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旅行中の国内移動手段として頻繁に利用される列車。しかし、日本と同じ感覚でポーランドの列車を利用すると思わぬハプニングがあるかもしれません。
そこで日本人目線で、ポーランドの列車に乗る際の注意点を4つまとめました。
このページの目次
1. ポーランドの列車の種類
2. 乗車券(チケット)
3. 列車のプラットホーム
4. プラットホームのトラック
ポーランドの列車の種類
ポーランドの列車は主に、長距離(PKPことポーランド鉄道)/中距離(プシェボゼ ・レギオナルネ)/短距離列車(地方列車)の3つに分けられます。

ただし長距離列車でも短時間乗車は可能ですし、短距離列車でも夏限定で長距離列車を運行することがあるので、カッチリとしたイメージは持たないでださい。
地方都市へ移動する場合は、PKPポーランド鉄道やローカル列車を組み合わせて移動することが多いです。
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PKPポーランド鉄道、プシェボゼ・レギオナルネ、地方列車の違いはこちらの関連記事をお読みください。
乗車券(チケット)
この乗車券に関する項目では、注意しておきたいことが主に3点あります。
日本にはないルールばかり。当日その場で知ると焦ってしまう方も多いので、きちんと確認しておきましょう。
ポーランドの駅に改札はない
ポーランドはワルシャワの地下鉄以外、改札というものはありません。
事前に乗車券を見せなくても乗ることができてしまうのです。そのお陰で、ラッシュタイムでも乗り降りスムーズ。

乗車券の確認方法はシンプルです。
乗車中に乗務員が乗客一人ひとりの乗車券を確認し、不正乗車が出来ないようにしています。不正乗車が発覚すれば罰金となりますが、実際にそういう人はあまり見たことはありません。
乗務員はいつのタイミングで来るか分からないので(たいていは乗車客が多い駅を通過した後)、乗車券はいつでも見せられるようにしておきましょう。
また、オンライン予約で乗車券控えを持っている場合は名前と写真が確認できるよう、パスポートの提示も必要です。
こういった確認方法である以上、乗車時間が5分、10分とごく短い場合には乗務員が確認する前に列車を降りるということもあると思いますが、だからといってその乗車券をもう1度利用することは出来ないので注意してください。
通常、乗車券には購入から2時間以内有効など制限時間が定められているため、再利用すると罰則の対象となります。
また日本の券売機で切符を買うときのように、帰りの分もついでに買うというのはNG。列車のチケットは乗る前に買うようにしてください(指定席の列車予約や事前購入の場合は除く)。
PKP(ポーランド鉄道)の高速列車EIP(通称ペンドリーノ)の場合は、乗車前に乗車ドア付近にいる乗務員に乗車券控えを見せる必要があります。また、乗車中も乗務員が乗車券を確認しに来るというダブルチェックとなっているので乗車券はいつでも見せられるようにしておいてください。
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例外 乗務員が確認しない場合
ワルシャワとグダニスクで地方列車を利用する際は要注意。
ワルシャワの地方列車SKMとKM、グダニスクの地方列車SKMT(SKM)ではホームや車内にある機械で乗車券を自ら有効化する必要があります。
ただしKMでは、ワルシャワ・ショパン空港からワルシャワ市内までのルートのみ有効化が必要となり、他のルートでは有効化をする必要はないのでこれもまた覚えておかなければいけません。
言い換えると、もし購入した乗車券に日付や有効時間などが書かれていない場合は有効化が必要な乗車券となります。

.乗車券
乗車券は車内でも購入可能
もし乗車券を購入する時間がなく、でも「この列車を逃したくない!」という場合はそのまま列車に乗りましょう。
ただし、乗車後すぐに乗務員から乗車券を購入する必要があります。
この時、車内での発行手数料としてPKPのEIC/IC/TLK、地方列車では10ズゥオティ(約300円)が発生することを覚えておいてください。
これを怠って無賃乗車をした場合は、もちろん罰金の対象となります。
全席指定制のEIPは乗車券なしで乗車することは出来ません。万が一そのようなケースが発生した場合、130ズゥオティ(約4000円)の罰金を支払う必要があります。
なぜ罰金になるかというと、EIPは完全予約制のためそもそも乗車券なしで乗車することはできないからです。しかし乗務員不足などで乗車前の乗車券の確認がなかった場合、乗車券なしでも乗れてしまうことがあるので一応こういった規定があるとのこと。
ただし、”罰金を支払えば予約なしでも乗れる” という意味ではありません。EIPはたとえ乗車10分前でも窓口やオンラインでの予約が必要です。
列車のプラットホーム
ポーランドでは、地方列車の1つであるワルシャワ通勤鉄道を除き全ての鉄道会社が同じ駅、同じ線路、同じホームを使っています。そのため、観光客はこんな間違いをしてしまうことも…。

例えば、あなたがある駅の2番乗り場でA駅行きの列車を待っていたとしましょう。しかし、あなたが乗る予定の列車は15分遅れています。遅いと思いながら待っていると、 やっと列車が来ました。念のため近くにいる人に「これはA駅に行きますか?」と尋ねたところA駅行きで間違いないようだったので、あなたは安心してその列車に乗ります。
しばらくして乗務員が乗車券の確認をしに来たので、乗車券を見せると「これは違う列車のものだ」と言われてビックリ。そして罰金と合わせてその列車の乗車料金を支払うことになりました。
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さて、もうお分かりでしょうか。
そう、本来の列車が遅れていることに気付かず、乗るべき列車の次に来る列車に乗ってしまったんですね。
実は私も過去に似たような間違いをしたことがあります。列車に乗る際は必ず鉄道会社も確認しなければいけません。
電車の遅延も電光掲示板などには表示されず放送だけで知らされる場合があるので、ポーランド語が分からない観光客は特に注意。 ホームがいきなり変更となることもあるので、もし放送があった後に周りの人達が移動し始めたらその流れに従った方がいいでしょう。
このことから分かるように、ポーランドの列車を利用する際は時間に余裕を持って行動した方がいいかもしれません。

乗車前は、列車のドア部分にある表示も確認するようにしてください。
プラットホームのトラック
ポーランドには1つのホームにつき、複数のトラックがあります。
たいていは2つのトラックのみ。

ホームはポーランド語で peron – ペロン、トラックは tor – トルといいます。
ある特定の列車に乗る場合、まず、駅にある電光掲示板(駅によってはアナログタイプ)で peron の番号を確認します。
そしてその peron のところにある電光掲示板を確認します。

そこに tor の番号が表示してある場合もありますが、単にホームに上がってから両側にある長細い電光掲示板を見てどちらか確認しなければならないことも。
このように、ポーランドで実際に列車を乗る場合、2段階の確認をする必要があるので注意しましょう。
最後までお読み頂きありがとうございます☆


カスプシュイック綾香さま
いつも貴重な情報ありがとうございます。こちらの記事も、かなり参考に、勉強になりました。いよいよ来月お世話になります。綾香さまの記事は、事前準備にとても助かってます。
ありがとう。^_^