復活祭ってどんな祝い事?その前後にやることも徹底紹介

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クラクフ市公認ガイドのカスプシュイック綾香(本名)です。2014年以降、ポーランド在住。ガイド・通訳業の傍ら、旅行や生活に欠かせないポーランド情報をお届け中!
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カトリック最大の祭日までもう数日…。
去年は公認ガイド試験の勉強で復活祭/イースターにのんびりする気にもなれなかったのですが、今年は思いっきり楽しく過ごせそうです!

【備忘録】公認ガイドを取得するコースからゲットするまで

2018.10.30
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このページの目次
1. 復活祭はなにを祝うの?
2. 一週間前…「聖枝祭」
3. 3日前…「聖木曜日」
4. 2日前…「聖金曜日」
5. 前日…「聖土曜日」
6. 復活祭当日(復活大祭)
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復活祭はなにを祝うの?

復活祭といえばイースターエッグ♪

私はポーランドに来たばかりの頃に神父さんによるマンツーマンレッスンを受け、その翌年2015年の復活祭に洗礼を受けました。

でも当時は復活祭の準備どころではなく、カトリックそのものの勉強で精いっぱいでした。
さすがにその時はポーランド語も分からず、英語で学びましたが、聞いたこともない宗教関連ワードばかりで大変だったのを覚えています。

そんな私も本っ当に早いもので、ポーランドで5回目の復活祭を迎えようとしています!
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復活祭ってなに?
ピオトル
日本でも最近はディズニーランドでイースターのパレードをやったり、お菓子のパッケージがイースターバージョンになったりするそうだけど、本当は厳かに過ごして盛大に祝うものなんだよ!

まずはキリスト教について説明しましょう。

聖書という何千年も前に預言者と呼ばれる人たちによって書かれた書物があり、それをキリスト教では旧約聖書といいます。
これは複数の預言者が神によって語られたメッセージを連ねたもので、神の御子キリストの誕生やそのあとの出来事も旧約聖書には預言として書かれています。
イエス誕生後に書かれたものを新約聖書といい、イエスは人々に自分の罪を悔い改め、神を心から信じ、そうすることによって神の国(天国)に行けることを説きました。

そしてイエスは旧約聖書に書かれていた預言どおり、最後は人々の罪を肩代わりするために十字架に張りつけられます。
神は人々、つまり罪人を地獄から救うために、身代わりとして御子イエスを十字架につけたのです。イエスは死ぬ前に弟子たちに自身が復活することを預言しましたが、本当にその3日後によみがえりました。
イエスがこうして私たちに示されたことは「唯一の救い主(=キリスト)」の証明であり、これを信じた者だけが永遠の天国に入ることができる、それがキリスト教です。

キリスト教はイエスの復活なしには完成しなかったでしょう。だからこそ、信者たちはイエスが復活されたことを喜び、何日も前から準備して盛大に祝うのです。

ただ、イエスが十字架に張りつけられるために逮捕され、暴力や罵倒を受け、殺されたこと(受難)は悲しむべきです。それらを経ての復活であり、カトリックではその一連の出来事を「十字架の道行き」といいます。
復活祭の46日前(一般的には40日間)からは「十字架の道行き」を心に留め、断食をしたり厳かに過ごします(=四旬節)。

もっと詳しく知りたい方は下記記事を読んでみてください(戻ってきてくださいね!)。

【灰の水曜日】40日間つづく厳かな四旬節のはじまり

2016.02.11

【徹底解説】キリスト教、カトリックってどんな教派?

2015.12.11

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と、ちょっと長かったかもしれませんが、つまり、イエス・キリストが預言どおりに復活されたことを祝うのが「復活祭」なのです。

復活祭は毎年異なり、春分の日となる3月21日を過ぎた最初の満月の次の日曜日です。
月の満ち欠けは29.5日間なので、毎年3月下旬から4月下旬の間に復活祭がやってきます。

さて、次にイエスが十字架に張りつけられるまでの受難を記念する一週間、「聖週間」に行われるさまざまな典礼を紹介しましょう。
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一週間前 …「聖枝祭」

スーパーにも木の枝が売られます

そのまま「聖なる枝の祭り」と書いて「聖枝祭(せいしさい)」といいます。

これはイエスの宣教活動の最期、ロバに乗ってエルサレムに入城したときに民衆が木の枝を道に敷いて歓迎したことを記念する典礼です。
新訳聖書には、イエス・キリストの教えと生涯をまとめた四つの福音書があり、そのどれもがこのエルサレム入城について触れています。

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二人が子ろばを連れてイエスのところに戻って来て、その上に自分の服をかけると、イエスはそれにお乗りになった。
多くの人が自分の服を道に敷き、また、ほかの人々は野原から葉の付いた枝を切って来て道に敷いた。そして、前に行く者も後に従う者も叫んだ。「ホサナ。主の名によって来られる方に、祝福があるように。我らの父ダビデの来るべき国に、祝福があるように。いと高きところにホサナ」
。。。。。。。(マルコの福音書11・7-10)
ホサナ、ってどんな意味?
 
聖歌でもよく聞くフレーズ、「ホサナ」。
ヘブライ語で「栄光あれ」とか「我らを救いたまえ」といった意味になり、天に向かって叫ぶ声でもあります。
ちなみにきちんとヘブライ語っぽく発音すると、「ホーシャ・ナー」になります。

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聖週間の最初の日となる聖枝祭では、イエスのエルサレム入城をたたえた民衆にならって、信者たちは枝を持って教会に行きます。
本来であればナツメヤシやシュロの枝ですが、ポーランドでは手に入りにくいため、ネコヤナギまたはドライフラワーで飾られた枝を用います。

この時期にスーパーに行くと、まるで日本のひな祭りの「桃の花」のように枝が売られていて、不思議に思う人もいるかもしれませんね。

枝を持って教会に行くという行為は、当時の民衆と同じようにイエスを「王」として歓迎していることになります(イエスは王ともよばれる)。

と、一見ネガティブには感じられないですが、ここからイエスの受難が始まるのです。
受難についての朗読もあるため、全体的なミサの雰囲気としてはやや暗いかもしれません。
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3日前 …「聖木曜日」

最後の晩餐を記念するミサ

イエスは金曜日に十字架に張りつけられましたが、その前日の晩にダ・ヴィンチの絵でお馴染みの「最後の晩餐」が行われました。
最後の晩餐だけにミサは夕方から行われ、また聖木曜日から聖土曜までの3日間の典礼は聖週間の中でも特に重要なものとして扱われます。

この12人の弟子(十二使徒)との食事会で、イエスは「パンは自分の身体(肉)」、「ぶどう酒(ワイン)は自分の血」と表しました。

最後の晩餐で弟子たちに与えられたパンとぶどう酒、これは通常のミサでも「聖餐(せいさん)」といわれる場面で思い起こされます。
ちなみにミサは信者以外も参加できますが、神父からパンを受け取る聖餐では、洗礼を受けた者でしかそのパンを口にすることができません。

聖木曜日は「洗足木曜日」ともよばれる

そして、イエスは最後の晩餐でもう一つ、深い意味をもつ行為をされました。

それは弟子たちへの愛を示し、またイエスが彼らに対して仕えるということを伝えるため、弟子たち一人一人の足を洗ったというもの。
当時人の足を洗うのは僕(しもべ)の仕事でしたが、相手との身分上の差に関係なく、互いに足を洗い合わなければならないことを示したのです。

そこで、聖木曜日のミサでは神父が信者の足を洗います(もちろん全員は無理ですが…)。
またバチカンに住むローマ教皇はこの日、刑務所でミサをしたり、受刑者たちの足を洗います。

最後の晩餐のあと、イエスは裏切り者となった使徒の一人、ユダによって逮捕されました。
いよいよ、次の日に十字架に張りつけられます。
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2日前 …「聖金曜日」

聖週間の中で最も悲しみを感じる時間

この日、旧約聖書の「イザヤの預言書」と新約聖書の「ヨハネの黙示録」が読まれます。
次に「ヨハネの福音書」、イエスが前夜にゲツセマネという場所で祈るところから墓に葬られるまでの一連の出来事を歌いながら読みます。

私の夫は今年、イエス役として歌いました!
イエスの発言自体は短く、またとても少ないのですが、威厳を示すように低い声で歌わなければならず、それが結構難しいようです。

ユダの裏切りによって逮捕されたイエスは牢獄に入れられ、激しい拷問と尋問の末に死刑の宣告を受け、そして十字架を背負って死刑判決のなされたところからゴルゴダの丘まで行きます。
ゴルゴダとはヘブライ語で「どくろ」という意味で、ここでイエスは処刑されました。

【エルサレム巡礼】 十字架の道行きを辿り、聖墳墓教会へ

2016.12.02
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取り降ろされたイエスの遺体を墓へ…

聖金曜日はイエスの受難と死を記念する日。
典礼の後半ではしょっちゅうひざまずいては立つの繰り返しで、初めてのときは正直「いつまで続くの?!」という感じでした。
またこの日は肉を食べてはならず、食事は限りなく質素に済ませる必要があるため、そういう面でもこの一日に明るさというものはありません。

典礼のハイライトは、これまで布に覆われていたイエスの十字架から布が外されるところです。
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前日 …「聖土曜日」

なんと約3時間にも及ぶ長い典礼

聖土曜日は、自ら預言されたとおりに復活したイエスに焦点があたり、復活のシンボルとなるロウソクに火を灯す場面が何度かあります。
放たれる光は「神の存在」、つまり永遠の光であるイエス・キリストの復活を表しています。

この日の典礼については、2016年の聖土曜日について書いたこちらの記事をご覧ください。

【復活祭前日】今年の復活祭はこんな風に過ごしました 前編

2016.03.29

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復活祭当日(復活大祭)

2019年の復活祭の朝食にて

さて、いよいよこれで復活祭にまつわる典礼、習わしについての最後の項目になります。

この日までの数日間は朝食も抜いたりするほど、厳かに質素に過ごしてきました。
そしてついに復活祭当日である日曜日の朝、家族でにぎやかに豪華な食事を楽しみます!

こちらについても、2016年と2017年の復活祭当日のようすを書いた記事をご覧ください。

本当に食べて寝るだけ?これが伝統的な復活祭の過ごし方

2017.04.18

【復活祭当日】今年の復活祭はこんな風に過ごしました 後編

2016.03.30
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今日のポーランド語

zmartwychwstanie

zmartwychstanie(ズマルトフェフスタニェ)は「復活」という意味の名詞です。
もう綴りからして「え?」という感じですが、私もやっぱりつまずきました。クラクフの聖マリア教会の主祭壇扉に「イエスの復活」の場面があるのですが、ガイドの試験で噛まないように必死に練習したのを覚えています(でも言う必要はなかったのでひと安心!)。

 

最後までお読み頂きありがとうございます☆
あやか
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4 件のコメント

  • アバター Kazuki より:

    日曜日にボレスビワエツに行ったら、陶器店はお休みでした。復活祭は、とても大きな行事ですね。こちらの記事を事前によく読んでおけばよかったと悔やまれます。でも、昨日は、とてもきれいなヴロツワフの街を見ることができたので満足です。本日は、陶器店に再チャレンジです。

    • アバター Ayaka より:

      Kazukiさん
      日曜日はもとから多くの店がお休みであったり、営業時間が短くなるので、復活祭当日だと尚更だったかもしれませんね。
      私もヴロツワフの街並みは大好きで、こちらに来たばかりの頃はクラクフの中央広場よりも気に入っていたほどでした。
      お気をつけてご旅行をお楽しみください。

  • アバター Kazuki より:

    ボレスビワエツを紹介された文のおかげで、教会から広場を撮ることができました。門越しの広場もいいですね。

    • アバター Ayaka より:

      お役に立ったようで何よりです。
      私も食器をもう少し揃えたいので、またボレスワヴィエツに行ってみたくなりました。

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