灰の水曜日、40日間の断食が始まりました



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2月10日は灰の水曜日。

この日を境にしてカトリック教徒は復活祭までの40日間、断食を始めます。

なぜ断食をするのか、そして”灰の水曜日” とは一体どんな日なのか?この記事で詳しく解説していきましょう。

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2015.12.11

 

このページの目次
1. 灰の水曜日とは
2. ポンチュキで食べ納め
3. 灰の水曜日にすること
4. どんな40日間を過ごす?

 

灰の水曜日とは

“灰の水曜日” は四旬節の初日を指し、毎年日付は異なります。2016年は2月10日が灰の水曜日でした。

 

四旬節(しじゅんせつ)

カトリック教会などの西方教会において、復活祭の46日前から復活祭の前日までの期間を四旬節といいます。

四旬節は心を清めるための期間

四旬節は心を清めるための期間

復活祭はイエスの復活を喜ぶ、キリスト教において最も重要な祝い(一部プロテスタント派を除く)であり、その前の四旬節中は伝統的に祈り断食慈善の3点を通じて悔い改めを行います。

昔は、肉や卵などの乳製品を食べることすら禁じられていましたが、現代ではそこまで厳格ではなくなってきました。この断食については、後の項目で詳しく説明することにしましょう。

四旬節はイエスが亡くなられ、復活するまでの間なので単純に言えば喪中のような期間です(あまりよくない表現であれば、どなたか教えてください)。

そのためキリスト教において最も暗い時期のようにも見えますが、キリスト教徒はイエスが復活したことを既に知っているので、ただ悲しむためだけに四旬節が設けられたのではありません。

宗教への理解を深めましょう

犯した過ちを悔い改める期間

どちらかと言えば、より良い人生を歩むために自身の過ちを振り返り、反省することに焦点が置かれる時期であり、復活祭を心の清い状態で迎えるための準備期間だといった方が正しいでしょう

また四旬節は一般的に40日間と言われますが、正確には46日間あります。

40日間は安息日の日曜日を含めない数え方。キリスト教徒にとっての日曜日は、イエスが復活されたことを記念する日なのでそのような日に節食をしたり、重い雰囲気を保つことはありません。ただし、後で説明する断食は継続します。

そしてこの四旬節が “40日間” である理由ですが、それは “40” という数字はキリスト教において象徴的だから。

イエスは生前、荒野で40日間の修行をし、イエスが復活して昇天するまでも40日間だったと言われています。

またイエスの前の時代の聖書(旧約聖書)でも “40日間” という数字は極めて大事な場面で見られるので、それに由来して四旬節は40日間とされました。

イエスの復活とは?

キリスト教では「死んだ者も生きている者も終末の日に最後の審判を受け、天国または地獄の判断を神によって下される」と教えています。

そしてキリスト教徒は「イエスを信じることによって救われる(=天国へ行ける)」と信じています。それは、イエスが十字架にはりつけられて亡くなった3日後に復活し、再度神の教えを説いたから。この時のイエスの “復活” は 、” 死は終わりではない” ということの証明を意味していました。

もしイエスが復活していなければ、キリスト教は存在していなかったか、あるいは力の弱い宗教だったか。それくらいキリスト教にとって「イエスの復活」は大事なことであり、それを盛大に祝うのが「復活祭」なのです。

 

ポンチュキで食べ納め

現代では四旬節の間に厳しい食事制限をする人は少ないのですが、昔からの風習として四旬節が始まる前の木曜日、ポーランド人たちは”ポンチュキ” という甘いお菓子をお腹いっぱい食べます。

この日は「脂の木曜日」と呼ばれており、今年は2月4日でした。

「脂の木曜日」や「ポンチュキ」についてもっと知りたいという方はぜひこちらの関連記事をお読みください。

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2015.11.05
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灰の水曜日にすること

灰の水曜日では朝から徹底的に食事を控えます。お腹が満たされる程度の食事は1回だけとし、肉類は食べません。

ただし、子どもや高齢者、病気、妊娠中などの場合は、健康上の問題から通常の食事を取ることが勧められています。

そして、この日は灰の水曜日ならではの特別なミサがあります。

日曜日に行われるミサとあまり大差がないように見えますが、やはり異なる場面が…。まず、この四旬節を節目として教会で歌われる聖歌が悲しみのメロディーをおびたものに変わります。

次に、聖職者に灰を頭にかけてもらうのですが(ポーランドでは頭にかけることが多いですが、通常は灰で額に十字を書いてもらうようです)、これは灰の水曜日のみに行われること。

人は塵(ちり)から造られたのだから、塵に帰る」(旧約聖書『創世記』)という神の言葉を象徴するのがまさに灰であり、それを思い起こさせるために信者達に直接灰をつけるのです。
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十字架の道行き

十字架の道行き

また、カトリック教会では灰の水曜日から四旬節の間、必ず「十字架の道行き」という祈りがミサで捧げられます。

十字架の道行きとは、カトリック教会内部に必ずある、14留(りゅう)の絵のこと(教会によっては15留)。

これはイエスの不正な裁判から死に至るまでの歩みを表現したもので、四旬節ではその1つ1つに思いを馳せるようにして心の中でイエスの受難を黙想します。

 

どんな40日間を過ごす?

灰の水曜日から復活祭までの40日間(日曜日を含まない)、カトリック教徒は何をするのでしょうか。

なんでしょう?

なんでしょう?

まず、断食です。

断食というと厳しく聞こえますが、実はもっとゆるやかなもの。断食とは一定の期間、全ての食物あるいは特定の食物の摂取を絶つ宗教的行為をいいますが、なにも「お腹いっぱい食べるな」というわけではありません。その代わり摂取を絶つ特定の食べ物は、自分の大好物

例えば、夫の家族はこの四旬節の間、皆お酒を一滴も飲みません。

アルコールの入ったチョコレートもダメ。ポーランド人はお酒が大好きですが、復活祭が来るまでは飲みません(他の信者では飲んでいる人もいます)。

また、食べ物だけではなく「四旬節はゲームをしない/寝転んでテレビを見ない」というルールを作ったり、「1日10ページ聖書を読む」と、前向きな習慣を実践することもあります(回心)。

そしてもう1つ。

この期間はパーティーや結婚式などのお祝い事をしてはいけません

家族の誕生日を祝ったりする程度は構いませんが(誕生日を延長することはできないので)、それでもやはり派手に祝う行為は避けます。そのため、”灰の水曜日” の前は友達とパブに行ったり、友達を大勢呼んでホームパーティをするカトリック教徒も結構多いそう。

復活祭に備えて…

復活祭に備えて…

しかし四旬節が明ける数日前は、来るべきお祝いでのお菓子作りに大忙し!

復活祭ではこれまで我慢してきた分、朝から家族や親戚と集まって派手に食べたり飲んだりするからです。ただ日常的な毎日の中で「イエスの復活を祝う」よりも、断食が伴った期間を経ての復活祭は喜びも倍増。復活祭直前となるとやっと街中が色づいたような感じがします。

 

今年の復活祭は3月27日。

この日は偶然、私の25歳の誕生日でもありますが、自分の誕生日がポーランドで幸せな笑顔がたくさん溢れる日だと思うとなんだか嬉しいですね (o^ ^o)

始まったばかりの四旬節ですが、もう復活祭が待ち遠しくなってきました。

今年の復活祭はこんな風に過ごしました 前編

2016.03.29

 

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あやか
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