. 銀鉱跡はどこにある?
2. この銀鉱跡のココがスゴい
3. ツアーに参加するには?
4. 銀鉱跡への行き方
銀鉱跡はどこにある?
銀鉱跡のある小さな町、タルノフスキェ・グリ(Tarnowskie Góry)はポーランド南部のシロンスク県にあります。
首都ワルシャワから南西へ約300キロ、古都クラクフから西へ約120キロと、主要観光都市からは遠いです。
しかし、私の住むグリヴィツェからは約20キロ、車で30分の距離!
このグリヴィツェにもいくつかの見どころがあるので、タルノフスキェ・グリにお越しの際はぜひ、グリヴィツェもセットで観光してみてください。
Google Map では「グリ」ではなく「グルィ」とありますが、そうすると発音が難しく余計に覚えにくいので、当ブログでは便宜上「タルノフスキェ・グリ」と呼ばせていただきます。
また、この発音でも十分通じます。
この銀鉱跡のココがスゴい
2017年7月9日、クラクフで行われた第41回ユネスコ世界遺産会議にて、新たな世界遺産として登録された「タルノフスキェ・グリ銀鉱跡」。
登録されたのは、タルノフスキェ・グリとその近郊にある計28の銀山に関連する場所です。銀鉱跡の先駆的な地下管理システムは産業遺産として注目され、今回の世界遺産登録に至りました。
タルノフスキェ・グリでは12世紀から銀、鉛、亜鉛の採掘が始まり、14世紀にはシレジア地方最大の銀鉱となり、やがてヨーロッパで最も古い銀鉱として知られます。さらに18世紀半ばには、新たな採掘源が発見されました。
そうして町は大きく発展を遂げましたが、採掘は1912年をもって終了。
銀鉱の素晴らしい構造は今もなお地元の技術者によって管理・保存され、現在は観光地として開放されています。
こういった地下の採掘場にはシャフトという垂直の空間があるのですが、現存するシャフトはなんと2万ヵ所。シャフトの高さは平均60〜90センチ、しかし中には6メートルに及ぶものも…。
深さ297メートル、全長150キロ以上の坑道には、地下ならではの危険もあります(観光ルートは安全です)。
それらを回避するための仕組みも見ることができますが、やはり強敵は出水だったとか。パルタノステという地上に水をくみ上げる装置がありますが、そういえばヴィエリチカ岩塩坑(クラクフ近郊の世界遺産)にも同じものがあります!
16世紀、銀鉱では600頭から700頭もの馬が働いていました。これは、想像するだけでも圧倒されますよね。
全盛期は1882年から1887年。そのときは年間2万トンから3万トンもの銀や鉛、亜鉛が採掘されました。さらに、ピークだった1910年には亜鉛が25万トンも採掘されたのです!
銀鉱では坑夫だけでなく、タルノフスキェ・グリの子どもたちも作業を手伝ったそう。いや、そりゃそうですよね。
廃坑となって100年以上が経ちましたが、ガイドさんは生き生きと当時のようすを説明してくれます。ぜひ、現地のツアーに参加して、地下の神秘的な世界を思いっきり探検してみてください。
ツアーに参加するには?
ツアーは約1.5時間、ガイドさんとのみ見学することができます。また、ツアーは最低でも4人からとなっているので少人数で来られる方はご注意ください。
外国語は要リクエストで英語、ドイツ語、ロシア語、チェコ語となりますが、私が日本語で通訳することも可能です!
日本語通訳についてはタルノフスキェ・グリ銀鉱の方々ともお話し済み。
ガイドになるという話でリーダーさんに快く了承いただいたものの、現時点では日本人観光客があまりいないため当面は通訳として対応することになりました。
通訳をご希望の方がいらっしゃいましたら、別途お問い合わせください。
ツアーは地下40メートル地点から出発し、探検距離は約1.7キロ。途中、270メートルほどボートで移動します。
所要時間は90分。坑内の気温は10度なので夏は上着を忘れずに…!
外国語ツアーの参加料金(2017年)は下記の通りです。参加人数によってツアー料金が変わり、ポーランド語の場合はこれより2〜7PLN安くなります。
外国語ツアー参加料金
参加人数 | 通常料金 | 割引料金 |
19〜 | 37PLN | 30PLN |
13〜18 | 39PLN | 32PLN |
7〜12 | 43PLN | 34PLN |
4〜6 | 50PLN | 40PLN |
※国際学生証をお持ちの26歳以下の学生、18歳以下の子どもは割引料金となります
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営業時間
タルノフスキェ・グリ銀鉱は、毎日午前9時から午後15時まで営業。
また、6月と7月〜9月の繁忙期は以下のように営業時間が変わります。
月〜金 | 土・日 | |
6月 | 9時〜15時 | 9時〜17時 |
7月 8月 9月 |
10時〜16時 | 9時〜17時 |
※1月1日、復活祭の日曜日、聖体祭、11月1日、11月11日、12月24日〜26日の3日間、12月31日は休業
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銀鉱跡への行き方
ワルシャワ、クラクフ、ヴロツワフ、グダニスクなど、ポーランド各観光都市からの日帰り旅行はややキツいです。
タルノフスキェ・グリへ行くにはほとんどの場合、カトヴィツェ駅を経由しなければなりません。カトヴィツェ(Katowice)はシロンスク県の県庁所在地であり、タルノフスキェ・グリへは列車で約1時間となります。
カトヴィツェあるいはグリヴィツェ(カトヴィツェから約30分)周辺に宿泊される方は、ぜひタルノフスキェ・グリ銀鉱跡の観光を検討してみてください。
タルノフスキェ・グリ駅から銀鉱博物館までは約3キロ。バスに乗っても1キロ以上歩くことになるので、駅からはタクシーで行くのがおすすめです。
銀鉱跡以外にも見どころのある町なので、1日を費やするくらいの気持ちで観光するのもいいかもしれません。
今回の新たな世界遺産登録を受けて、タルノフスキェ・グリや周辺の街にも目を向ける方が増えていくことを願います!
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podziemie
podziemie(ポドジェミェ)は「地下」という意味の名詞です。”pod” は「下」を指す前置詞、”ziemia” は「地面」という意味で、これらを組み合わせて「地下」となります。
ちなみにこれらを離して言った場合、”pod ziemią” となり “jestem pod ziemią”(イェステム ポド ジェミォン:私は地下にいます)という風に使います。また、”podziemny”(ポドジェムネ)は形容詞です。
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