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【夏の東ポーランド】24枚の写真でカジミエシュ・ドルニの見どころを紹介

カジミエシュ・ドルニ
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クラクフ市公認ガイドのカスプシュイック綾香(本名)です。2014年以降、ポーランド在住。ガイド・通訳業の傍ら、旅行や生活に欠かせないポーランド情報をお届け中!
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 当記事は2016年8月末に行った3泊4日の東ポーランド旅行の記録です。突然ひらめいたように旅行を決めたので、出発4日前に高速列車EIPのチケットを購入。本当は1人で行くつもりが夫も急遽有給を取り、夫婦での旅行となりました

カジミエシュ・ドルニ
観光楽しむぞ

いざ、カジミエシュ・ドルニへ

グリヴィツェ駅

▲ 8月27日、早朝05:05発の列車EIPでグリヴィツェから出発。ワルシャワ経由でポーランド東部のカジミエシュ・ドルニへ行きます。地図で見ると一見遠回りですが、クラクフや南ポーランドから行く場合はワルシャワ経由が最短ルート…


ワルシャワ 文化科学宮殿

▲ 午前8時頃、約3時間でワルシャワ到着。
駅前の文化科学宮殿が青空によく映えています。が、このままワルシャワを散策したい気持ちを押さえて駅に戻ります。なんと、乗り継ぎ時間は10分!急いでルブリン行きのIC列車に乗り込みます。


プワビ 電車

▲ プワビ・ミアスト駅で下車。車内でちょっとしたトラブルがありました。私たちの座席に男性2人が座っていたのですが、男性も「僕たちの席はここで間違いない」と言い張るのです。しかし、よ〜く見ると、彼らの乗車券の日付は明日でした


プワビ 停留所

▲ 駅の近くにある停留所 Partyzantów から市バスでカジミエシュ・ドルニへ行けます。しかしあろうことか、夫の提案でさらにここから20分以上歩いてミニバスの乗り場へ。トータル1時間ほど無駄に時間をつぶしたので一悶着ありました。

ワルシャワの駅

カジミエシュ・ドルニに到着

カジミエシュ・ドルニ

▲ 70分ほど揺られ、カジミエシュ・ドルニに到着。ミニバスは上下にガタガタ揺れるし、狭くて心からおススメしません。降りたところから10分ほど歩けば中心部に到着します。自宅出発からから7時間後の11時30分、ようやくゴール


カジミエシュ・ドルニ

▲ クラクフのように立派な観光用ゴルフカーがあったり、不便な立地でも思ったより観光地化しています。外国人観光客は見当たらず、ほぼポーランド人観光客だけで栄えているような感じでした。想像以上に人が多く(+超暑い)、夫もビックリ。


カジミエシュ・ドルニ

▲ 街中を歩いていると、絵がたくさん並んでいることに気付きます。通りにはギャラリーが軒を連ね、絵もなんだか個性的。カジミエシュ・ドルニは芸術の街とも呼ばれていて、美大生や芸術家の卵はここを訪れるのが決まりなんだそうです。


カジミエシュ・ドルニ

▲ 芸術家が集まるのも納得の絵になる風景。
1923年にワルシャワ美術学校の教授が学生とここを訪れて以来、絵を描くだけではなく、人脈を築くための交流の場になっていたのだとか。2000年にはカジミエシュ芸術協会が設立されました。


カジミエシュ・ドルニ

▲ カジミエシュ・ドルニのある東ポーランドはルブリン地方といい、この地方で16世紀末に栄えた建築様式がルブリン・ルネッサンス。クラクフやワルシャワのルネッサンスよりも細かく豊かな装飾が特徴的。特に屋根の辺りが美しいです


カジミエシュ・ドルニ

▲ 街中を歩いていると、至るところに “kogut – コグト”(複数形 “koguty – コグテ”)という文字が目につきます。コグトは雄鶏という意味。コグトという名の大きな軽いパンが4PLN(120円)で売られていて、観光客に大人気!ほんのり甘いです。


コグト

▲ 昔々、美しい眺めを気に入った悪魔がこの辺りに住み着き、鶏を食べていました。とうとう賢い雄鶏1羽だけが生き残り、修道女が最後の1羽を助けようと雄鶏に聖水を掛けます。清められた聖水の匂いに堪えきれなくなった悪魔は街から離れ、助かった雄鶏は誇らしげに広場を歩きました。それ以来、この街では雄鶏のパンを焼くようになったとさ。


カジミエシュ・ドルニ

▲ さて、この坂を上ってさっそくこの街一番の観光スポット、古城へ向かいます。古城に近づくと、向こうには塔が見えます。古城のチケットで塔も見れるようになっているので、先に塔へ行ったけどチケットを買いに逆戻り…とならないように!


ハイライトの古城と塔を観光

カジミエシュ・ドルニ

▲ 清々しい快晴ですが、かなり暑いです。8月ももう終わりだというのに最高35℃を記録し、セミの鳴き声が聞こえてきそうなほど(ポーランドにセミはいません)。なぜか、古城周辺は人が少なかったです。みんなカフェで涼んでいるのかも


カジミエシュ・ドルニ

▲ 遺跡なのでほとんど屋外見学。
展示室はたったの2ヵ所のみです。石灰岩で築かれた城は眩しいほど白く、まるでギリシャの遺跡のように青空によく映えます。中世の城なのに古代遺跡に例えられている理由がよ〜く分かりました。


カジミエシュ・ドルニ

▲ この城は、14世紀のポーランド王国の国王であったカジミエシュ3世によって築かれました。50PLN紙幣の肖像画にもなっている大変優れた王です。城の全盛期は16世紀頃。スウェーデンとの戦争により、17世紀半ばには廃墟となりました。


カジミエシュ・ドルニ

▲ 城の塔から臨む美しいヴィスワ川。カジミエシュ3世もこんな景色を見たのかなぁ。展示室ではカジミエシュ3世についての伝説をマンガで読むことができました。早い話、この街に住む美しいユダヤ人女性を国王が愛人にしたという話です


カジミエシュ・ドルニ

▲ 次は向かいの塔へ。城からだと遠くにあるように見えますが、10分以内には塔の中。影に入れば涼しいので、屋根付きの塔の階段を上りながら体力を回復させました。塔は19メートルですが、城よりもさらに小高い場所にあるので眺めは抜群です。


カジミエシュ・ドルニ

▲ てっぺんからの景色がこちら。この塔は少なくとも14世紀前半には存在した初期の要塞で、城よりも先に建てられました。こんなに見晴らしのいい場所なら敵が来たらすぐ分かりますよね。さっきまでいた城すら遠くあるように感じられます。

ピャスト王朝の終幕 カジミエシュ3世大王
カジミエシュ・ドルニ

丘を降りて美しい教会を見学

カジミエシュ・ドルニ

▲ 古城へ向かう途中、丘の下にある立派な教会。洗礼者ヨハネ・聖バルトロマイ教会といいます。1325年頃、城と同じくカジミエシュ3世によって建てられました。当初はレンガのゴシック様式だったんでしょうが、今の姿はあまり古く見えません。


カジミエシュ・ドルニ

▲ 改装や改築を繰り返しているためか、中もゴシックの名残がありません。でもカジミエシュ・ドルニはルネッサンス建築で有名なので、表も中もルネッサンスなのはこの街らしいかも。ベンチが花で飾られていて、結婚式の直後だったようです。


カジミエシュ・ドルニ

▲ こちらは12〜13世紀に建てられた聖フランシスコ教会&修道院。さっきの教会よりも古い歴史がありますが、やっぱりルネッサンス様式。ここをくぐると階段があり、上った先に教会があります。あまり見ない珍しい造りで興味深いですね。


カジミエシュ・ドルニ

▲ さすが芸術家の集う街。教会の中にもギャラリーがありました。すべて近代アートでほとんどが油絵。そういえば、クラクフの聖フランシスコ教会(この教会と同じ名前)の回廊にも絵がたくさん飾ってあります。どれもお見事な作品でした。


カジミエシュ・ドルニ

▲ 教会内部はこんな感じです。16世紀半ばから17世紀にかけて内装が豪華になったそう。隣接する修道院は1645年に完成。30もの修道士のための部屋があり、外には1629年から現在にまでここに住む修道士によって使われている井戸があります。


カジミエシュ・ドルニ

▲ と、こんな感じで観光終了。上の写真のようにお土産屋さんもたくさんあり、半日くらいは余裕でつぶせそうです。私たちは14時頃までカジミエシュ・ドルニを散策し、次の目的地であるルブリンへ移動しました。つづきもどうぞご覧ください。

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あやか
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