必読!ポーランド旅行で知っておくべきこと

写真で解説!寝台列車でヨーロッパを旅するための基本知識

jingoba / Pixabay
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クラクフ市公認ガイドのカスプシュイック綾香(本名)です。2014年以降、ポーランド在住。ガイド・通訳業の傍ら、旅行や生活に欠かせないポーランド情報をお届け中!
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ポーランドでの移動でよく尋ねられる質問の一つ、それが夜行/寝台列車についてです。

私自身はこれまで2回寝台列車を利用したのみですが、ポーランドでお会いする方々の中には寝台列車で来られたという方も非常に多いです。
今回はお客さまに写真提供をしていただき、実際の乗車体験談を参考にしながらまとめました。

ワルシャワの駅
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当記事を読まれる皆さまへ

当記事には2020年1月現在の、私自身が調べた情報を載せています。最新情報とは異なる場合があるため、参考程度にご覧ください。
またコメント欄やお問い合わせでの個人的な相談・質問はご遠慮願います。どうしても不安に思われる方は、旅行会社にご相談ください。

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このページの目次
1. 知っておくと安心の基本知識
寝台列車の名前
寝台列車の列車番号
コンパートメントとオープンサロン
3つの寝台カテゴリー
2. 寝台列車の料金とチケット購入
3. 最も気になる車内の治安
4. 夜行バスとどっちがいい?
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知っておくと安心の基本知識

チェコから到着した寝台列車

そうだ、寝台列車に乗ってみよう!と思っていざチケットの購入を試みると、初めて聞くようなワードがたくさん出てくるでしょう。
そこで寝台列車の利用を検討する際に知っておきたい基本用語を分かりやすくまとめました。
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寝台列車の名前

ポーランドを走る寝台列車は主に2つあり、ユーロナイトとナイトジェットです。
ユーロナイトはEN(EuroNight)、ナイトジェットはNJ(NightJet)と略して表示されるのが通常であり、ユーロナイトとナイトジェットが連結して同時に運行している場合もあります。

EN ユーロナイト…ヨーロッパを走る寝台列車の中では最もポピュラーであり、ポーランドを走る寝台列車はほとんどがユーロナイト。

NJ ナイトジェット…オーストリア鉄道が運行する寝台列車のため、オーストリアを中心に路線網が充実している。速度や停車駅の数などはユーロナイトとあまり変わらないが、より優れたサービスを提供し、バリアフリーにも対応。
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寝台列車の列車番号

列車番号はEN405といったかたちで、寝台列車の名前の頭文字+数字(3桁〜5桁)+まれにアルファベットで表されます。

また多くの寝台列車には列車名が付けられており、例えばEN407(ワルシャワ−ウィーン)はショパン、EN10S(ワルシャワ−モスクワ)はポロネーズといった名前があります。

ドアに列車番号が記されています

そして長距離の寝台列車になると、列車番号が2つ見られることがあるため要注意

例えば、ワルシャワ−ウィーンはEN407、ワルシャワ−プラハはEN407/442、ワルシャワ−ブダペストはEN407/477という列車番号となり、すべてにEN407があります。

この場合、ワルシャワを出発したEN407は経由地Aでプラハ行きのEN442と併結または切り離され、また経由地Bでブダペスト行きのEN477と併結または切り離されます。

少しややこしいので特に気にする必要はありませんが、そういった理由で列車番号が2つの場合もあることを頭の片隅にでも入れておきましょう

ポーランドでの列車番号

ポーランドの鉄道駅にある発車標(行き先や発車時刻、遅延状況などの情報を示す電光掲示板)で列車番号を確認する場合、ENの代わりにICと記されている場合があります(例:EN407がIC407と表示される)。
実際に乗車する場合は列車番号より、行き先や経由地、発車時刻を確認したほうが確かです。

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コンパートメントとオープンサロン

ヨーロッパの列車では、一つの車両がコンパートメントという個室によって仕切られているもの、または日本のように一つの車両にいくつもの座席があるオープンサロンのものがあります。

寝台列車の場合もコンパートメントとオープンサロンがあり、次の項目で説明するスリーパーとクシェットではコンパートメントのみ、リクライニングシートでは両方のタイプが見られます。

オープンサロンタイプ
コンパートメントタイプ

オープンサロンタイプはノンコンパートメント(non-compartment)といいます。
チケット購入時、コンパートメントとノンコンパートメントの両方がある場合は選べるようになっているため、希望があれば確認しましょう。

寝台列車ではない場合、特にグループでもない限りはノンコンパートメントを希望する人が多いです(コンパートメントだと他人同士が向かい合うことになり、足の置き場にも気を使うから)。
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3つの寝台カテゴリー

寝台にはカテゴリーがいくつかあり、それによって快適性が大きく変わってきます。
その主な3つのカテゴリーを紹介しましょう。

スリーパー…1つのコンパートメントにつき通常1〜3台のベッドと洗面台があり、シングルやツイン、グループでので利用におすすめ。アメニティや朝食ボックスも料金に含まれ、荷物を置く場所にも余裕がある最も快適なタイプ。
デラックス(個室)とエコノミーがあり、デラックスでは専用シャワーとトイレが備わっている。

クシェット…1つのコンパートメントにつき通常4〜6台の簡易ベッドがあり、各車両の端部に共用のシャワーとトイレがある。飲物とロールパンといった簡単な朝食も用意されており、必要最低限の環境で眠ることができる。

リクライニングシート…ベッドではなくリクライニング可能な座席で寝るため、寝台列車の中では最も安価となる。アメニティなし。

6つのベッドがあるクシェット
スリーパー(エコノミー)
共用トイレ・シャワースペース
トイレの前にある洗面台

スリーパーとクシェットでは枕、ブランケット、シーツなどが用意されていますが、シャワーを利用する際のタオルは自分で用意しましょう。
デラックスはミニタオルが付いているようです。

またエアコン、電源プラグはすべてのコンパートメント、車両で利用することができます。

男性と女性で共用になることも…

スリーパーはカップルや家族を除き、男性用と女性用に分かれていることがほとんどですが、クシェットやリクライニングシートでは性別での区別がありません。異性との相部屋を避けたい場合はスリーパーを利用しましょう。

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寝台列車の料金とチケット購入

長くなるのでこちらの記事で紹介します。

 

最も気になる車内の治安

駅構内へは誰でも出入りできる

寝台列車を利用するうえで最も気になるのが、安全面と治安ではないでしょうか。
心配や不安でおちおち寝ていられないようでは、せっかくの寝台列車での旅が台無しですよね。

これまで寝台列車を利用した方々のお話を聞く限り、物騒なことが起きる可能性は低く、盗難に遭うという被害もほぼないと言えそうです。

しかしブダペストからクラクフへの寝台列車で盗難被害を一度聞いたことがあり、去年10月にはブダペストの大使館が注意喚起を促しました
加害者の手法はいたって単純ですが、ちょっとした隙でやられてしまうので油断禁物です。
コンパートメントでは内側から鍵を掛けることも可能ですが、貴重品やパスポートの管理に責任を持ち、部屋から出る場合は気を付けましょう。

とは言っても、セキュリティ面は確実に向上しているのでそんなに怖がらないでください。
寝台列車の乗車は完全予約制であり、乗車時には乗務員がチケット提示を求めたり、本人確認を行っているので基本的に部外者は侵入できません。
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夜行バスとどっちがいい?

日本の夜移動では夜行バスが定番

寝台列車とよく比較されるのが夜行バス。
私は、寝台列車は海外で2回、夜行バスは日本で一度だけ利用したことがあります。
両方ともアドバイスできるほど乗っていませんが、そんな私でも寝台列車をおすすめします。

金銭面だけでいえば、夜行バスのほうが安上がりになることがほとんどでしょう。
また夜行バスは座席の種類があったとしてもたいてい二択、ゆえにチケットの購入もシンプル、おまけに盗難の心配もさほどありません。

ただバスは遅延状況が分かりにくく、主要ターミナルは乗り場が多くて迷いやすいです。
遅延時はアナウンスを聞くか、インフォメーションで尋ねるほかない場合があり、厄介なのは乗り場も変わってしまう可能性が高いということ。

遅延さえなければバスもいいですが、長距離になればなるほど(始発地点から乗る場合を除き)バスの遅延頻度は高い傾向にあります。
また座席も多少リクライニングができるといっても、寝台列車に備わるフルフラットのベッドのほうが寝心地がいいのは言うまでもありません。

次の記事ではポーランドを走る寝台列車と基本料金、チケットの購入方法について説明します。

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今日のポーランド語

nocny pociąg

夜行列車は「ノツネ・ポチョング」といいます。「○○◯行きの〜」と言う場合は、”〜 do Pragi”(プラハ行き)” になり、英語で いう “to” である “do” と所有格で行き先を表します。
例:do Budapesztu(ブダペスト)、do Wiednia(ウィーン)、do Berlina(ベルリン)

 

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あやか
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