行くってちゃんとポーランド語で言えますか?



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ここは、ポーランド語の先生でもない私がレッスンをするコーナーです。ん?と思った方はこちらをどうぞ。
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ポーランド語を学習中の皆さん、

きちんと「行く 」という動詞を使い分けることが出来ていますか?

この「行く」はイレギュラーなので厄介ですが、基本動詞だからこそきちんと身に付けておかないといけません。
このページの目次
1. 使い分けるとは?
…. chodzić – ホジチ
…. iść – イシチ
…. pójść – プイシチ
2. 他の同じルールを持つ動詞

 

使い分けるとは?

まず、そもそも「使い分けるの意味が分からない」という方はこちらの記事を先にご覧いただく必要があります。

不完了体?完了体?アスペクトの疑問を解決

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では、「行く」の動詞は、一体どんなイレギュラー動詞なのでしょう。

それはポーランド語のほとんどの動詞は不完了体・完了体(アスペクト)があり、通常はその2つの形のみを使い分ければいいのですが、「行く」の場合は3つ使い分けなければならないこと。

  • chodzić – ホジチ
  • iść – イシチ
  • pójść – プイシチ

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ピンク色の chodzić と iść は不完了体、青色の pójść は完了体となります。

意味は「(歩いて)行く」。

これらのちがいをポーランド人に聞いても、彼らは意識せずに使い分けているため答えは曖昧かもしれません。でもそれぞれ意味がハッキリちがうので、すぐ理解できるはずです。

基本動詞だからこそ普段からなるべく意識して、ネイティヴのように自然に使えるよう練習しておきましょう。

 

chodzić – ホヂチ

不完了体の「行く – chodzić」はこんな場面でよく使われます。

  • Chodzę do biblioteki po szkole.
    放課後に図書館へ行きます。
  • Chodzimy do kościoła co Niedziela.
    毎週日曜日は教会へ行きます。
  • On chodzi na spacer po obiedzie.
    彼は夕食後に散歩します。

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この例文だけではちがいがよく分かりませんね。答えをいうと、chodzić は習慣的なことに対して使います。

どのくらいの頻度なのかは一切関係ありません。それが毎日でも毎週でも月1回でも年1回でも夏だけでも、習慣であれば chodzić なのです。

だから、あなたがどこかへ出掛けようとしている時、誰かに「どこへ行くの? – Gdzie idziesz?」と聞かれて、こう答えると相手は眉をしかめるでしょう。

Chodzę na Policję. – 警察へ行きます。

毎回事件に巻き込まれている可哀想な人なのか、それとも警察にしょっちゅう呼び出されるような怪しい外国人だと警戒するにちがいありません。

また、「病院へ行く」として “Chodzę do szpitala” と言えば、定期的に病院へ通っているという意味になるので「ああ、どこか体が悪いんだな、病気なんだな」と心配されることでしょう。

まあ、”今、どこへ行くのか” と問われている時に chodzić と言っている時点でポーランド人なら「iść と間違えているんだな」と気が付くでしょうが…。

chodzić は習慣を表す

こう覚えておきましょう。

また習慣を表している以上、jutro(明日)とか Za trzy dni(3日後)なんていう “いつ” をハッキリ示す表現をいっしょに使うことは出来ません。

補足説明
毎朝◯時、毎週◯曜日という日付を特定しない “いつ” を示す表現はいっしょに使うことができます。
6月21日追記
習慣の意味を表す “chodzić” には例外があります。それは、”chodzimy”(ホヂメ)を「行きましょう=Let’s go」という意味で用いる表現。

例えば、信号が赤から青になって相手が気付いていない時に “chodzimy!” と言ったり、そろそろ外出しなければならない時に相手に呼びかけるように “chodzimy?” と言ったりします。

 

iść – イシチ

こちらも chodzić と同じ不完了体。どんな時に使うのでしょう。

  • Jutro idę do kina.
    明日、映画を観に行きます。
  • Idziemy na Kepsa?
    ケバブを食べに行かない?
  • Idziesz gdzieś jutro rano?
    明日の朝、どこか行きますか?

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これらは「今、まさに〜へ行く、行っている」という行為を強調したい場合に使います。不完了体でも iść に習慣を表す意味はなく、とにかく進行形の動作にしか焦点がありません。

なので、”Jutro idę do kina” では映画を “観る” ことではなく映画館へ “行く” ことにフォーカスが置かれています。

日常的には chodzić や pójść よりも使う場面が多いでしょう。

「コートを着て、靴を履いて、ドアを開けて…行く」とか「今、まさに向かっている最中だ」というような躍動感のあるイメージで使うのがこの「行く –  iść」だと覚えておいてください。

 

この2つをまとめると…

不完了体は “習慣” と “今” の両方の意味があるため、ふつうは文脈からどちらの意味で使われているか判断します。

しかし今回のテーマであるイレギュラー動詞「行く」では、さらに “習慣” と “今” で使い分ける必要があるというのが他とのちがい。使用頻度が高いからこそ、それだけ指す意味がクリアなんです。

chodzić は習慣、iść は今。

それだけ覚えていれば、もう十分でしょう。難しくもなんともありません。

では、それぞれどのように活用するか現在形と過去形を見てみましょう。

chodzić 現在形 過去形
Ja chodzę chodziłe(a)m
Ty chodzisz chodziłe(a)ś
On/Ona/Ono chodzi chodził(a/o)
My chodzimy chodzili(ły)śmy
Wy chodzicie chodzili(ły)ście
Oni chodzą chodzili(ły)
 iść 現在形 過去形
Ja idę szedłem/szłam
Ty idziesz szedłe(a)ś/szłaś
On/Ona/Ono idzie szedł/szła(o)
My idziemy szli(ły)śmy
Wy idziecie szli(ły)ście
Oni idą szli(ły)

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iść の過去形は原形の面影がないので注意。でもそんなことを言えば、英語も go の過去形は went ですしね。

 

pójść – プイシチ

chodzić も iść も特別な不完了体でしたが pójść はふつうの完了体です。

終わりや完了したことに焦点があり(単純な過去形)、過去か未来のことしか述べることはできません

以下は例文ですが、これらの pójść は iść に言い換えてもOK。進行形を強調する絶対性がない限り、iść の文でも pójść が代わりに使えることは多いです。

  • Pójdę do kina jutro.
    明日、映画を観に行きます。
  • On pójdzie do szpitala z tobą.
    彼はあなたと病院へ行きます。
  • Kiedy pójdziecie spać?
    あなた達はいつ寝るの?

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“Jutręo idę do kina” も「明日、映画を観に行きます」ですが、この場合はストレスが「行く」にありました。

でも pójść を使った場合は単純に「映画を観に行く」という事実を述べているだけです。「明日どこ行くの?」と聞かれたから、そう答えただけ。

この pójść に関しては、完了体の用法が分かっていれば問題ないでしょう。

では、活用をどうぞ。

pójść 現在形 過去形
Ja pójdę poszedłem/poszłam
Ty pójdziesz poszedłeś/poszłaś
On/Ona/Ono pójdzie poszedł/poszedła(o)
My pójdziemy poszli(ły)śmy
Wy pójdziecie poszli(ły)ście
Oni pójdą poszli(ły)

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過去形の1・2人称単数では男性と女性で若干カタチがちがうので注意してください。でも男性が女性、女性が男性の分を覚える必要はないでしょう(笑)。

 

おさらいしましょう

それではこれまでの復習。以下の3つの意味を考えてみましょう。

① Chodziłam na randkę.
② Szłam na randkę.
③ Poszłam na randkę.

これらを簡単に訳するとすべて「デートに行きました」となります。もちろんニュアンスはそれぞれ異なります。

①は習慣の chodzić なので、昔はデートによく行ってたなぁという感じ。

②は、デートに行ったよ!と、行った動作に焦点が当てられています。

また、”Kiedy szłam na randkę, padał deszcz” では「デートをしていた時に雨が降った」という意味になりますが、いずれも iść が進行形であることを示しているのはお分かりの通り。

そのデートの感想とか、誰と行ったかなんていうのには焦点はありません。

③も、②と同じデートに行ったよ!ですが、こちらはただ過去を述べているだけ。デートは終わっていますが、その相手と終わったわけじゃありませんよ。

 

他の同じルールを持つ動詞

実は他にもこんな動詞がいくつかあります。でも数える程しかありません。

それは、以下の3つ。

jechaćjeździćpojechać
leciećlataćpolecieć
płynąćpływaćpopłynąć

①は「(自転車や車などタイヤがあるもので)行く」、②は「(飛行機で)行く」、③は「泳ぐ」という意味です。

すべて手段を表す動詞ですね。

ピンクは不完了体で右は “習慣”、真ん中は “進行形”、青の左は完了体。chodzić – iść – pójść の並びです。これら3つの使い分けも「(歩いて)行く」が理解できていれば問題ないでしょう。

 

jechać – jeździć – pojechać

1番厄介なのはこれらの使い分けがどうとかより、jeździć の発音です。

私もすっごく苦手。。。
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jechać 現在形 過去形
Ja jadę jechałe(a)m
Ty jedziesz jechałe(a)ś
On/Ona/Ono jedzie jechał(a/o)
My jedziemy jechali(ły)śymy
Wy jedziecie jechali(ły)ście
Oni jadą jechali(ły)
jeździć 現在形 過去形
Ja jeżdżę jeździł(a)m
Ty jeździsz jeździłe(a)ś
On/Ona/Ono jeździ jeździł(a/o)
My jeździmy jeździli(ły)śmy
Wy jeździcie jeździli(ły)ście
Oni jeżdżą jeździli(ły)

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補足説明
pojechać の活形は jechać の前に po を付けるだけなので省略しました。あとの2つの動詞も同様に省略します。

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ここで注意点をひとつ。

ポーランド語では “歩いて行く”(iść)か “車で行く”(jechać)かによって動詞を使い分けますが、それはあくまで文法上であって、実際の会話では車で行くのに iść を使うことも多々あります

jechać と言っておきながら歩いて行くことはないでしょうが、iść は広意義の「行く」だと覚えておきましょう。

では、さらに発展問題。

もし「車で行きます」というのを “pojadę samochodem” と言った場合、どんな意味が隠れていると思いますか?

pojechać は習慣を表さないので “pojadę samochodem” には「(今日は)車で行く(けど、いつもは歩いているよ)」というメッセージが潜んでいるのです。

もしこれが習慣的なことでかつ未来形で「車で行きます」と言いたいのであれば “będę jechać” になりますね。

 

lecieć – latać- polecieć

活用形のみご紹介します。
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lecieć 現在形 過去形
Ja lecę leciał(e)am
Ty lecisz leciałe(a)ś
On/Ona/Ono leci leciał(a/o)
My lecimy lecieł(ały)śmy
Wy lecicie lecieli(ały)ście
Oni lecą lecieli(ały)
latać 現在形 過去形
Ja latam latałe(a)m
Ty latasz latałe(a)ś
On/Ona/Ono lata latał(a/o)
My latamy latali(ły)śymy
Wy latacie latali(ły)ście
Oni latają latali(ły)

 

płynąć – pływać – popłynąć

活用形のみご紹介します。

でもこれは使う頻度はそんなに多くないですよね。おまけ程度にご覧ください。
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płynąć 現在形 過去形
Ja płynę płynąłem(ęłam)
Ty płyniesz płynąłeś(ęłaś)
On/Ona/Ono płynie płynął/płynęła(o)
My płyniemy płynęli(ły)śmy
Wy płyniecie płynęli(ły)ście
Oni płyną płynęli(ły)
pływać 現在形 過去形
Ja pływam pływałe(a)m
Ty pływasz pływałe(a)ś
On/Ona/Ono pływa pływał(a/o)
My pływamy pływali(ły)śmy
Wy pływacie pływali(ły)ście
Oni pływają pływali(ły)

 

以上、今日のレッスンは終了。

まだ私も学習者の身ですが、もし私がポーランド語の文法本でも書こうものならものすごく分厚くなりそうです。

でもそんな文法本、誰も買ってくれないかもしれませんね(笑)。

 

最後までお読み頂きありがとうございます☆
あやか
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3 件のコメント

  • Eryka より:

    Isc のところの「日常的にはchodzic やiscより…」の一文は、pojechacのどこかに入るの?かしら….もし、間違っていたらごめんなさい。

    • Ayaka より:

      Eryka さん
      コメントありがとうございます😊
      しかしすみません、どのような質問かもう一度説明していただけますでしょか。
      ただ、この説明文は “iść” ではなく “pójść” になるべきですね。
      失礼しました!
      帰宅次第、訂正いたします m(_ _)m

      • Eryka より:

        返信ありがとうございます。私の書き方が分かりにくくてすみません。そうです!それを言いたかったんです。pojscだったら、わかります。ありがとうございました。
        こちらのサイトを読んで、やっと区別がつきました。とても分かりやすいです。ポーランド語を独学でするには、情報が少ないのでとても助かります。文法書の代わりにスマホでどこでも読めるので楽しく勉強できます。

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