ベルリンでテロ発生!ポーランドでの報道内容は?



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12月19日夜、ドイツの首都ベルリンのクリスマスマーケットでトラック1台が突っ込むという事件がありました。

このニュースは海外ではもちろんのこと、日本でも広く報道されているはずなのでこの記事を読んでいる方皆さんがご存知でしょう。ポーランドでもこのニュースはリアルタイムで流れました。

この事件を受けて、「やっぱりヨーロッパは怖い」「ポーランドも関係しているの?」と不安になった方も多いはず。

しかし、今回この記事を書こうと思ったきっかけは「ポーランドは大丈夫ですよ」「ひどいテロがありましたね」といったことを言いたかったからではなく、日本メディアの報道を見て「こんな報道は正しくない」と感じたからです。

まず、いったいどんな事件だったのかを時系列で整理しておきましょう。

 

12月19日午後12時頃

トラックを所有するポーランドの運送会社のオーナーと、運搬用トラックを運転していたポーランド人男性が電話。

運転手はイタリアからベルリンのある倉庫に向かっていた。その倉庫は事件現場にそう遠くないベルリンの地区にあり、運転手はそこに19日の12時に資材を届けるよう言われていた。

しかし、倉庫を管理していたとされるドイツ人が「今は特別な期間だから倉庫は閉まっている。1日待たなければここには入れない。」と運転手に言った。

運転手はそのことをオーナーに伝えるために、オーナーに電話をした。

運転手がその倉庫に資材を届けるのは初めてであり、周りは移民ばかりでドイツ人を見かけなかったことから少しようすが違うと感じていた。また、運転手が資材を置くことができていれば、そのままポーランドに帰ることになっていた。

 

12月19日午後16時頃

運転手の妻が運転手に電話をかけるが、着信音のみで彼は電話をとらなかった。このため、運転手が殺害されたのは午後12時から16時の間と推定される。

トラックに搭載されていたGPSの記録によると、午後3時45分頃、何度もトラックが発車した形跡があり、これはトラックを奪った容疑者が運転の練習をしていたためと考えられている。

12月21日追記

ポーランド人運転手の遺体には、トラックを運転する実行犯の行動を阻止するために争ったとみられる形跡がある。ポーランド人運転手は何度もナイフで刺されていた。実行犯は、クリスマスマーケットに突っ込んで停止した後に運転手を射殺し、実行犯はそのまま逃走したと考えられる。

 

12月19日午後20時頃

乗っ取られた、資材を積んだ40トントラックがベルリンのクリスマスマーケットを時速60キロで突っ込んでいった。

この時間帯は買い物客で最も賑わう時間帯であり、テロの懸念はされていたにも関わらず警察の巡回などこれといった厳重な警備はなかったという。トラックは屋台をなぎ倒し、買い物客を巻き込んでマーケットの真ん中を走った。

死者は20日の時点で12人にのぼり、48人が負傷している。

トラックで突っ込んだとされる男性の身柄は直ちに拘束されたが、ポーランド人男性はすでに死亡していた。ポーランド人男性が事件に関与した可能性はなく、むしろ最初の被害者と考えられる。

 

12月20日午後10時頃

捜査当局が拘束したパキスタン人男性は事件と無関係だったとされ、釈放された。捜査は振り出しに戻り、真犯人の行方を引き続き追っている。

追加で、ポーランド人男性は銃で殺害されており、殺害前に抵抗した形跡が残っていたとの発表があった。

また遺体がどこで発見されたかは現時点では正確な報道がない。おそらくトラックの助手席で遺体が発見されたとされるが、クリスマスマーケットのどこかで発見されたというような報道もある。

 

何が食い違っているのか

食い違いというのは、ドイツ警察の早とちり報道や誤った表現の仕方です。

それが全世界にそのままリアルタイムで流れてしまっているため、多くの日本メディアも正しい報道をしているとはいえません(記事を書いている時点で)。

例えば、「ポーランド国内の建設現場でトラックが盗まれた」とあるニュースを見ましたが、これは間違いです。

ポーランド人男性が運転していたトラックはベルリンの倉庫付近で盗まれており、これはGPSの記録からも明らかになっています。倉庫付近に建設現場があったのかまでは知りませんが、ポーランド国内で盗まれていません。

また、捜査当局は当初「ポーランド人男性がクリスマスマーケットまで運転していた」という風に伝えていました。しかし、後にこれが正しくない見方であったことを発表しています。

大変ショックな事件で混乱しているのは分かりますが、これまでの報道を見ているとまるで「ポーランド人が関与している」と言いたいかのようです(周りのポーランド人はそう感じていた)。

このような忌まわしい事件の時に「そんな細かいことにいちいち神経を尖らせるな、事件の解決を真っ先に願うべきだろう」と思う人もいるかもしれませんが、正しい報道を知るのも事件の解決を願う身としては大事なことですよね。

事件の報道ではクリスマスマーケットでの死傷者に目がいきがちですが、誤った報道では、最初に殺害されたポーランド人男性が無念なように感じられます

事件の真犯人が一刻も早く捕まり、また怪我をした方が無事回復するよう願います。そしてこの事件によって命を落としたポーランド人男性と現場で死亡した11人の尊い命のご冥福をお祈りします。
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今日のポーランド語

ciężarówka

ciężarówka(チェンジャルフカ)は「トラック」という意味です。

 

最後までお読み頂きありがとうございます☆
あやか
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