これからポーランドへ行く方が知っておきたい情報

ポーランドに滞在するには?ビザの種類一覧

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クラクフ市公認ガイドのカスプシュイック綾香(本名)です。2014年以降、ポーランド在住。ガイド・通訳業の傍ら、旅行や生活に欠かせないポーランド情報をお届け中!
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短期や長期、目的に関わらず、ポーランドで暮らしてみたい!という皆さん。

海外に住もうと色々調べたことがある方はご存知だと思いますが、日本人が外国に暮らすには滞在許可、つまりビザが必要です。特に3ヶ月以上の場合。

滞在許可ってなんだよー
滞在許可ってなんだよー

これまで旅行でしか海外に訪れたことがない方の場合、滞在許可という言葉はちょっと聞き慣れないかもしれません。

でも旅行と暮らすのは別。

そこで今回の記事では、日本人がポーランドで暮らすために必要なビザを分かりやすく目的別でまとめてみました。

注意事項
当記事の情報は2016年4月現在のものです。ビザのルールは変更となる可能性があるので、最新の情報は大使館のホームページでご確認ください。

 

このページの目次
1. ポーランドに住みたい方へ
…..ビザが免除される場合
…..就労(労働)ビザ
…..就学(学生)ビザ
…..ワーキングホリデービザ
…..召喚(招待)ビザ
…..配偶者ビザ
2. この記事のまとめ

 

ポーランドに住みたい方へ

ポーランドに限らず海外に暮らしたい人は何かしら目的があるはずです。

今まで私にご相談された方では “ビジネスを始めたい”、”勉強したい”、”ポーランド人の彼氏や彼女といっしょに暮らしたい” などが多かったですね。

一度は経験してみたい海外生活
一度は経験してみたい海外生活

でも本当にそれを実行するのであれば、その理由に沿った滞在許可をもらう必要があります。それがビザ(査証)。

滞在許可なんて大げさに聞こえますけど、外国人が海外で暮らすのってそう簡単にはいきませんよ。どの国だって外国人のことを警戒していますから…。

でもポーランドは大丈夫!

申請条件を満たし、きちんと書類が揃っていれば、滞在許可は下りやすいです。

 

ビザが免除される場合

90日以内の旅行や友人を訪ねたり、あるいは恋人と暮らしたり、サマースクールやピアノ講習会、語学留学などはビザの取得が免除されます。

そのまま行っちゃってください。

なぜビザを取る必要がないのか、かんたんに言うとポーランドはシェンゲン加盟国であり、シェンゲン協定のルールが適用されるからです。

photo by gooニュース
photo by gooニュース

シェンゲン協定が結ばれている緑の国をシェンゲン圏といいます。ポーランドはご覧の通り、シェンゲン圏ですね。

ヨーロッパを数ヵ国以上と旅してもパスポートにスタンプが押されない、チェックすらされないことが多いのは旅慣れた方であればご存知でしょう。

それは、日本人がシェンゲン圏に滞在する場合はこんなルールが適用されるからなんです(2016年4月現在)。

  • 90日以内の非営利活動目的の滞在は、ビザが免除される
  • 合計90日に達すると最初の入国日から6ヶ月以上経たなければ、再度ビザなしでシェンゲン圏に “移動” だけでも滞在することは出来ない

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余談ですがシェンゲン圏外のイギリス在住時、年に最高8回も再入国を繰り返してとっても怪しまれました。シェンゲンだったらお構いなしなのに…。

 

就労(労働)ビザ

取引会社先に挨拶に行きたいという程度であれば上記が適応できますが、もし営利活動であれば就労ビザが必要です。

就労ビザのタイプは合計5つありタイプA〜Eという風に分けられます。

タイプAは一般、タイプBは役員や企業のオーナー、タイプCは駐在員となりますが、これらの申し込み方法は大使館のホームページでご確認ください。

ほとんどの方の場合、会社の方で手続きやフォローをしてくれるはずなのであまり心配する必要はないでしょう。
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主な必要な種類

1. パスポート
2. 申請書(申請日の予約要)
3. カラー証明写真2枚
4. 海外旅行保険の保険証券
5. 滞在費が証明できるもの
6. ポーランドの県庁で発行される就労許可証
7. 日本の就労先からの推薦状
8. ポーランドの就労先からの招聘状

申請料:無料
代理申請可

ビザに記載された滞在許可日数から延長する場合、また1年以上滞在される方は滞在先の県庁にて滞在許可証の申請が必要です。

※詳細は大使館のホームページ

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でも「会社には雇われていないけど、ポーランドで働きたい!」という方は、それこそ寿司職人になるか起業をするしか方法はほぼありません…。

語学学校の日本語教師でも住居サポートはあるもののインターンということで無給であったり、貰えても4〜5万円程度と生活の少し足しになる程度。

そのため、ポーランドで働いている日本人は個人の特技や知識を活かして日本人相手にビジネスをする人が多いです。

 

就学(学生)ビザ

90日以上の留学は、就学ビザを申請する必要があります。

最近ちょっとずつポピュラーになってきた英語留学、ポーランド語留学はもちろんのこと、大学正規留学、研究機関に所属される方のためのビザです。

欧州ではでポーランド留学ブーム
欧州ではでポーランド留学ブーム

意外かもしれませんが、西欧と比べてもポーランドの教育レベルはとても高く、費用も安いために大学留学先としてはポーランドは大人気なんですよ。

特に音楽・医療は留学生が目立ちます。

主な必要な種類

1. パスポート
2. 申請書(申請日の予約要)
3. カラー証明写真2枚
4. 海外旅行保険の保険証券
5. 滞在費が証明できるもの
6. 入学許可証
7. 在学証明書
※私費の場合は学費納入済・宿泊費支払い済みの証明書

申請料:無料
代理申請可

ビザに記載された滞在許可日数から延長する場合、また1年以上滞在される方は滞在先の県庁にて滞在許可証の申請が必要です。

※詳細は大使館のホームページ

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上記の必要書類は大学正規留学の場合です。語学留学は直接大使館に尋ねることをおすすめします。

また就学ビザはポーランドに来てから申し込むことも可能だそうです。

例えば正規留学でも合格待ちや面接待ちの状態では就学証明書は取得できません。そんな時は入学が決まって証明書が取得できてから、現地で就学ビザを申請すればいいのです。

しかし、それ以外の場合は日本で就学ビザを取得する必要があります。

 

ワーキングホリデービザ

2015年7月からポーランドと日本の二国間でワーキングホリデー協定が結ばれました!ご存知でしたか?

ワーキングホリデーは、休暇を目的としてその国で好きなだけ勉強して、好きなだけ働いて、好きなだけ遊んで暮らすことをややこしいルールや制限なしに許可してくれる夢のようなビザ。

もちろんある程度の資金証明は必要ですが、こんなに手軽に現地で好きなように暮らせる特権はワーホリだけ。

主な資格要件

1. 日本国内に居住していること
2. 主な目的は "休暇" であること
3. 満18歳から満30歳の誕生日を迎える前に申請すること
4. 当面の生活費として2000米ドル相当額以上を所持していること
5. 良好な健康状態にあること
6. 健康保険に加入する意思があること(就労しない場合は任意保険に加入すること)

※詳細は大使館のホームページ

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ただワーホリビザは一生に一回しか取得できないため、安易に「学生ビザは面倒だから、ワーホリで行っちゃおう」というのはおすすめできません。

学生ビザを取得して勉強が終わった後に「もう少しポーランドにいたいなぁ」と思うかもしれませんしね☆
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主な必要な種類

1. パスポート
2. 申請書
3. 動機作文(A4用紙1枚)
4. 往復航空券または往復航空券が購入するのに十分な資金証明
5. 滞在費が証明できるもの
6. 直近3ヶ月の預金残高証書
7. 滞在計画書
8. 海外旅行保険加入証明書または現地で保険に加入する意思があることを署名した書類

申請料:無料
代理申請可

ビザに記載された滞在許可日数から延長する場合、また1年以上滞在される方は滞在先の県庁にて滞在許可証の申請が必要です。

※詳細は大使館のホームページ

 

もしこの協定が1年ほど早く結ばれていたら、私はこんなに早く書類上の結婚はしなかったと思います(笑)。

記事を取得できませんでした。記事IDをご確認ください。

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召喚(招待)ビザ

上記の3つのビザを取得できない人で、でも90日以上ポーランドに滞在されたい方が申し込むビザです。

しかし条件は、自分を経済的にすべてサポートしてくれる人がポーランドにいること。また、その人が航空券も生活費も医療費もすべて賄うことになります。

滞在期間は最長1年。

当然、「そんな都合のいい話はない」という人がほとんどなのですが、フィアンセビザのような感覚で申請するパターンが多いです。私も当初は、召喚ビザを夫から提案されていました。

この申し込みはサポートしてくれるポーランド人がしなければいけないので、申請書類の説明などは省略します。

 

配偶者ビザ

実はそんな名前を持つビザはポーランドにはありません。すみません。

が、ポーランド人の配偶者としてポーランド滞在許可を得ている人は永住権が3年でもらえたり、5年経てば国籍まで変更できるという特権が付いています。

ポーランド人の配偶者としてポーランドに住む人は、こちらで滞在許可を申請するだけ。とてもシンプルです。

詳細はこちらの記事をご覧ください。

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この記事のまとめ

私が知っている限りのポーランド滞在許可の方法をすべてまとめました。

他の国ではフィアンセビザ、退職者ビザ、さらには巨額の投資をすると住む権利を与える国までありますが、ポーランドは外国人社会ではないのでむやみに外国人の移住を許可しません。

今回の記事がポーランドで暮らしてみたい方の参考になれば幸いです。

 

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あやか
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13件のコメント

近藤圭悟 より:

あやかさんこんにちは
ポーランドに滞在して4か月のものです。
質問が一点ございます。
ポーランドで財団を設立した場合もビザは発券することは可能でしょうか。
宜しく御願い致します。

Ayaka より:

近藤さん
ビザについては詳しくは分かり兼ねますので、大使館や移民局など適切な場所でご相談ください。
仮に私が知っていたとしても、ビザのルールは随時変更されているのでお答えしないようにしています。
どうぞ宜しくお願いいたします。

近藤圭悟 より:

承知致しました。
ご返信有難う御座います。

山本 より:

ポーランド人と結婚します。
90日以内にポーランドで役所婚をします。
ビザは日本で取ってから入国する必要がありますか?
勿論90日以上滞在するので、ポーランド国内で在留資格は申請するつもりです。ビザが日本で取る必要があるのか教えて頂けませんか?

ビザに関してはルールが都度変更となるため、詳細は大使館または現地の移民局にて直接ご確認願います。
なお私が移住した2014年の場合、日本でビザや滞在許可を取る必要はなく、現地の移民局にて滞在許可を申請しました。

aki より:

こんにちは。来年ポーランドに移住を考えてます。召喚ビザを申請してから降りるまでAyakaさんはどれくらいかかりましたか?ケースによりけりと思いますが、参考までに教えて下さい。

はじめまして、当ブログを運営している綾香です。
お尋ねの件ですが、私は召喚ビザではなく、最初からポーランド人の配偶者としてポーランドに滞在しています。召喚ビザでポーランドに住んでいる人にはまだ出会ったことがありませんが、やはり下りるまでは相当時間がかかるのではないかと思われます。
私はもう永住権を持っていますが、滞在許可手続きは必要な事項を満たしていても半年待ちは普通のようです。

aki より:

早速ありがとうございます。
永住権取るまでビザは長い道のりですね。参考にさせて頂きます。ありがとうございました。

Etsuko  Iwasaki より:

初めまして。藁をもつかむ思いでメールをさせていただきます。私は、35年ほど前にポーランドに友人を訪ねたことがございます。滞在としては3日間ほどでした。帰国後、こちらの事情で、そのポーランドの友人と音信不通になってしまいました。漸く、ポーランドを訪れる資金繰りもでき、来年にはポーランドへ再び行きたいと思っております。その際、かつてお世話になった友人に再会出来たらと思い、お手紙を出したのですが、Adresat zmarl ということで手紙が戻って来ました。直訳すると、「宛先が死亡した」という意味でした。余りにも長い年月が経っているので当然とも思いますが、地番が変わったとか開発されたということなのでしょうか⁈ 場所は WROCLAW なのですが
…、要は、私もいい年なり、生きているうちに、もう一度その友人にお会いしたいを思っております。雲をつかむようなことで叶う可能性は低いとも思いますが、出来る事ならとの思いが強くあきらめきれずにいます。正直言って、日本にどっぷりなものですから、お恥ずかしいのですが英語もましてやポーランド語も全然ダメです。お忙しいとは思いますが、人探しの情報とか、私を助けていただけませんでしょうか。本当に勝手なお願いだと思います。またそちらも、コロナウイルスのこと、ウクライナのことで大変な時とは思いますが、何卒お力添えいただけませんでしょうか。どうかどうかよろしくお願いいたします。  お体ご自愛くださいませ。          岩﨑悦子

はじめまして、運営者の綾香です。
支援活動で多忙なため手短な回答となり申し訳ありませんが、端的に申しますと、Adresat zmarł は宛先人がお亡くなりであることを意味します。長い年月が経っているとのことで、辛い現実ではあるものの受け止めるしかありません。ご友人も存命中はエツコ様と同じように、エツコ様との思い出を大切にしておられたかと思います。このようなコメントのお返しとなり私も悲しい気持ちではありますが、これからもポーランドのご友人との思い出を忘れずに日々お過ごしください。

Etsuko  Iwasaki より:

Ayaka 様
お忙しい中、早速のご返答ありがとうございます。
 そうですよね。余りにも長い年月が経っていますから、戻された手紙を見た時は考えられなくもないことだとは思っておりました…。今、世界的なコロナウイルスのこともあり、それが原因とは限りませんが…。
 もう一つ教えていただけませんか。生死のことをたとえば、その住所の役所に問い合わせをすることは可能な事でしょうか。住民票のようなものからの確認とか…、まあ、親族関係でもない、ましてや他国の者に個人情報扱いのものを調べることは不可能なことでしょうか。
 いずれにせよ、来年ポーランドを訪れたいと思っております。もしよろしければ、その時案内役をお願いしてもよろしいでしょうか。
 よろしくお願いいたします。                     Etsuko

支援活動で慌ただしく、すっかりお返事が遅くなってしまいました。エツコさんにコメントしたのもつい1〜2日前に感じられるのですが4日も経っていますね。お待たせして申し訳ありません。

ご質問の件ですが、こちらも個人情報に関しては日本ほどではなくとも厳しく、法的に関係のない人が個人情報を閲覧することは困難です。日本では住民票の利用頻度が割と高いように感じられますが、こちらでは住民登録こそあるものの住民票に相当するものはないと思われます。生死を知られたいのであれば、周辺に住まわれる方々に直接聞き込みをするほうが早くて確実かもしれません。

来年でもいつでもポーランドへお越しになる機会がありましたらぜひご連絡ください。クラクフの公認ガイドとしてご案内はもちろん、私に出来ることであればお手伝いさせていただきます。

どうぞよろしくお願いします。

Etsuko  Iwasaki より:

Ayaka様
お世話になっております。 お忙しい中、ご親切に丁寧にお返事をいただき、本当にありがとうございました。感謝でございます。
また、ガイドの件も、快いお返事を頂き、大変うれしく思います。ありがとうございます。
予定が立ちましたら、ご連絡をさせていただきますので、どうぞよろしくお願いいたします。
本当に感謝いたしております。
支援活動のことも大変でしょうが、頑張ってください。 お体ご自愛下さいませ。
よろしくお願いいたします。                             Etsuko

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