ポーランドは危険?在留者として思うこと



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ここ数年で、テロに関しての話題やニュースがものすごく多くなりました。

ベルリンでテロ発生!ポーランドでの報道内容は?

2016.12.20
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今やヨーロッパも危ない地域。

そして、テロが起こる度に海外情報に敏感になっていく日本人。旅行会社側からツアーをキャンセルしたり、ヨーロッパ方面への旅行客が数割減少したり、

まあそうなるわなぁ

と思いながらも悲しくなってきます。でもそれが当然の結果でしょう。

ただでさえ、言葉も分からずスリなどに警戒しないといけないのが海外旅行。そこにテロという大きな不安要素があると、心配性だと言われようがキャンセルするのも賢い選択かもしれません。

ポーランドは安全?在留者からのテロ・治安情報

2016.03.23

 

Poland-map

日本人
ポーランドはどうなの?
やっぱりヨーロッパにある国だから危ないんじゃないの?

 

どうでしょう。

正直なところポーランドは狙われているという危機感はないようです。というより、ほとんどのポーランド人は自分たちは安全圏にいると思っています。

そんなところに不意を打たれなければいいのですが…。

彼らがそう思う
根拠はいったい…?

それはポーランドにはイスラム系の人が非常に少なく、イスラム国やテロ集団に関わりそうな活動がないから。

また「テロを仕掛けるならば政治に直接的な問題があって、かつ攻撃ダメージの大きい国を狙うだろう」と思っている人もいます。今回のフランスの件では、フランスがイスラム聖戦主義者と戦っているという政治的な問題もありました。

ところで、そんなポーランドと西欧や南欧の違いは何だと思いますか?

 

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この地図をよく見てみてください。

2012年のデータになりますが、これはヨーロッパの国々における外国籍を持った外国人の割合を示すものです。

お隣のドイツは9.1%、ベルギーは11.0%、オーストリアは11.2%、イギリスは7.6%、今回テロが起こったフランスは5.9%となっています。

では、ポーランドはどうでしょうか。

0.1%

これがポーランドの数値です。

データのあるヨーロッパ諸国の中では1番低いですね。つまりポーランドにはほとんど外国人がいないということ。自らの意思で移住する人はより良い生活と環境を求めて移住しますが、ポーランドはそれに見合わない国なのでしょう。

photo: flickr by Metropolico.org

photo: flickr by Metropolico.org

ポーランドは物価が低く他の国より稼げない、しかも移住者へのサポートが手厚くないとなったら、移住先として選ぶ人はほとんどいません。

じゃあパーセンテージの高い国が人気なのかというと、そうでもありません。

例えばラトビアやエストニアは16%前後の数値となっていますが、これは共産主義時代の影響もあってロシア人が非常に目立つだけです。

ポーランドと同じような経済規模であるチェコやハンガリーの数値がポーランドより大きいのは、これらの国の面積と人口規模が小さいことも関係しています。小さい国が多くの国と国境を接している場合、国境周辺に住む近隣の外国人の割合が増えるためです。

補足説明
この数値は各国における移民の割合を示しているわけではありません。ルーツは違っていも移民2世3世であれば、移住国の国籍を取得している人も大勢いますし、これとは反対に国籍を変えたくても国独自が設ける厳しい基準をクリアしないと国籍を取得できない移民もたくさんいます。またEU連合加盟国出身者の移動は自由です。よって、実際の移民と呼ばれるグループの人たちはもっと多いでしょう。

ドイツの移民は総人口の19.2%(2014年)という最新データもある一方、一般的にはドイツ、イギリス、英国、フランスの移民人口比率は11〜13%といわれています。

 

さて、ここでやっと本題へ。

西欧や南欧は中東やアフリカからの移民が多い、私が思うにこれがポーランドと他の国の大きな差です。

残念ながら今の情勢だとイスラム系の移民が多い国はテロの標的になりやすいように思えます。なにも移民全体が悪いと言っているわけではありません。

ただテロを仕掛けるにしても計画があるわけで、移民が目立つような国でするより “誰が敵かも分からない” ような国で計画する方が仲間も集まりやすく簡単だということです。

photo: flickr by Filipe Fortes

photo: flickr by Filipe Fortes

また、テロとまではいかなくても移民が増えると暴動は避けられません。

まったくちがう環境の国で生まれ、しかも宗教の違う人たちが仲良く暮らすことはそう簡単ではないのです。

移民してくる方が文化も宗教も違うような国に来て、果たして文句も言わずにすんなりと馴染めるでしょうか。

それが出来ないから、キリスト教とイスラム教の意見がぶつかり合って暴動が起こるんです。移住グループにとって理不尽なことは移住国への反感となり「嫌ならあなたの国に帰りなさい」と言えばそれは差別。「帰れ」と言われて帰るような人は言われなくても帰るはず。

そういった内面的な争いが多いところでも、イスラム過激派のターゲットになりやすいのは事実でしょう。
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しかしポーランドの移民はというと、その割合はわずか4%。

そのほとんどがウクライナ系や東欧からの移民です。同じキリスト教の国で同じスラブ人同士、彼らがわざわざ表立ってデモを起こしたり話をややこしくして対立する要素はあまりありません。

ポーランド人が「うちにはそんな危ない考えを持つ人はいないから大丈夫」と思ってしまうのも仕方がないような気がします。でも、だからと言ってポーランドが絶対に安全だとは言えません。

 

彼らの考えは
予測不可能な領域

テロ集団に狙われる可能性は低いにしても、その可能性は常にゼロではないのです。ポーランドはカトリックを信仰とする国、言わばムスリムの教えとは対になるような考えを多く持ちます。

そういった面ではイスラム過激派やイスラム国がポーランドをいつまでも無視するとは言い切れません。

彼らはつい最近「クリスチャンはどちらかといえば兄弟のようなもの(イスラム教とキリスト教は姉妹宗教)だ。でも無信仰者はどうしようもない。」というような発言をしたようですが、そうは言いながらもカトリック総本山のバチカン市国にまでも脅迫声明をだしています。

実際にクリスチャンを迫害し殺害しているイスラム国にこんな発言をされても何の気休めにもなりません。

 

参考までに欧州でのテロ脅威度マップを貼りました。ポーランドを含めグレーになっている国は脅威度がかなり低く、黄色<オレンジ<赤の順に高くなります。

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こちらは外務省のテロ情報。

テロ・誘拐情勢 2015年04月28日

1.概況
(1)ポーランドでは、特定の政治目的をもって継続的に暴力主義的破壊活動を行うテロ組織や反政府組織は把握されておらず、また、イスラム過激派及びその関連組織も把握されていません。

(2)一方、シェンゲン協定の実施に伴い、シェンゲン域内からのポーランドへの入国審査が撤廃され、出入国が比較的容易になっていることから、テロリストの潜入について、警察当局による警戒が続けられています。2012年7月にブルガリア東部ブルガスの空港で発生した自爆テロ事件に関して、2013年7月、容疑者とみられるテロリストが、ポーランドからブルガリアまで陸路で入国したと報じられています。

(3)ポーランドは、過去にイラクへ軍隊を派遣しており、2003年と2004年には、アル・カーイダ幹部によると見られる声明の中で、テロ攻撃の標的と名指しされました。また、2007年からアフガニスタンへ部隊を派遣(2014年末に撤退)しており、ポーランド軍は武装勢力による攻撃の対象とされてきました。

2.各組織の活動状況・各地域の治安情勢
1.概況のとおり。

3.誘拐事件の発生状況
ポーランドにおいて、誘拐事件発生件数は、2011年から2014年までの4年間、毎年7件と横ばい状態が続いています。邦人が被害に遭った事例は確認されていませんが、不法ビジネス等に関与した外国人(中国人、ベトナム人、パキスタン人、バングラデシュ人等)が誘拐事件に巻き込まれた事例は確認されています。

4.日本人・日本権益に対する脅威
現在までのところ、ポーランドにおける日本人・日本権益を標的としたテロや誘拐の脅威は低いものと見られます。しかし、シリアやチュニジアにおいて日本人が殺害されるテロ事件が発生したほか、ISIL(イラク・レバントのイスラム国)等のイスラム過激派組織の主張に影響を受けている者によるとみられるテロが世界各地で発生していることを踏まえれば、日本人、日本権益がテロを含む様々な事件に巻き込まれる危険があります。このような情勢を十分に認識し、誘拐、脅迫、テロ等の不測の事態に巻き込まれることがないよう、海外安全情報及び報道等により最新の治安・テロ情勢等の関連情報の入手に努め、日頃から危機管理意識を持つとともに、状況に応じて適切で十分な安全対策を講じるよう心がけてください。

<2014年12月末現在(4. を除く)>
—引用 外務省 海外安全ホームページ

 

と、つい、自分たちの身の安全を第一にこういった情報に反応しがちですが、これまでのテロや誘拐、中東での戦争と迫害によって亡くなられた人たちのことを思うと本当に心が痛みます。

命って一体なんなんだろう」と思ったり、なにより人間の恐ろしさを感じます。正直、ここまで来るとこの先情勢が明るくなるとは到底思えません。

それでも、一人でも多くの方が安心してヨーロッパの国々、ポーランドへ来ることができるよう願います。書けば書く程にやるせなくなってきますが、これ以上の悲劇が起こらないことを願います。

 

移民問題に関する関連記事として、ぜひこちらもお読みください。

難民騒動 レイシストと言われようが国は守るべき

2015.12.02

 

最後までお読み頂きありがとうございます☆
あやか
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6 件のコメント

  • 東條冨夫 より:

    ポーランドはショパンの國として親しみを持った程度で國としての知識が少なかったのでポーランド行きの勉強になりました。

    • Ayaka より:

      冨夫さん
      当サイトはポーランド情報満載です!
      これからのポーランド旅行に備えて引き続きよろしくお願いします m(._.)m

  • 車谷 眞次 より:

    漠然と、海外のこと見ていてこちらにたどり着きました
    ポーランドってサッカーぐらいしか知りませんでしたが、魅力を感じる国ですね
    いつかは行ってみたいと思いました

    • Ayaka より:

      はじめまして、車谷さん。

      私のホームページを偶然発見されたのですね!
      私の書いた記事を読んでポーランドに魅力を感じていただけたとは嬉しい限りです! (*^^*)
      それにしても、ポーランドといえばサッカーというのも珍しい組み合わせですね。もしかしたら前回の欧州選手権がきっかけでしょうか?
      直航便も今年から飛んでいるので、ぜひいつかお越しください!

      • 車谷 眞次 より:

        返信ありがとうございます
        日本に住んでいるとなかなかヨーロッパの複雑な状況が解りませんが(平和ボケ、、笑)
        ポーランドの人達が、日本に好感を持っているのにも驚きました、
        日本の良さをもっと大事にしないとだめだなと思います

        サッカーは印象に残っているのが前回の欧州選手権ですね
        もっと古い所では、バレーボール男子で確かバックアタックを初めて取り入れたのがポーランドの選手だった様な、、、
        ホームページをまだ全て見れていないので、少しづつ楽しませて頂いています。
        ポーランドが今、マイブームです

        • Ayaka より:

          お返事が遅くなってしまいした。

          「日本に住んでいるとなかなかヨーロッパの複雑な状況がわからない」というお言葉にハッとしました。
          政治について書くのは賛否両論あると思うのですが、実はポーランドは他メディアから言われたい放題、誤った捉え方をされることが多いです。
          日本で暮らしている方でポーランドの政治に興味のある方は少ないと思うのですが、在留者の方のためにもまた何か解説していけたらな…と思いました。

          ポーランドが今のマイブームとのこと、嬉しいお言葉です!
          これからも私は地道にここでポーランドの魅力を伝えていきますので、どうぞよろしくお願いします。
          本当はバレーボールのことも書きたいんですけど、ルールすらあまり知らないので…。
          これではダメですね。
          もっともっとたくさん勉強しなければなりません ^_^;

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