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この記事の内容
復活祭/イースターが近づくと、イースターエッグ、可愛らしいウサギやヒヨコのインテリアが至るところにたくさん見られます。イースターマーケットは春の幸せが詰まったように色鮮やかで楽しくて、そういうのを見ているだけでも幸せな気分になってきますよね♪
でも実際のところ、それぞれの意味や由来をご存知でしょうか?(実は、私もこの記事を書いて初めて知ったことがたくさん…)当記事では復活祭にまつわる食べ物やグッズなどのアイテムを一挙ご紹介します!きちんと知れば、復活祭の印象が変わるかもしれませんよ
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この記事の目次
❶ イースターパーム
❷ イースターキャンドル
❸ イースターエッグ
❹ イースターバスケット
❺ イースターバニー&チック
❻ イースターケーキ
❼ イースタースープ
❽ この記事のまとめ
5分でまるわかり!イースター/復活祭と前後のスケジュールを徹底紹介
イースターパーム
ポーランド語:Palma Wielkanocna
復活祭のちょうど1週間前の日曜日は「エルサレム入城の日」といい、カラフルな枝を持って教会に行く人々をたくさん見かけます。
聖書によると、イエスは処刑の約5日前、ロバに乗ってエルサレムに入城しました。
そのとき、喜んだ群衆たちはヤシ(パーム)の枝を持ってイエスを歓迎したといいます。
この、ヤシの枝を再現したのがイースターパームであり、スーパーや教会などで購入する人もいれば手作りする人も。
ポーランドでは、ネコヤナギの枝をベースにしてドライフラワーや鮮やかなクロッカスの花で飾ったものがよく見られます。
色とりどりの花が咲いた春の野原を連想させるようなイースターパーム、素敵ですよね♪
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エルサレム入場の日/枝の主日
「イエスのエルサレム入城」はイエスの歓迎を表す場面なので一見華やか。しかし、ここからイエスの受難(不当な逮捕と裁判から処刑されるまでの出来事)が始まりました。そこで復活祭前週の日曜日は「エルサレム入場の日/枝の主日」と呼び、エルサレム入城を記念するミサが行われます。
イースターキャンドル
ポーランド語:Świeca Wielkanocna
クリスマスでもそうですが、大事なお祝いごとにキャンドルは欠かせません。
ろうそくの火はイエスの復活を意味します。
教会にはパスハウと呼ばれる全長80センチにも及ぶ大きなイースターキャンドルがあり、教会内で目を引くアイテムの一つ。
一方で家庭用のイースターキャンドルはサイズもデコレーションも豊富で、復活祭前後にだけ飾るのはもったいないほど。
最近は手作りする人も増えているようです。
また土曜日夜に行われる復活徹夜祭(約3時間のミサ)では、白いシンプルなイースターキャンドルを持って教会へ行きます。
そのミサでは何度か火を灯したり消す場面があるのですが、とても幻想的で美しいです。
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イースターエッグ
ポーランド語:Pisanki
くり返し生まれる命を連想させる卵は、何千年も前から特別な存在でした。
神話の登場人物も卵から生まれていたり、すべてのはじまりというイメージが強いです。
そんな、異教的な印象を持つ卵を教会が受け入れ、やがて “復活の象徴” と見なされるようになったのがイースターエッグ。
ただし、当初のイースターエッグはイエスの受難に結びつけて赤く塗られたものでした。
そして時代とともに赤い卵は “勝利と喜びの象徴” となり、ポジティブな意味を引き継いだことで、カラフルかつ繊細な模様を施したものが人気を集めるようになったのです。
復活祭の時期に民族博物館に行くと、時間を忘れて見とれるほど美しく彩られたイースターエッグを見ることができます。
地方でコンテストを開催することもあり、もはや立派なアートの一つと言えるでしょう。
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イースターバスケット
ポーランド語:Święconka
復活祭当日の朝に食べるご馳走がたくさん入ったイースターバスケット、実は中に入れるものはちゃんと決まっているんです!
必ず入れられるものとして、❶パン、❷塩、❸仔羊のかたちをした菓子、❹ゆで卵(イースターエッグ)、❺西洋わさび、❻チーズ、❼ソーセージやハムがあります。
空きがあれば、他の食べ物を入れてもOK。
バスケットは枝編みが基本で、伝統的にはツゲの木で編まれたものを用意します。
実際はフェルトや木箱でも構わないものの、編みバスケット以外は滅多に見かけません。
そして復活祭前日の土曜日、各家庭はイースターバスケットを持って教会へ行き、神父さんに聖水を振りかけてもらいます。
そうすることで食べ物は祝福され、翌日朝一番の食卓にていただけるというわけです
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それぞれの食べ物が持つ意味
❶パン…イエスの体(聖体)、❷塩… 生きるために欠かせないミネラル、❸仔羊…死に打ち勝つ永遠なる生命の勝利(赤い旗は勝利を強調する)、❹ゆで卵…命の種、❺西洋わさび…受難の象徴(苦味はイエスが受難で苦しんだことを思い出させる)、❻チーズ…人と自然、動物の繋がり、❼ハムやソーセージ…健康と物質的な豊かさの象徴
イースターバニー&チック
ポーランド語:Zając wielkanocny i kurczak
復活祭によく見られる動物といえば、ウサギと殻から顔を覗かせたヒヨコ。
ポーランドでは、イエスを間接的に指すものとして、仔羊型のケーキもよく見られます。
ウサギはイースターバニーとも呼ばれ、多産という面で生命を象徴する生き物。
ヒヨコは「生命の種」とも言われる卵から生まれるので、主の復活と関連付けられます。
復活祭の朝、イースターバニーが家に隠したイースターエッグを子どもたちが探す…という遊びを知っている人もいるでしょう。
この遊びそのものはドイツ・ルター派の伝承から来ていて、ポーランドではそこまで定番化していないような気がします。
それでもイースターバニーがイースターエッグを持っているイメージはよく見かけます。
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イースターケーキ
ポーランド語:Babka Wielkanocna
ご馳走には必須のスイーツですが、ポーランドのイースターにはバプカと呼ばれる卵がたっぷり入ったケーキが欠かせません。
バプカはかつてババ(baba)とも言われており、これは「おばあさん」という意味(広義では比較的若い女性も含まれる)。
おばあさんの広がったスカート、はたまた髪型を連想させるからそう名付けられたとか。
リング型のバプカは日本ではクグロフとも呼ばれ、バントケーキに似ています。
チョコとプレーンを合わせたもの、隠し味にレモンとマヨネーズを入れたレシピも定番!
ほかにもケシの実がたっぷり入ったスイーツ、マズレックというトルコにルーツを持つ甘いお菓子などもよく食べられます。
ちなみに、40日間の四旬節が始まる前に食べ納めしたポンチュキは出てきませんよ!笑
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イースタースープ
ポーランド語:Zupa Wielkanocna
復活祭当日の食卓に並ぶスープといえば、ジュレック(żurek)または白いバルシチ(biały barszcz)などのサワースープ。
地域や家庭の好みによってどちらを用意するかは変わってきますが、具材がほぼ同じなので見た目はかなり似ています。
ベースとなる発酵素材が違うので、多くの人は実際に食べて初めてどちらか分かるほど。
ジュレックはライ麦、白いバルシチは小麦のパン種からつくるサワースープ。
ジュレックはレストランの定番メニューでもあり、知名度の高い人気の郷土料ですね。
どちらのスープもたっぷりの白ソーセージとゆで卵が入っていて、それだけでお腹いっぱいになりそうなボリュームです。
特別なイースター風味に仕上げるには、西洋ワサビ(chrzan)を入れるのがポイント♪
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色々と紹介しましたが、これらの中でもイースターエッグ/バスケット/のウサギやヒヨコの意味はぜひ知っておきたいですね。イースターバスケットの中に入れられるものは国によっても異なり、単純にイースターエッグだけの場合もあります。ポーランド人の夫はバスケットの中に入れるものが決まっていることすら知らなかったらしく、ふつうはお母さんしか把握していないのかもしれません。ずっと夫の実家で復活祭を祝っていたので私も意識したことはなく、いい勉強になりました!
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