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最終更新日:2020年3月14日
ポーランドでは、多くの国立・市立博物館に入館料無料の曜日が設けられています。
これは子どもたちが色んなことに関心を持つように、そして誰にでも教育を受ける権利があるということで定期的に無料開放するんだとか。
観光客の皆さんも、「無料だったらちょっと見てみようかな?」という気になりますよね!
もちろん有料・無料関係なく見学する価値があるところばかりなので、無料の博物館を狙ったばかりに本当に興味のあるところを見逃す……
なんてことのないうよう、十分ご注意ください。
各博物館・美術館の展示物などは基本的に変わることはありませんが、無料開放の曜日や開館時間などは変更される可能性があります。
より正確な情報を求める方は、訪問前に各公式サイトにてご確認お願いします。
また、変更点に気付かれましたらコメント欄やメールにてお知らせいただけますと幸いです。
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このページの目次
1. 月曜日(Poniedziałek)
。シンドラーの工場博物館
。鷲の薬局博物館
。旧シナゴーグ
。旧市庁舎の塔(期間限定)
2. 火曜日(Wtorek)
。日本美術技術博物館
。中央広場地下博物館
。クシェシュトフォレ宮殿
。ポモルスカ通り
3. 木曜日(Czwartek)
。MOCAK
4. 土曜日(Sobota)
。コレギウム・マイウス
5. 日曜日(Niedziela)
。ヤン・マテイコの生家
。民族学博物館
。ポーランド近代美術博物館
。エラズム・チョウェック宮殿
。考古学博物館
。国立美術館/博物館本館
new! 。チャルトリスキ美術館
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月曜日
月曜日は4つの施設が無料になります。
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1. シンドラーの工場博物館
入館料。 … 通常26PLN 割引22PLN
所要時間 … 2時間強
開館時間 … 4月〜10月の月曜日
。。。。 。09時〜16時(第一週は14時まで)
。。。。 。11月〜3月の月曜日
。。。。 。09時〜14時
※時間により人数制限あり、チケット枚数限定
※閉館90分前が最終入館時間です
※月曜日以外の開館時間は公式サイトでご確認ください
映画『シンドラーのリスト』の舞台となったシンドラーの琺瑯工場が建っていた場所にあり、第二次世界大戦時のクラクフやユダヤ人迫害について深く学ぶことができます。
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館内には写真や映像、現物展示も多く、クラクフを中心に当時の苦しい時代背景をリアルに表しており、かなりの見ごたえあり。
館内には英語表記もありますが、クラクフの地理や当時のポーランドの状況を把握していない場合は理解が難しいかもしれません。
ツアーなどに参加せず、個人で見学する際はなるべく事前知識をつけておきましょう。
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チケット枚数は限定であることから無料開放日は早くに売り切れてしまいます。
繁忙期になると開館時間前にすでに長蛇の列ができているということも……。
公式サイトからオンラインチケットの予約も可能なので、スケジュールが分かる場合は早めにチケットを確保しておきましょう。
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2. 鷲の薬局博物館
入館料。 … 通常14PLN 割引10PLN
所要時間 … 1時間
開館時間 … 10時〜14時
※閉館30分前が最終入館時間です
※月曜日以外の開館時間は公式サイトでご確認ください
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第二次世界大戦時のゲットーにあったこのかつての薬局は、ホロコースト目撃者の一人であるタデウシュ・パンキェヴィチュ/Tadeusz Pankiewicz が所有していました。
彼はユダヤ人たちに薬を提供するため自らそこに居続けられるようナチスに懇願し、またユダヤ人隔離地区内に住むことのできる唯一のポーランド人でもありました。
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この博物館では当時の薬局内部が再現されており、彼がどのようにしてユダヤ人たちを救ってきたか知ることができます。
チケット売り切れで惜しくもシンドラーの工場博物館に入れなかった場合、せめてこの博物館の見学だけでもおすすめします。
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3. 旧シナゴーグ
入館料。 … 通常14PLN 割引10PLN
所要時間 … 1時間
開館時間 … 10時〜14時
※月曜日以外の開館時間は公式サイトでご確認ください
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15世紀後半に建設された国内最古のシナゴーグ(ユダヤ教の会堂)であり、かつてクラクフに住んでいたユダヤ人たちの宗教的また政治的中心とも言える場所でした。
第二次世界大戦前のカジミェシュ地区にはユダヤ人が多く住み、シナゴーグやそれに準ずる施設が多くありましたが、ほとんどがナチスによってほぼ完全に破壊されています。
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今日の博物館は祈りの場としては機能していませんが、シナゴーグにある聖櫃(せいひつ)やビーマー(聖書を読む場所)、燭台などを間近で見ることができます。
ユダヤ人が日常的に使用する祈りの道具、豪華絢爛な聖書の装飾品、ユダヤ人を描いた絵画など、どれもが非常に興味深いもの。
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当博物館の展示物やユダヤ教の宗教観、慣習に関心のある方はぜひ、カジミェシュ地区観光ガイドのお申し込みをご検討ください。
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4. 旧市庁舎の塔
入館料。 … 通常12PLN 割引8PLN所要時間 … 30分
開館時間 … 10時半〜14時
※無料開放は3月〜12月限定です
※月曜日以外の開館時間は公式サイトでご確認ください
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石灰岩とレンガで建てられた旧市庁舎の歴史は14世紀にさかのぼりますが、19世紀にクラクフを占領していたオーストリアの判断によって建物の大部分が破壊されました。
かつての姿を知りたい方は、塔の入り口すぐ横にあるミニチュアモデルをご覧ください。
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中央広場の絶景スポットといえば聖マリア教会の塔ですが、そちらは人数制限があるのでなかなかすぐ上ることができません。
そこでおすすめなのが、旧市庁舎の塔。
段差の高い石の階段はちょっとスリルもあって疲れますが、最上階の美しい景色を眺めればその疲れも忘れてしまうことでしょう。
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火曜日
火曜日は7つの施設が無料になります。
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5. 日本美術技術博物館
入館料。 … 通常30PLN 割引20PLN
所要時間 … 1時間
開館時間 … 10時〜14時
※閉館30分前が最終入館時間です
※月曜日と祝祭日は休館です
※火曜日以外の開館時間は公式サイトでご確認ください
彼自身が日本を訪れることはありませんでしたが、生前に集めた約6千5百点もの日本美術品には目を見張るものがあります。
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博物館は建築家磯崎新が無償で設計し、また建設資金も日本が大きく貢献しました。
2002年には天皇陛下も訪れています。
日本の芸術や文化、語学を学べる場所でもあり、ここに行けば日本に興味のあるポーランド人たちに出会えるかもしれませんね。
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ヴァヴェルの丘からも対岸に見える博物館ですが、距離があるので観光スケジュールに余裕がある場合は検討してみてください。
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6. 中央広場地下博物館
入館料。 … 通常24PLN 割引20PLN
所要時間 … 2時間
開館時間 … 10時〜16時(毎月第二週は休館)
※時間により人数制限あり、チケット枚数限定
※閉館75分前が最終入館時間です
※火曜日以外の開館時間は公式サイトでご確認ください
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展示物の一部は、2005年にクラクフ中央広場で行われた大規模な地下発掘調査にて発見されたものが中心となっています。
なんといっても地下4メートルにあるかつての中央広場跡は迫力があり、また中世市民のいきいきとした暮らしも感じられます。
ほかにも聖マリア教会の姿の移り変わり、かつての埋葬の仕方、中世のモノの長さや重さの計り方を学べたりと、子どもも興味を持ってくれること間違いないでしょう。
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入場制限があり、時間帯によってはチケット入手が困難なため、早めにオンラインチケットを確保するのがおすすめです。
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7. クシェシュトフォレ宮殿
入館料。 … 通常12PLN 割引8PLN
所要時間 … 40分
開館時間 … 10時〜17時半
※月曜日と一部祝祭日は休館です
※火曜日以外の開館時間は公式サイトでご確認ください
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宮殿にあったオーナメントなどが展示されているかと思いきや、テーマはクラクフ中央広場やヴァヴェルの丘の歴史など。
あっさりした展示内容ではあるものの、展示の仕方はシンプルなので理解しやすいです。
特にヴァヴェルの丘についてのムービーは必見、中世に建設された初期の大聖堂の姿はとても興味深く感じられるでしょう。
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宮殿は中央広場からきれいに見えますが(写真も中央広場側からの姿)、博物館への入り口はシュチェパンスカ通りにあり、階段をのぼった先に数室の展示部屋があります。
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8. ポモルスカ通り
入館料。 … 通常12PLN 割引8PLN
所要時間 … 1時間
開館時間 … 10時〜17時半
※月曜日と一部祝祭日は休館です
※閉館30分前が最終入館時間です
※火曜日以外の開館時間は公式サイトでご確認ください
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第二次世界大戦時のナチスに占領されたクラクフのようすを、特にポモルスカ通りでの出来事を中心に知ることができます。
ナチスがどのようにしてクラクフを占領したのか時系列で解説してあり、シンドラーの工場博物館とはまた異なる視点でナチスによる犯罪を学ぶことができるでしょう。
当時はユダヤ人への迫害だけでなく、多くのポーランド人が無残なかたちで犠牲になったことにショックを受けずにはいられません。
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少し離れた場所で刑務所跡を見ることができますが、時間限定のため見学したい方は前もって博物館に問い合わせてください。
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ほか、美術関連で Cricoteka Muzeum Tadeusza Kantora、歴史関連でポドグジェ地区にある Muzeum Podgórza、第二次世界大戦後の共産主義時代がテーマとなった Muzeum PRL-u などが火曜日も入館料無料となっています。
木曜日
木曜日は一ヵ所のみ施設が無料になります。
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9. MOCAK
入館料。 … 通常14PLN 割引7PLN
所要時間 … 1時間
開館時間 … 11時〜19時
※閉館30分前が最終入館時間です
※月曜日と一部祝祭日は休館です
※木曜日以外の開館時間は公式サイトでご確認ください
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日本人作家も含む、国内外のアーティスト作品を解放的な空間で見ることができます。
パロディやアートそのものが感情を持っているかのようなユニークな展示に、あれもこれも写真に収めたくなってしまうでしょう。
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ライブラリーや豊富なグッズを扱うミュージアムショップ、リーズナブルな広いカフェも併設されており、現代アートに興味のある人なら半日は過ごせるかもしれません。
ぜひ、シンドラーの工場博物館とセットで息抜きがてら、立ち寄ってみてください。
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土曜日
土曜日も一ヵ所のみ施設が無料になります。
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10. コレギウム・マイウス
入館料。 … 通常12PLN 割引6PLN
所要時間 … 1時間
開館時間 … 10時〜14時
※閉館30分前が最終入館時間です
※日曜日は休館、またイベントでよく使われる場所でもあるため開館日でも開館時間の変更が多いです
※土曜日以外の開館時間は公式サイトでご確認ください
1364年、スラヴ人によって創立された最初の大学でもあり、創立者はピャスト朝最後のポーランド国王、カジミエシュ大王。
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この校舎は、15世紀から19世紀中頃まで講義の場として使われていました。
現在のコレギウム・マイウスは博物館として開放され、ゴシック様式の外観と2階建ての回廊はまるで小さなお城のよう。
美しい内装や壁の絵、大学で使用されていた展示物はとても興味深いのでぜひ、博物館ツアーに参加してみてください。
主に教授が使用した部屋を中心に見ることができ、かつての大学が「学生の学びの場」だけではなかったことを教えてくれます。
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土曜日の無料開放時はツアーは行っておらず完全自由見学となりますが、できればツアーに参加して解説を聞きたいところ。
また、旧市街ガイドをお申し込みのお客さまで当博物館に興味のある方は通常よりじっくり案内させていただくことも可能です。
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日曜日
日曜日は6つの施設が無料になります。
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11. ヤン・マテイコの生家
入館料。 … 通常15PLN 割引10PLN
所要時間 … 1時間
開館時間 … 10時〜16時
※閉館30分前が最終入館時間です
※月曜日、一部祝祭日は休館です
※日曜日以外の開館時間は公式サイトでご確認ください
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マテイコはこの家で誕生し、幼少時代と青年時代、晩年をここで過ごしています。
死後1895年に博物館として一般公開され、マテイコの絵画作品はもちろんのこと画材道具、表彰、コレクションが展示されており、美術に関心がある方は見逃せません。
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クラクフ美術アカデミー(現ヤン・マテイコ美術アカデミー)の初代学長でもあった彼はポーランドが地図から消えていた時代、歴史的建造物保存の中心人物としても活躍し、生涯のほとんどをクラクフで過ごしました。
ポーランドの歴史を調べてみると、ほぼ必ず彼の絵を目にすることになるでしょう。
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12. 民族学博物館
入館料。 … 通常13PLN 割引7PLN
所要時間 … 1時間
開館時間 … 10時〜19時
※月曜日、一部祝祭日は休館です
※閉館45分前が最終入館時間です
※日曜日以外の開館時間は公式サイトでご確認ください
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ポーランドはどんな文化・風習を持っているんだろうか?、そういったことを知りたい方にはうってつけの展示が豊富にあります。
展示内容はポーランド南部・中央部の地域に特化し、クラクフやドルヌィ・シロンスクの民俗建築、工芸品、伝統的な民俗芸術、民族衣装や織物、クラクフのコンテストで出品されたショプカ(クリスマスハウス)やイースターエッグ(ピサンキ)などなど。
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ほか世界各地のコレクションとして、19世紀のシベリアの毛皮製品、ウクライナとベラルーシの衣装、インドネシア、中央アジア、アフリカ、南アメリカのものがあります。
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13. ポーランド近代美術館
入館料。 … 通常25PLN 割引15PLN
所要時間 … 40分
開館時間 … 10時〜16時
※月曜日、一部祝祭日は休館です
※閉館20分前が最終入館時間です
※日曜日以外の開館時間は公式サイトでご確認ください
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ここでは絵画を中心に主に19世紀のポーランド人芸術家による近代美術、19世紀の織物会館改装時に制作された石像彫刻が展示され、中世美術は次に紹介するエラズム・チョウェック宮殿で見ることができます。
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美術館で最初に公開されたヘンリク・シェミラヅキ(故1902)の傑作、「ネロのたいまつ」は目玉作品のひとつ。
ローマ大火の原因をキリスト教徒のせいにする暴君皇帝ネロが、キリスト教徒をトーチのように燃やして処刑する場面を描いたもので、シェミラヅキの出世作となりました。
「ネロのたいまつ」が展示してある部屋には先述のヤン・マテイコの作品もあります。
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美術館への入り口は目立たないので少し分かりにくいですが、聖マリア教会側の織物会館中央にある通路(広場の向こう側へ突き抜けられるところ)すぐ横に位置します。
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14. エラズム・チョウェック宮殿
入館料。 … 通常15PLN 割引10PLN
所要時間 … 1時間
開館時間 … 10時〜16時
※月曜日、一部祝祭日は休館です
※閉館20分前が最終入館時間です
※日曜日以外の開館時間は公式サイトでご確認ください
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16世紀のプウォツク司教エラズム・チョウェックの宮殿がそのまま美術館となっていますが、チョウェック自身の美術品やコレクションが見られるわけではありません。
ここに展示されているのは、主にポーランドのカトリック教会や正教会にあった中世の宗教的美術品となり、古いものだと12世紀、近代のもので18世紀の作品があります。
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クラクフの教会内部にある美しい絵画や聖人像、装飾品に魅了される人は多いですが、それらを間近で見るのは難しいもの。
しかしここなら近距離でじっくり、中世芸術の素晴らしさを感じることができます。
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中でも、聖マリア教会の主祭壇を手がけたヴィット・ストフォシュの石彫刻「ゲッセマネのキリスト」(15世紀)、同じく聖マリア教会の19世紀大改修の際に撤去された中世からの装飾品などは見逃せません。
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15. 考古学博物館
入館料。 … 通常7PLN 割引5PLN
所要時間 … 2時間
開館時間 … 10時〜14時
※土曜日、一部祝祭日は休館です
※閉館30分前が最終入館時間です
※日曜日以外の開館時間は公式サイトでご確認ください
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考古学がテーマなだけあって、クラクフ周辺の古代から中世にかけての土地の移り変わりや暮らしの紹介はもちろん、カノニチャ通り(先述のチョウェック宮殿のある石畳の通り)で発見された銀貨やアクセサリーなど貴重なものが数多く展示されています。
また、博物館の後半ではエジプトのミイラやインディアンの美術コレクションまで見ることができ、予想以上に見ごたえたっぷり。
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そしてこの博物館最大の目玉展示は「ズブルチの偶像」という、9世紀の芸術品です。
キリスト教に改宗する前の現ポーランド領あたりに住むスラブ人たちによって制作された、偶像の一例と言われています。
ズブルチの偶像については日本語ウィキペディアでも紹介されるほど有名なので、ぜひ迫力ある本物の作品を見てみてください。
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16. 国立美術館/博物館本館
詳細は下記記事の基本情報をご覧ください。
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.17. チャルトリスキ美術館
レオナルド・ダヴィンチの作品『白てんを抱く貴婦人』が展示されている注目の美術館。
詳細は下記記事の基本情報をご覧ください。
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以上、たくさんの博物館や美術館を紹介しましたが、気になるところはあったでしょうか?
当記事で紹介したのは無料開放の曜日がある施設に限定しますが、クラクフにはまだまだ多くの必見スポットや美しい教会があります。
それらも今後どんどん紹介していくので、「ここも行っておけばよかった!」と後悔する前にクラクフ滞在は延ばせるだけ延ばしてくださいね♪
次回はワルシャワの博物館を紹介します。
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wstęp wolny
wstęp wolny (フステンプ・ヴォルネ)は、「入場/入館無料」という意味です。
ポーランドの博物館は展示内容が充実していても入館料はとてもお手頃。無料の日は混雑しやすい博物館もあるため、夏期や繁忙期の場合にはあえて外すのもいいかもしれません。
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